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『フレンズ』シーズン3第4話では、恋人のジャニスとの関係が深まっていくことに怖さを感じたチャンドラーが、仲間に相談します。この回の会話には、afraid、fear、scare と「怖い」を表す語がくり返し出てきます。
どれも日本語では「怖い」と訳せますが、文の組み立て方はそれぞれ違います。相談の場面からジャニスとの夕食まで、afraid・fear・scare の3語を軸に順に見ていきます。
「I’m afraid I’m going to say something stupid」be afraid の2つの形
モニカとレイチェルの部屋で、今夜ジャニスに会わなければならなくなったチャンドラーは、前の晩の夕食での出来事を話し始めます。ロスにからかわれながらも、急に頭の中で「逃げろ」という警報が鳴り出したと言うと、レイチェルは男の人たちにあきれ、モニカもこう続けます。
Monica: What is it with you people? The minute you feel something you have to run away?
(あなたたちって何なの? 何か感じたとたん、逃げ出さなきゃ気が済まないわけ?)
Chandler: I know, that… That’s why I don’t want to go tonight. I’m afraid I’m going to say something stupid.
(分かってる、だから……だから今夜は行きたくないんだ。何かバカなことを言っちまいそうで怖いんだよ。)
Friends Season3 Episode4(The One with the Metaphorical Tunnel)
I’m afraid (that) ~ は、後ろに文を続けて「〜しそうで怖い」「〜ではないかと心配だ」と伝える形です。チャンドラーは I’m going to say something stupid を続けて、これから起こりそうなことへの不安を言葉にしています。この形は「残念ですが〜」と言いにくいことを切り出すときにも使われますが、ここでは文字どおり自分の怖さを打ち明ける使い方です。
チャンドラーは続けて、仲間に助けを求めます。
Chandler: All right, look, what do I do? I want to get past this. I don’t want to be afraid of the commitment thing. I want to go through the tunnel to the other side.
(よし、なあ、どうすりゃいい? これを乗り越えたいんだ。本気の付き合いってやつを怖がりたくない。トンネルを抜けて、向こう側に行きたいんだよ。)
Ross: Where there’s no fear of commitment.
(本気の付き合いが怖くない側にな。)
Friends Season3 Episode4(The One with the Metaphorical Tunnel)
今度は be afraid of ~ と、後ろに名詞を置く形です。commitment はもともと「約束」「関わり合い」を表す語で、恋愛の話では一人の相手と真剣に向き合うことを指します。the commitment thing の thing は「〜ってやつ」と、話題をぼかして指す働きをしています。トンネルはチャンドラー自身のたとえで、ロスがジョーイに向けて、その向こう側を fear of commitment のない場所だと言い換えています。
「Face your fear」名詞の fear で言い直す
チャンドラーが「何か考えはないか」と聞くと、ジョーイが答えます。
Joey: But it seems to me it’s pretty much like anything else, you know? Face your fear. You have a fear of heights? You go to the top of the building. You’re afraid of bugs? Get a bug. In this case, you have a fear of commitment. So I say you go in there and you be the most committed guy there ever was.
(でも俺が思うに、ほかのことと大して変わんないだろ? 怖いものに向き合えってことさ。高い所が怖い? ならビルのてっぺんに行け。虫が怖い? 虫を手に入れろ。今回の場合、お前は本気の付き合いが怖い。だから行って、史上最高に本気な男になってこいよ。)
Rachel: Amazingly, that makes sense.
(驚いたことに、筋が通ってるわ。)
Friends Season3 Episode4(The One with the Metaphorical Tunnel)
Face your fear. の face は動詞で、「(怖いものに)正面から向き合う」という意味です。ここでの fear は名詞で、have a fear of ~ と組むと「〜が怖い」を名詞で言い表す形になります。a fear of heights は「高い所への恐怖」、つまり高所が苦手なことを指します。
ジョーイの例の並べ方にも注目です。高い所は a fear of heights、虫は afraid of bugs と、名詞の fear と形容詞の afraid が交互に出てきます。どちらも「〜が怖い」という同じ内容で、主語が怖がる人である点も変わりません。違いは、fear を使うと「怖さ」そのものを一つのものとして扱える点です。そのため a fear of commitment のように、怖さに名前をつけて話題にするときに向いています。
最後の committed は commitment の形容詞で、「本気で関わっている」という意味です。「怖いなら、いちばん本気な男になれ」という助言に、レイチェルは Amazingly, that makes sense. と返します。文頭の Amazingly は「驚いたことに」で、意外にも筋が通っていると認める一言です。
「It doesn’t scare me」怖がらせる側が主語になる scare
チャンドラーとジョーイの部屋で、チャンドラーはジャニスと夕食をとり、彼女のための引き出しを贈ります。さらに旅行や、彼女の両親に会う話まで持ち出し、ジャニスに「大丈夫?」と聞かれます。
Janice: Are you okay?
(大丈夫?)
Chandler: I am. I actually am. I mean, this is amazing. My entire life, I have feared this place. And now that I’m here it’s like, what was the big deal?
(大丈夫だ。本当に大丈夫なんだ。だって、すごいことだよ。生まれてこのかた、俺はこの場所を怖がってきた。なのに来てみたら、何をそんなに騒いでたんだって感じだ。)
Friends Season3 Episode4(The One with the Metaphorical Tunnel)
ここでの fear は動詞で、I have feared this place は「この場所をずっと怖がってきた」と、現在完了で過去から今までの怖さを振り返る言い方です。this place は、トンネルのたとえでいう向こう側を指していると読み取れます。what was the big deal? は「何が大ごとだったんだ」と、怖がっていたことを拍子抜けしたように振り返る一言です。
一緒に住む話まで出たところで、ジャニスが聞き返します。
Janice: You probably want us to move in together?
(一緒に住みたいかも、ってこと?)
Chandler: It doesn’t scare me.
(怖くないんだよ。)
Janice: Yeah, well, it scares me.
(ええ、でも私は怖いの。)
Friends Season3 Episode4(The One with the Metaphorical Tunnel)
scare は「怖がらせる」という動詞で、主語には怖さのもと、目的語には怖がる人が来ます。It doesn’t scare me. と it scares me. は同じ組み立てのまま、me が誰を指すかで立場が入れ替わっています。このあとジャニスは帰ろうとし、チャンドラーは引き止めます。
| 形 | 作中の例 | 主語 |
|---|---|---|
| be afraid (that) + 文 | I’m afraid I’m going to say something stupid. | 怖がる人 |
| be afraid of + 名詞 | afraid of the commitment thing | 怖がる人 |
| have a fear of + 名詞 | a fear of heights | 怖がる人 |
| fear + 名詞 | I have feared this place. | 怖がる人 |
| scare + 人 | It scares me. | 怖さのもと |
まとめ|afraid・fear・scare で「怖い」を言い分ける
文が続く I’m afraid ~、名詞が続く afraid of ~、怖さに名前をつける a fear of ~、動詞の fear、そして怖さのもとを主語にする scare を見てきました。主語に何を置くかを意識すると、同じ「怖い」でも形を選びやすくなります。
次回も『フレンズ』と一緒に、場面の中の英語を学んでいきましょう。
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