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『メンタリスト』シーズン3第22話には、冒頭で一緒にどうかと誘う声に別の話が続く場面や、話題を後回しにする一言、自分の作業に戻ると告げる一言が出てきます。
誘いを受け流す、相づちを挟んで切り返す、後回しにする、作業に戻ると告げる。そうした言葉の使い分けを、台詞に沿って3つの場面から順に見ていきます。それぞれの形で、どの語が働いているのかにも注目します。
「Care to join us?」誘いに直接答えず、別の話で返す
第22話の冒頭に、名前を呼びかけてから一緒に加わらないかと誘う声が入ります。その誘いに続いて、月の話が出てきます。
— Jane? Care to join us?
(ジェーン? 一緒にどう?)
— The moon’s at perigee, closest to the Earth. It’s beautiful, isn’t it?
(月は近地点にあって、地球にいちばん近づいている。きれいだと思わないか?)
— Yes, it is, but the victim is over here.
(そうですね、でも被害者はこちらです。)
— I know.
(分かっています。)
The Mentalist Season3 Episode22 (Rhapsody in Red)
Care to join us? は、「一緒にどうですか」と加わる気があるかを尋ねる形です。Would you care to ~? を短くしたものとして使われることがあり、care to ~ は「〜する気はありますか」という控えめな誘い方になります。join は「加わる」、us には誘う側の人たちが含まれています。命令や指示ではなく、相手の意向を尋ねる問いの形をとっている点も押さえておきたいところです。
この誘いに、続く台詞は直接答えていません。The moon’s at perigee, closest to the Earth. は、月が地球にいちばん近い位置にあるという説明で、そのあとの It’s beautiful, isn’t it? は、「〜ですよね」と同意を求める付加疑問の形です。誘いを受けるかどうかは言わず、話題を月に移しています。
誘いにそのまま答えるなら、I’d love to. のように受ける返しや、Thanks, but I’ll pass. のように断る返しがあります。どちらも、受けるか断るかを一言で示す形です。この場面は、そのどちらでもなく、別の話題で応じる運びになっています。誘いに答えない返し方は、話をそらす形にもなれば、会話の流れを変える手段にもなりえます。
「Yes, it is, but ~」相づちを挟んで切り返す、「Music later.」で後回しにする
月の話への返事は、先ほどの場面にあるとおり Yes, it is, but the victim is over here. です。Yes, it is は、直前の isn’t it? を受けて「そうですね」と同意する部分で、月の話をいったん認めています。そのあとの but で、the victim is over here(被害者はこちらです)と本題に戻しています。over here は、こちら側の場所を示す言い方です。
相手の話を認めてから but で続ける形は、話を打ち切らずに本題へ戻したいときの運びと読めます。続く I know. は、「分かっています」と短く受ける一言です。長く説明を足さず、2語で受け止めています。
音楽の話題が続く別の場面にも、話を戻す一言があります。
— Music later.
(音楽の話はあとで。)
The Mentalist Season3 Episode22 (Rhapsody in Red)
Music later. は、名詞のあとに later を置いて、「〜はあとで」と話題を後回しにする言い方です。動詞を使わず、2語で「その話は今ではない」と示しています。同じ一続きの台詞では、このあとに別の話題が切り出されます。Later. だけでも後回しの意味は通じますが、何を後回しにするのかを名詞で添えると、話題が何かがはっきりします。
「I need to get back to ~ing」自分の作業に戻ると告げる
終盤近くの場面では、リハーサルに戻る必要があると切り出す一言があり、続けてもう一言が出ます。
— I need to get back to rehearsing.
(リハーサルに戻らないと。)
— Don’t mind me.
(私のことは気にしないで。)
The Mentalist Season3 Episode22 (Rhapsody in Red)
I need to get back to rehearsing. は、need to ~(〜しなければならない)と get back to ~(〜に戻る)を組み合わせた形です。to のあとには rehearsing のように動詞の ing 形が来て、戻る先の作業が示されます。いまの話を切り上げて自分の作業に戻る、と告げるときの言い方で、戻る先を ing 形で具体的に示すと、何をしに戻るのかが相手に伝わります。
続く Don’t mind me. は、「私のことは気にしないで」という意味です。自分がそこにいても構わずに続けてほしいときや、自分のことは放っておいてほしいときに使われます。mind は「気にする、気に障る」という動詞で、否定の命令形にすると「気にしないで」という声かけになります。この2つの発言が別々の人のものかは、ここでは確かめられないため、続けて出てくる一言として見ておきます。
まとめ|誘いを受け流し、話を戻す形
Care to join us? には別の話で応じ、Yes, it is, but ~ で相づちを挟んで切り返し、Music later. で話題を後回しにし、I need to get back to ~ing で作業に戻ると告げる。4つの形で、誘いや話の流れへの向き合い方が変わっていきます。
『メンタリスト』を観ながら、誘われたときに返事の代わりに何が出てくるかに注目すると、会話の運びがつかめます。
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