「I’ll tell you how you can help me.」に見る、手伝いの申し出をすり替える返しと交換条件の交渉|『ホワイトカラー』S03E03で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「I'll tell you how you can help me.」に見る、手伝いの申し出をすり替える返しと交換条件の交渉|『ホワイトカラー』S03E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン3第3話から、アシスタントとして潜入したダイアナと、上司となった記者ヘレンのやり取りを取り上げます。手伝いを申し出たダイアナに、ヘレンは相手の言葉を借りて別の用事を返します。そこからダイアナが条件を差し出し、ヘレンが条件で返す交渉へと進んでいきます。

申し出の切り返しから条件のやり取りまで、会話の順に見ていきます。

目次

「I’ll tell you how you can help me.」で申し出をすり替える

ヘレンは夕食の予定を取り消させ、運転手を休ませてタクシーで帰ると言い、さらにコーヒーを頼みます。そこでダイアナが問いかけます。

Diana: You’re meeting with a source tonight, aren’t you?
(今夜、情報提供者と会うんですよね?)
Helen: You’re asking a wildly inappropriate question.
(ずいぶん不適切な質問をするのね。)

White Collar Season3 Episode3 (Deadline)

aren’t you? の付加疑問は、ほぼ確信していることを相手に確かめる形として使われます。ヘレンは答えずに、質問そのものを wildly inappropriate(とんでもなく不適切)と評してはねつけます。

ダイアナは引かず、大事な夕食を取り消したこと、人に行き先を知られたくないときだけタクシーを使うこと、これが3杯目のコーヒーであることを根拠に並べ、同行を申し出ます。

Diana: You should take me with you. I can help.
(私も連れていってください。お役に立てます。)
Helen: I’ll tell you how you can help me. It’s my child’s 6th birthday.
(どう役に立てるか教えてあげる。子どもの6歳の誕生日なの。)
Diana: It’s not on your calendar.
(予定表には入っていませんが。)
Helen: That’s why I have a Pulitzer and not a “Mommy of the Year” mug.
(だから私にはピュリッツァー賞があって、「今年の最優秀ママ」のマグカップはないのよ。)

White Collar Season3 Episode3 (Deadline)

I’ll tell you how you can help me. は、how 以下の節を tell の目的語に置いた形です。ダイアナの I can help をそのまま受け、「手伝うならこれを」と自分の用件へ話をすり替えています。断りの言葉を使わずに申し出の向きを変える返しと言えます。

on one’s calendar は「予定に入っている」です。部下の指摘に対し、ヘレンは That’s why ~(だから〜なのだ)で、仕事を優先してきた自分を皮肉まじりに語ります。

「If I get all this done」で条件を差し出し、条件で返される

会場を移す手配や招待客への連絡、新しい鍵の用意まで次々に言いつけられたダイアナは、ここで条件を持ちかけます。

Diana: If I get all this done, can I come with you to meet the source?
(これを全部片づけたら、情報提供者に会うのに同行してもいいですか?)
Helen: Finish it all, and I’ll let you drive me.
(全部終わらせたら、私を車で送らせてあげる。)

White Collar Season3 Episode3 (Deadline)

get ~ done は「〜を済ませる」で、if 節で「これをやり遂げたら」と自分の側の条件を先に示しています。ヘレンの返しは 命令文+and の形で、「全部終えれば〜」という条件を作ります。let + 人 + 動詞の原形 は「〜させてあげる」という許可です。許されたのは「送ること」で、求めた「同行」とは別だという点が、あとで効いてきます。

ダイアナはこのあとピーターに、同席するには I’m gonna need some help(手助けが要る)と頼み、ピーターはチームに lend a hand(手を貸す)と伝えます。こうして用事を片づけたダイアナに、ヘレンは約束の範囲を示します。

Diana: I thought I was coming with you.
(同行させていただけると思っていました。)
Helen: No. This is the first time I’m meeting the source. I said you could drive me. That’s as far as you get.
(だめよ。情報提供者に会うのは今回が初めてなの。送っていいとは言った。あなたが来られるのはここまで。)

White Collar Season3 Episode3 (Deadline)

I said you could ~ は、said に合わせて can が could になった時制の一致の形です。That’s as far as you get. は「行けるのはここまで」と線を引く決まった言い回しで、交換条件を言葉どおりに守ったうえで、それ以上は許さないヘレンの姿勢が伝わってきます。

まとめ|申し出のすり替えと、条件の差し出し方

I’ll tell you how you can help me. で相手の言葉を借りて用件をすり替える返しと、If I get all this done で条件を示し、命令文+and で条件を返す交渉を見てきました。約束の言葉の選び方ひとつで結果が変わることが分かります。

次回も『ホワイトカラー』を観ながら、駆け引きの英語をたどっていきましょう。

この回のダイアナの奮闘は、同じエピソードのほかの記事でも追えます。

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