海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第3話に登場する、まるで契約交渉のように非の割合を数字で決めていく仲直りの英語です。母メアリーの来訪をきっかけに顔を合わせたシェルドンとエイミーは、関係を再開するかどうかを、感情ではなく数字のやり取りで決着させていきます。
まずは、かしこまった提案として仲直りを切り出す場面から見ていきます。
かしこまった提案で仲直りを切り出す
シェルドンは、感情的な言葉を使わず、まるでビジネスの申し出のような形でエイミーに関係の再開を提案します。
Sheldon: Amy, after consideration, I believe we may have acted rashly. I propose we resume our relationship and attempt to resolve our differences.
(エイミー、よく考えたのだが、僕たちは軽率だったのかもしれない。関係を再開し、意見の相違を解消することを提案する。)Amy: I’ll agree to that only if you’ll stipulate that 80% of our difficulties were caused by you.
(それに同意するのは、私たちの問題の80%はあなたが原因だったと明記するという条件付きよ。)TBBT Season4 Episode3 (The Zazzy Substitution)
I propose we … は、「〜することを提案する」と、かしこまった場でよく使われる切り出し方です。after consideration(よく考えた上で)を前置きすることで、思いつきではないという体裁を整えています。さらに resolve our differences(意見の相違を解消する)という表現も、単に「仲直りする」と言うより一段フォーマルで、話し合いによって問題を解決するというニュアンスを含んでいます。それを受けたエイミーの stipulate that … も、契約書の条項のように「〜と明記する」という条件を突きつける硬い語で、感情的な仲直りの場面には不釣り合いなほど事務的な言葉が並びます。
数字で歩み寄る、値切り交渉のような掛け合い
提案と条件が出そろったあと、ふたりは非の割合をめぐって数字を出し合い、まるで値段交渉のようなやり取りで決着をつけます。
Sheldon: I’ll go as high as 40.
(僕は40まで譲歩しよう。)Amy: Sixty-five.
(65。)Sheldon: Done.
(決まりだ。)TBBT Season4 Episode3 (The Zazzy Substitution)
I’ll go as high as [数字] は、値段交渉などで「ここまでなら譲れる」という上限を示す言い方です。ここでは「非を認める割合」という珍しい対象に使われていて、値切り交渉の語彙が仲直りの場面に転用されているのがおもしろいところです。対するエイミーの Sixty-five. は、前置きなしに数字だけを返す簡潔な切り返しで、シェルドンの持って回った言い方と好対照をなしています。最後の一言 Done. は、条件のすり合わせが済んだ合図として使われる短い決着の言葉で、長い前置きのあとに一言で締める落差が印象的です。
まとめ|仲直りに持ち込まれた交渉の語彙
I propose we …、stipulate that …、I’ll go as high as …、Done. ―― 契約や値段交渉で使う語彙を、非を認め合う仲直りの場面にそのまま持ち込む言い方が積み重なっています。フォーマルな交渉表現の型を知っておくと、こうした場面のユーモアもより深く読み取れます。
このエピソードの会話を通して、『ビッグバン★セオリー』の英語表現をこれからも見ていきましょう。
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