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今回は『ホワイトカラー』シーズン3第3話から、記者ヘレンのアシスタントとして潜入したダイアナの、採用面接と事件後の会話を取り上げます。面接で自分を売り込んだ言葉を、ダイアナは最後にもう一度持ち出し、ヘレンの誘いへの答えにします。前半の一言が、後半でそのまま生きてくる構成です。
面接での切り返しから、その言葉を引いた返事まで、順に見ていきます。
「You’re overqualified」から始まる面接の切り返し
ダイアナはヘレンの身辺を守るため、身分を伏せてアシスタントの面接を受けます。志望動機を聞いたヘレンは、不採用を告げます。
Helen: You’re overqualified and too old. That means you can go.
(あなたは経験がありすぎるし、年も上すぎる。つまり帰っていいってこと。)
Diana: Little Miss Headband out there? She won’t last a week — Because she doesn’t know who she is or where she wants to be. I do. I want to work for you.
(外のヘッドバンドのお嬢さんですか? 1週間ももちません。自分が何者で、どこにいたいのかが分かっていないからです。私には分かっています。あなたの下で働きたいんです。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
overqualified は「求められる以上の経験や資格がある」という意味で、採用を見送る理由として使われる語です。That means you can go. は「つまり、もう帰っていい」と、面接の打ち切りを告げる言い方になっています。
ダイアナは外にいる別の応募者と自分を並べて切り返します。I do. は前の文の know who … を受けて繰り返しを避ける代動詞の do で、「私は分かっている」という意味になります。さらにダイアナは、ヘレンの前月号の記事にも注文をつけます。
Diana: And your piece in last month’s issue — that arms dealer had corporate backing. You didn’t go for the throat.
(それに先月号の記事ですが、あの武器商人には企業の後ろ盾がありました。急所を突いていませんでした。)
Helen: Considering the geopolitics involved, your conclusion was my intention. You start now.
(絡んでいる地政学を考えれば、あなたの結論こそ私の狙いよ。今から始めてもらうわ。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
go for the throat は、相手の喉元を狙うことから「容赦なく急所を突く」という意味で使われます。採用を決めたヘレンは、仕事の指示を出したあと、この言葉をダイアナに返します。
Helen: Ever talk to me like that to me again, and you’ll find out what it feels like when I go for the throat.
(今度あんな口のきき方をしたら、私が急所を突くとどうなるか思い知ることになるわよ。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
文頭の Ever は If you ever … の If you が落ちたくだけた形と読め、and 以下と組み合わさって「もしまた〜したら」という警告になっています。
「I want you back.」への答えは、面接で言った言葉
事件が片づき、ダイアナがFBI捜査官だと知ったあと、ヘレンはダイアナを呼び戻そうとします。
Helen: You are the best assistant I have ever had. I want you back. Whatever they pay you here, I will pay more than double.
(あなたは今までで最高のアシスタントよ。戻ってきてほしいの。ここでいくらもらっていようと、倍以上払うわ。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
the best ~ I have ever had は、最上級と現在完了を組み合わせて「これまでで一番の」と伝える定番の形です。I want you back. は want + 人 + back で「戻ってきてほしい」、Whatever they pay you は「いくら払われていようと」という譲歩の言い方です。評価と条件を一息に並べた、率直な引き抜きの言葉と言えます。
この誘いに、ダイアナは面接での自分の言葉を持ち出して答えます。
Diana: In my interview, I told you I knew who I was and where I wanted to be. That’s right here.
(面接で、自分が何者でどこにいたいか分かっていると言いましたよね。それがここなんです。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
面接では doesn’t know who she is or where she wants to be と現在形で話していた内容が、ここでは I told you I knew who I was and where I wanted to be と過去形にそろっています。told に合わせて時制をずらす、時制の一致の形です。
That’s right here. の right は「まさに」と場所を強める働きで、断りの言葉を使わずに「私の居場所はここだ」と答えを示しています。潜入中の面接で語った言葉が、今度は自分の答えとして戻ってくるのが印象的です。
まとめ|売り込みの言葉と、それを引いた答え
overqualified での不採用、I do. と go for the throat を使った切り返し、I want you back. の誘いと時制の一致で過去の言葉を引く返事を見てきました。一度口にした言葉が、場面を変えて答えになる流れが分かります。
次回も『ホワイトカラー』とともに、言葉の行き来を追っていきましょう。
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