ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S7E1に学ぶ「cool one’s jets」の意味と使い方

cool one's jets

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『BONES』シーズン7第1話から、相手に落ち着くよう促す「cool one’s jets」を解説します。
怒り心頭の相手を前に、あなたならどんな言葉をかけますか?

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

ジェファソニアン研究所での一幕です。
妊娠中で気が立っているブレナンから遺体の調査を急かされた実習生のウェンデルが、法医学主任のカムの前で少し強がって見せるコミカルなシーンです。

Bray: Ah, what do you know? It’s Dr. Brennan asking me what’s taking so long.
(ウェンデル:ああ、何だと思います?ブレナン博士から、なぜこんなに時間がかかっているのかって催促です。)

Bray: Well, I will just tell her to cool her jets. ‘Cause I am not rushing you, no matter what…
(ウェンデル:まあ、少し頭を冷やして落ち着くように伝えておきますよ。何があっても、あなたを急かしたりはしませんから…)

Cam: I’m done, Mr. Bray.
(カム:終わりましたよ、ミスター・ブレイ。)

Bray: Thank God.
(ウェンデル:あぁ、よかった。)

BONES Season7 Episode1(The Memories in the Shallow Grave)

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シーン解説と心理考察

ウェンデルは、妊娠中でいつも以上に気が立っているブレナンの怖さをよく知っています。
同時に、目の前で作業しているジェファソニアンの法医学主任・カムに対しても強いプレッシャーを感じているはずです。

「ブレナン博士には落ち着くように言っておきますから、カム博士はゆっくり作業してくださいね」と大きく見せて強がるウェンデル。
しかし直後にカムが「終わったわよ」と告げると、一転して「あぁ、よかった」と本心からの安堵が口をつきます。

大きなことを言った直後にあっさり崩れ落ちるこの落差が笑いのポイントで、強大な二人の板挟みになったウェンデルの処世術とかわいらしい虚勢が見事に凝縮されたシーンです。

「cool one’s jets」の意味とニュアンス

cool one’s jets
意味:頭を冷やす、落ち着く、興奮を鎮める、慌てない

1970年代頃から若者を中心に広まったスラングで、直訳すると「自分のジェットエンジンを冷やす」になります。
オーバーヒートしそうなジェット機のエンジンを、人間の怒りや興奮・焦りに例えた非常にユーモラスで視覚的な表現です。

「calm down(落ち着く)」とほぼ同じ意味ですが、より比喩的でくだけた響きを持っています。

【ここがポイント!】

コアイメージは「熱を持った巨大な機械のクールダウン」です。
今にも爆発しそうなほど怒っている人や、先走って興奮している人に対して、「まあまあ、そんなに熱くならずに少しエンジンを休めなよ」と優しくブレーキをかけるようなユーモアがあります。

この大げさなイメージが場の空気を和らげてくれるのが、このフレーズの最大の魅力です。
ただし少し相手を子ども扱いするような響きも含まれるため、目上の人に対して直接使うのは避けたほうが無難です。
友人同士の会話や、今回のウェンデルのように第三者について話す際に使うのが自然です。

実際に使ってみよう!

友人や同僚が焦っている時、あるいは怒っている第三者の様子を説明する時など、カジュアルな日常会話で活躍します。

I know you are excited about the new project, but you need to cool your jets and wait for the approval.
(新しいプロジェクトに興奮しているのは分かりますが、頭を冷やして承認を待つ必要がありますよ。)
先走って手を出しそうな同僚や部下に対して、少し落ち着いて正規の手順を踏むようにたしなめる場面で使えます。

He was furious about the mistake, so I told him to cool his jets.
(彼はそのミスについて激怒していたので、少し頭を冷やすように言いました。)
怒り心頭の第三者に対して興奮を鎮めるようアドバイスした出来事を振り返る表現です。少し呆れているニュアンスも出せます。

We have plenty of time before the flight, so just cool your jets.
(フライトまでたっぷり時間があるんだから、そんなに慌てないで落ち着きなよ。)
焦ってパニックになっている家族や友人に対して、「リラックスして」とカジュアルに声をかける使い方です。

『BONES』流・覚え方のコツ

怒れるブレナンが最新鋭のジェット戦闘機になり、怒りと焦りで両翼のエンジンを真っ赤に燃やしながら「早くしなさい!」とウェンデルに迫ってくる姿を想像してみてください。
そこにウェンデルが冷たい水をかけて「シューッ」とエンジンを冷やしているイメージを思い浮かべると、フレーズのユーモラスな温度感と少し生意気なニュアンスがセットで記憶に残るはずです。

似た表現・関連表現

calm down
(落ち着く、静まる)
最もよく使われる標準的な「落ち着く」の表現です。「cool one’s jets」のような比喩やカジュアルな響きはなく、ビジネスを含むどんな場面でも無難に使えます。

chill out
(冷静になる、リラックスする)
若者言葉として頻繁に使われる非常にカジュアルなスラングです。怒りを静めるというよりも「くつろぐ、ゆっくりする」という意味合いも強く含まれます。

hold your horses
(慌てないで、ちょっと待って)
「自分の馬を止めろ」が直訳の、古くからあるイディオムです。「cool one’s jets」が熱を冷ますイメージなら、こちらは前進しようとする勢いを「手綱を引いて物理的に止める」イメージになります。

深掘り知識:機械や乗り物に例える英語のイディオム

英語には「cool one’s jets」のように、人間の感情や状態を「機械」や「乗り物」の作動状況に例えるイディオムがたくさんあります。
産業革命以降に機械が人々の生活に密着してきた歴史的背景と深く結びついています。

怒りで完全にキレてしまうことは「blow a fuse(ヒューズが飛ぶ)」、エネルギーが切れてバテてしまうことは「run out of steam(蒸気が切れる)」、絶好調な状態は「firing on all cylinders(全シリンダーがフル回転している)」と表現します。
心の状態を身近な機械に投影する感覚は、いかにも英語圏らしくて面白いですよね。

次にドラマを観る時は、キャラクターの感情がどんな「機械」に例えられているか、意識してみてください。

まとめ|ユーモアを交えて相手を落ち着かせるフレーズ

今回は『BONES』のコミカルなワンシーンから、興奮を鎮める「cool one’s jets」をご紹介しました。
ジェットエンジンという大げさな比喩を使うからこそ、緊張した場面でもクスッと笑えて、場の空気を和らげる効果が生まれます。

友人や同僚へのカジュアルなひと言として、ぜひ場面に合わせて取り入れてみてください。
ウェンデルのようにちょっと強がって使ってみるのも、また一興ですよ。

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