「doing the wrong thing for the right reasons」に見る、癖の指摘を言い換えて受け止める会話|『ホワイトカラー』S03E01で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「doing the wrong thing for the right reasons」に見る、癖の指摘を言い換えて受け止める会話|『ホワイトカラー』S03E01で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン3第1話から、ピーターの留守中に訪ねてきたニールと、エリザベスがコーヒーを挟んで話す場面を取り上げます。自分の癖を指摘されたニールが、その言葉を自分なりに言い換えて確かめるやり取りが見どころです。

コーヒーの誘いの受け方、相手の言葉を拾う返し、指摘の受け止め方の三つを、会話の流れに沿って順に追っていきます。

目次

「never say no」と、相手の言葉を拾う返し

家に招き入れたあと、エリザベスはまずコーヒーを勧めます。

Elizabeth: You, um… Want some coffee?
(えっと……コーヒー、飲む?)
Neal: I never say no to good coffee.
(おいしいコーヒーは断ったことがないんだ。)

White Collar Season3 Episode1 (On Guard)

I never say no to ~ は「〜は絶対に断らない」で、勧められたものを喜んで受けるときの決まった言い方です。単に Yes, please. と答えるより、「好物なんだ」という気持ちが乗ります。good を付けることで、相手の淹れるコーヒーへの軽い褒め言葉にもなっています。

自分が注ぐからと言って、エリザベスは夫がいないと知っていて訪ねてきた理由を尋ねます。ニールの答えと、それへの返しが次のやり取りです。

Neal: I don’t know. He suddenly doesn’t trust me.
(どうしてかな。彼が急に僕を信用しなくなったんだ。)
Elizabeth: I don’t know how sudden it is.
(「急に」かどうかは分からないわね。)

White Collar Season3 Episode1 (On Guard)

エリザベスは、ニールの言った suddenly を how sudden という形で拾い、「本当に急なことなの?」と疑問を差し挟んでいます。相手の言葉の一部だけを取り出して問い直すと、正面から反論せずに相手の認識のずれを示せます。

この二行には I don’t know が続けて出てきますが、働きは異なります。ニールのものは「さあ、どうしてだか」と答えをぼかす前置きで、エリザベスのものは後ろに how 節を続けて「〜かどうかは疑問だ」という控えめな反論になっています。

「You’re saying ~?」で指摘を言い換えて確かめる

エリザベスはここで、ニールの過去の行いをいくつか挙げてみせます。そのうえで続けるかどうかを尋ね、癖の指摘へ進みます。

Elizabeth: You want me to go on?
(まだ続けましょうか?)
Neal: Not particularly, no.
(いや、特には。)
Elizabeth: Look, he wants to trust you, but you have this — I don’t know — habit of doing the wrong thing for the right reasons.
(いい、あの人はあなたを信じたいの。でもあなたには、なんていうか……正しい理由で間違ったことをする癖があるのよ。)
Neal: You’re saying I’m impulsive but I have a good heart?
(つまり、僕は衝動的だけど根は善人だってこと?)
Elizabeth: Maybe you can try and balance the two?
(その二つのバランスを取ってみたらどう?)
Neal: You make a fair point. And a great cup of coffee.
(一理あるね。それにコーヒーも最高だ。)

White Collar Season3 Episode1 (On Guard)

Not particularly は「特にそうでもない」と、きっぱりした No を和らげる返事です。続く指摘の habit of doing the wrong thing for the right reasons は、wrong と right を対にして「動機は正しいのにやり方を誤る」という癖を一息で言い表しています。途中の I don’t know は言葉を探すためのつなぎで、ここでは意味をほとんど持ちません。

ニールの You’re saying ~? は、相手の言ったことを自分の言葉に置き換えて「つまり〜ってこと?」と確かめる形です。wrong thing を impulsive(衝動的)、right reasons を a good heart(根は善人)と言い換えているのが面白いところです。

エリザベスの balance the two の the two は、その言い換えた二つを指します。ニールは You make a fair point.(一理ある)で指摘を受け入れつつ、コーヒーへの褒め言葉を添えて場を和らげています。

まとめ|言葉を拾い、言い換えて受け止める

I never say no to で誘いを受け、how sudden で相手の言葉を拾い、You’re saying ~? で指摘を言い換え、fair point で受け止める流れを見てきました。耳の痛い話でも角を立てずに受け止められる言い回しと言えます。

次回も『ホワイトカラー』を観ながら、会話の組み立てを味わっていきましょう。

この回のほかのコラムやフレーズ記事では、別の場面の英語表現も扱っています。

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