海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
厄介な相手をうまくかわしたい、でもどう言えばいい?
そんなとき頼りになるのが「fend off」です。
物理的な攻撃から日常のあれこれまで幅広く使えるこのフレーズを、『BONES』のシーンから学んでいきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
ボウリング場のバックヤードで、ピンセッターの機械の中に挟まった状態で遺体が発見された場面。
ブレナンは骨に残された傷の痕跡を観察しながら、被害者が生前にどんな状況に置かれていたかを冷静に分析していきます。
骨のわずかなサインから事件の真相へと迫るブレナンの観察眼と、ブースのひと言が光るシーンです。
Booth: Dead first, and then ground up.
(先に死んで、それから粉砕されたんだな。)Brennan: These are defensive wounds, Booth. The victim was fending off an attack.
(これは防御創よ、ブース。被害者は攻撃をかわそうとしていたの。)Booth: Definitely failed to fend.
(かわすのには完全に失敗したようだな。)BONES Season6 Episode23(The Change in the Game)
シーン解説と心理考察
尺骨・豆状骨・橈骨粗面の傷を確認したブレナンは、これらが生前についた防御創(antimortem injury)だと即座に見抜きます。
被害者が何者かの攻撃から必死に身を守ろうとしていた状況を、骨の痕跡だけから読み解く姿は、さすがブレナンですね。
それに対してブースが「かわし損ねたな」とさらりと返す様子には、ブラックユーモアと同時に、プロとして感情を切り離すクールさが出ています。
普通なら重苦しくなる場面でも、二人の息の合った掛け合いが独特の空気をつくり出している——そこが『BONES』の好きなところのひとつです。
「fend off」の意味とニュアンス
fend off
意味:〜をかわす、〜を撃退する、〜を受け流す
「fend」には「防御する・抵抗する」という意味があり、「off(離れて)」と組み合わさることで、向かってくるものを自分から遠ざける・弾き返すニュアンスが生まれます。
物理的な攻撃だけでなく、批判や厄介な質問、病気など幅広い対象に使えるのが特徴です。
【ここがポイント!】
「fend off」と似た表現に「avoid(避ける)」や「dodge(身をかわす)」がありますが、使う場面が少し違います。
「avoid」はそもそも近づかないこと。「dodge」は素早く体をかわすこと。
「fend off」は向かってきたものを正面で受け止めながら払いのける、という積極的な防御です。相手がすでに迫ってきている状況でこそ使えるのが、この表現のポイントです。
たとえば、記者会見で厳しい質問が次々に飛んできている状況や、職場でのしつこい頼み事を断り続けている場面など——「すでに来ている」ものをかわすとき、このフレーズがぴったりはまります。
実際に使ってみよう!
The politician successfully fended off difficult questions from the reporters.
(その政治家は、記者たちからの厳しい質問をうまくかわした。)
記者会見などで、答えにくい質問が次々と飛んでくる場面によく登場します。
She took vitamin C to fend off a cold.
(彼女は風邪をひかないようにビタミンCを摂った。)
物理的な攻撃だけでなく「病気を寄せ付けない」という意味でも自然に使えます。
He managed to fend off his opponent’s fierce attacks in the final round.
(彼は最終ラウンドで、相手の猛烈な攻撃をなんとかしのぎ切った。)
スポーツの試合で激しい攻防を表すときにぴったりです。
『BONES』流・覚え方のコツ
「フェンシング(fencing)で敵の剣を弾き返す(fend off)」イメージで覚えると定着しやすいですよ。
フェンシングと「fend」、語感も近くて覚えやすいのが嬉しいところです。
ブースが「failed to fend(かわし損ねた)」とさらりと言い放ったシーンと結びつけておくと、文中での使い方ごと記憶に残ります。
「fend off + 攻撃・批判・病気」のセットで頭に入れておきましょう。
似た表現・関連表現
ward off
(〜を払いのける、遠ざける)
悪いものをあらかじめ寄せ付けないようにするニュアンスが強い表現です。お守りが「ward off evil」するような、予防的・呪術的な場面でよく使われます。
brush off
(〜を軽くあしらう、無視する)
服についたほこりを払うように「大したことない」と相手にしない態度を表します。力で防ぐというよりも、軽く流すイメージです。
fight off
(〜を撃退する、〜に打ち勝つ)
「fend off」よりも「戦って追い払う」という力強さや労力が前面に出た表現です。
「fend」と「defend」の意外な関係
実は「fend」は、「defend(防御する)」から接頭辞「de」が脱落して生まれた言葉だと言われています。
自動車の泥よけである「フェンダー(fender)」も同じ語源で、泥や石を「弾き返す」部品であることを考えると、fend offの「弾き飛ざす」イメージがよりはっきり見えてきますね。
一見バラバラに見える単語が、語源をたどると家族だったと気づく瞬間が好きです。
こういった発見が積み重なると、英語の語感がじわじわと身についていきます。
まとめ|「fend off」で、来たものをスマートに受け流す
今回は『BONES』から、攻撃や困難をかわす「fend off」の意味と使い方をご紹介しました。
物理的な攻撃から、厳しい質問、風邪の予防まで、あらゆるものを弾き返せる便利なフレーズです。
「avoid・dodge・fend off」のうち、相手がすでに迫ってきているときに使うのが「fend off」——この感覚を持っておくだけで、使いどきが自然とわかるようになります。
仕事で厄介なメールが来たとき、しつこいお願いをかわしたとき、ぜひこのフレーズを頭の中で使ってみてください。


コメント