海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は大人気ドラマ『BONES』シーズン11エピソード1から、候補や選択肢について語る際にさらりと使えるフレーズ「in the mix」をご紹介します。
複数の選択肢が競い合う場面でぴったりはまるこの表現、一緒に見ていきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
ジェファソニアンのラボにて、ブレナンの後任を誰にするか悩んでいるカムが、アンジェラとホッジンズに相談を持ちかけるシーンです。
半年間ずっと外部から候補者を探し続けてきたカムですが、その都度ブレナン本人にも候補者リストを確認してもらい、毎回何らかの問題が指摘されてきたという背景があります。
そんな中で、実はずっとそばにいた人物の名前が浮かび上がります。
Angela: Yeah! Hey, he’s perfect for it.
(ええ!ねえ、彼こそこの仕事にぴったりよ。)Hodgins: He graduated with highest honors. He’s been doing an amazing job filling in.
(彼は首席で卒業したし、代理として素晴らしい仕事をしているよ。)Cam: Yeah. He probably should’ve been in the mix from the start.
(そうね。おそらく彼は最初から候補に入っているべきだったわ。)Bones Season11 Episode1 (The Loyalty in the Lie)
シーン解説と心理考察
この直後にカムは「でも私、彼と交際しているから。本当に彼が最適な人物かどうか、絶対に確信を持てなければ」と続けます。
つまりカムにとってアラストは、評価すれば誰もが「適任だ」と言う存在でありながら、プライベートの関係があるからこそ正式な候補として挙げることをためらっていた人物なのです。
アラストは代理という重圧の中で見事な仕事を続けており、アンジェラもホッジンズも太鼓判を押します。
「最初から候補に入っていてよかった人物」がずっとそこにいた——そんな嬉しい気づきと小さな後悔が交差する、温かいやり取りになっています。
「in the mix」の意味とニュアンス
in the mix
意味:候補に入って、考慮されて、競い合う状況の中にいて
「mix」は「混ぜる」という動詞や「混合物」という名詞としてなじみ深い単語ですが、「the mix」と定冠詞がつくと「特定のグループや状況のまとまり」を指すようになります。
「in the mix」で「候補がひとまとまりになった場に含まれている」という意味になります。
【ここがポイント!】
このフレーズのニュアンスの核となるのは、複数の選択肢が「一つの束として並べられ、比較検討されている」という動きのあるイメージです。
単に「He is a candidate.(彼は候補者だ)」と言うよりも、たくさんの選択肢がテーブルに並ぶ中にしっかり名が連ねられている、という状況を生き生きと表現できます。
今回のカムのセリフのように「should have been in the mix(最初から候補に入っているべきだった)」という形で、「あの選択肢を見落としていた」という後悔を表すこともできるのが便利なポイントです。
実際に使ってみよう!
We are looking for a new manager, and Sarah is definitely in the mix.
(新しいマネージャーを探しているのですが、サラは間違いなく候補に入っています。)
ビジネスシーンでの典型的な使い方です。昇進や採用の選考において、その人が有力な選択肢の一つとして検討されていることを伝えます。
We looked at five houses today, and the one with the big garden is still in the mix.
(今日は家を5軒見たけれど、広い庭があったあの家はまだ候補に残っているわ。)
大きな買い物や重要な決定をする際の例文です。いくつかの選択肢を比較しながら「まだ検討のテーブルに残している」という状況を表します。
Several teams are still in the mix for the championship this season.
(今シーズンは、まだいくつかのチームが優勝争いに加わっています。)
スポーツの文脈でよく耳にする表現です。まだ優勝やプレーオフ進出の可能性が残っている白熱した状態を描写する際に活躍します。
『BONES』流・覚え方のコツ
カムが複数の候補者のファイルを見比べながら、「アラストの名前もこの束(the mix)に最初から入れておくべきだった」と気づく様子を思い浮かべてみてください。
「mix」を「混ぜる」という動作ではなく、「候補者や選択肢が集まったひとつの箱や束」として映像でイメージするのがポイントです。
次に複数の選択肢から何かを選ぶ場面があったら、「This option should be in the mix.(この選択肢も候補に入れておくべきだ)」と心の中でつぶやいてみましょう。
似た表現・関連表現
on the shortlist
(最終候補に残って)
in the mix が「候補全体の中にいる」という広い意味を持つのに対し、こちらは厳しい選考を経て「最終的な少数の候補リストに絞り込まれた」という、より決定に近い状況を表します。
out of the running
(候補から外れて、可能性がなくなって)
in the mix の対義語として使える表現です。「running(競争・レース)」から脱落してしまった状態、つまりもう選ばれる可能性がないことを意味します。
take into consideration
(〜を考慮に入れる)
よりフォーマルな言い方です。「in the mix」が候補の状態をカジュアルに表すのに対し、こちらは「しっかり検討する」という行動そのものに焦点を当てたビジネスライクな表現です。
深掘り知識:「mix」が広げる多彩な情景
「mix」という言葉はその「複数のものが入り混じる」というイメージから、興味深い表現をいくつも生み出しています。
例えば「a mixed bag」は直訳すると「色々なものが混ざった袋」ですが、そこから「良いものと悪いものが混在している」「玉石混交」を意味するようになりました。映画のレビューなどで「The movie was a mixed bag.(賛否両論の映画だった)」のように使われます。
また、パーティーや交流会の場でよく使われるのが「mix and mingle」というフレーズです。「様々な人と交じり合って歓談する」という意味で、招待状に「Come mix and mingle with us!(ぜひ歓談しに来てね!)」と書かれることもあります。
さらに名詞として「mix-up」と言うと、「取り違え」や「混乱」を意味します。「There was a mix-up with our reservations.(予約の手違いがありました)」のように、情報が混ざって起きたミスを指す時にとても便利な表現です。
同じ「mix」でも、楽しい交流からトラブルまで様々な情景を描き出せるのが面白いですね。
まとめ|選択肢を豊かに語る表現
今回は『BONES』シーズン11エピソード1から、「in the mix」という表現をご紹介しました。
このフレーズの核心は、「複数が競い合うひとまとまりの中に含まれている」という動きのあるイメージにあります。
「candidate」や「option」といった単語の代わりにこのフレーズを使うことで、会話に「候補が出揃い、比較検討されている」という場の空気感まで伝えることができます。
採用や商品選び、スポーツの優勝争いなど、何かが競われている話題を誰かとする機会があったら、ぜひ「in the mix」を使ってみてください。
口にするほどに、言葉のイメージが鮮明になっていく表現です。

