海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン3第3話から、朝のニールとサラの会話を取り上げます。仕事の相談が一段落したところで、二人は「ふつうのカップル」らしい会話を試してみます。sweetie や darling といった呼びかけの定番と、仕事の中身を「言えない」とかわし合う短いやり取りが、同じ場面に並んでいます。
呼びかけの言葉から秘密をかわす一言まで、会話の順に見ていきます。
「We can try normal.」と、恋人らしい呼びかけの定番
この朝、サラは依頼を受けている仕事についてニールに相談していました。その話が一段落すると、サラ自身が今の会話を振り返ります。
Sara: Normal people don’t talk about this before work.
(ふつうの人は、仕事の前にこんな話はしないわね。)
Neal: No, they don’t. We can try normal.
(うん、しないね。ふつうってのをやってみようか。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
ニールの No, they don’t. は、否定文への同意です。日本語では「うん」で受けますが、英語では答えの中身が否定なので No を使います。
We can try normal. の normal は本来は形容詞で、ここでは「ふつうであること」を丸ごと try の目的語に置いたくだけた形です。「ふつう」を試し事のように扱うところに、二人の日常がふつうではないという含みが読み取れます。サラが応じると、二人は夫婦の日常会話らしいやり取りを演じ始めます。
Sara: Great. Sweetie?
(いいわね。ねえ、あなた?)
Neal: Yes, darling?
(なんだい、ダーリン?)
Sara: Did you take out the garbage?
(ゴミは出してくれた?)
Neal: Honey, I shredded the garbage. You know the feds love to rummage.
(ハニー、ゴミはシュレッダーにかけたよ。FBIはあさるのが好きだからね。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
sweetie、darling、honey は、恋人や夫婦のあいだ、親から子どもへの呼びかけとして広く使われるとされる言葉です。take out the garbage(ゴミを出す)も、家事をめぐる会話の定番と言えます。
ところがニールの答えは「シュレッダーにかけた」でした。feds は連邦捜査官のくだけた呼び方、rummage は「ひっかき回して探す」です。監視下にある身の上がそのまま出て、夫婦ごっこが一往復で崩れるのが面白いところです。
「How’s this for normal?」と、「言えない」を返し合う締めくくり
このあとも会話は仕事がらみの話にそれていき、ニールは「ふつう」の別の案を持ち出します。
Neal: Um…All right, how’s this for normal? We are invited to my co-worker’s house for a dinner party.
(えっと、じゃあ、これならふつうだろ? 同僚の家の夕食会に招かれてるんだ。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
How’s this for ~? は「これなら〜でしょう?」と例を差し出す型で、We are invited to ~ は受け身で「招かれている」状態を表します。同僚とはダイアナのことで、本気かと聞き返されたニールは、ダイアナの恋人が楽しそうだと言っていたと説明します。
話題はそこからまた互いの仕事に戻ります。先に質問したのはニールでした。
Neal: What’s behind that tech 98?
(あの警報装置の奥には何があるんだい?)
Sara: I can’t tell you. What are you doing today?
(それは言えないわ。今日は何をするの?)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
サラは依頼の中身を I can’t tell you. で伏せ、質問を返します。ニールは、脅迫を受けている人物の件でピーターを手伝い、ダイアナがその人物のアシスタントとして潜入すると答えます。
Sara: Same old, same old?
(いつもどおりってわけ?)
Neal: Mm-hmm.
(まあね。)
Sara: Who is it?
(相手は誰?)
Neal: Can’t tell you.
(言えないよ。)White Collar Season3 Episode3 (Deadline)
Same old, same old は「相変わらず」という決まり文句で、潜入まで絡む一日をそうまとめるところにサラの軽い皮肉が読み取れます。ニールの Can’t tell you. は I が省かれた形で、少し前のサラの言葉をそのまま返しています。言えないことを互いに軽く受け流す二人の距離感が伝わってきます。
まとめ|「ふつう」を試す呼びかけと、秘密をかわす一言
We can try normal. から始まる夫婦ごっこで、sweetie・darling・honey の呼びかけと How’s this for ~? の型が登場しました。Can’t tell you. の応酬からは、同じ言葉を返すかわし方が見えてきます。
次回も『ホワイトカラー』の会話から言い回しを拾っていきましょう。
この回のほかの場面は、同じエピソードの記事でもたどれます。


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