「catch on」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S03E23で学ぶ英会話

「catch on」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分が思いついた言葉や呼び方が、いつか世間に広まったら——そんな小さな野望を抱いたこと、ありませんか。

そんな場面で活躍する「catch on」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン3第23話の後半、シェルドンが自作の造語「プリーヴニング」を披露し、これは必ず世間に定着すると自信満々に語るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「catch on」の意味とニュアンス

catch on
意味:① (流行・言葉などが)広まり定着する ② (意味・冗談を)理解する、ピンとくる

catch on は前置詞を伴うかどうかで顔を変える句動詞です。前置詞なしで使うと「(流行や新語が)世間に広まって定着する」という意味になります。The trend caught on(その流行が定着した)のように、新しいものが人々の間に根づいていく様子を表します。

一方、catch on to ~ の形になると「〜を理解する・気づく」という別の意味に切り替わります。He caught on to the trick(彼はそのトリックに気づいた)のように、それまで分からなかったことに「ピンとくる」瞬間を指します。同じ句が前置詞の有無で意味を切り替える、句動詞の面白さがよく表れた表現です。今回のシーンで使われているのは、前者の「定着する・流行する」の用法です。

【ここがポイント!】

  • 前置詞なしなら「流行・定着する」、catch on to なら「理解する」
  • 「on(くっついて離れない)」が定着・理解どちらのイメージにも効く
  • 新語・商品・トレンドが世に根づく場面で頻出する一言

『ビッグバン★セオリー』S03E23のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。シェルドンが、午後と夕方の間の時間を指す新語「プリーヴニング(preevning)」を発明し、これは絶対に世間に広まると確信を込めて語ります。彼の自己過信ぶりが見どころです。

Sheldon: It’s a time of day I invented. Preevning. I’m fairly certain it will catch on as it fills a desperate need.
(僕が発明した時間帯さ。プリーヴニングだ。切実なニーズを満たすから、きっと定着すると確信している。)

Raj: Right, okay. What are you doing tomorrow preevning?
(はいはい、分かった。じゃあ明日のプリーヴニングは何してるんだ?)

The Big Bang Theory Season3 Episode23(The Lunar Excitation)

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シーン解説と心理考察

シェルドンは afternoon(午後)と evening(夕方)を合体させた「preevning」という造語を披露し、「切実なニーズを満たすから必ず catch on する(定着する)」と本気で信じています。論理的に正しいものは当然世に広まるはずだ——という彼独特の自己過信が、この一言ににじむ場面です。

面白いのは、それを聞いたラージが半ばあきれながらも、すぐさまその造語を使って「明日のプリーヴニングは?」と返すところ。シェルドンの新語が、皮肉にもその場で一度「流通」してしまうおかしさが会話の温度を変えています。catch on という語が、まさに「新しい言葉が広まる」というテーマのど真ん中で使われているのも見どころと言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

catch on の on を、「何かにペタッとくっついて離れない」イメージで捉えてみてください。新しい流行語や商品が、人々の心にくっついて(on)離れなくなる——それが「定着する」という意味の正体です。

このシーンでは、シェルドンが「preevning」という珍妙な造語を発明し、「絶対に catch on する」と言い張ります。あの自信満々の新語プレゼンを思い出せば、catch on =「新しいものが世に根づく」がすぐ蘇ります。もうひとつの「理解する」という意味は、頭の中で点と点がカチッと on でつながる瞬間としてイメージすると、二つの顔を一本の糸でつなげて覚えられます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「catch on」

「流行する」と「理解する」の二つの顔を持つフレーズです。3つの例文で、それぞれの使い分けを見ていきましょう。

The new slang caught on quickly among teenagers.
(その新しいスラングは十代の若者の間であっという間に広まった。)
①「流行する・定着する」の最も基本的な例です。caught on quickly で「すぐに広まった」という勢いを表せます。

Electric cars were slow to catch on at first.
(電気自動車は当初なかなか普及しなかった。)
slow to catch on で「なかなか広まらない」という、定着が遅いケースを表せます。技術やトレンドの普及を語るビジネス文脈でよく登場します。

A: I don’t get why everyone’s laughing.
B: Give it a second—you’ll catch on.
(A:なんでみんな笑ってるのか分からないよ。)
(B:ちょっと待てば、すぐ分かるって。)
②「理解する・ピンとくる」の用法です。この会話では catch on が「飲み込みが追いつく」という意味で、相手を励ますように使われています。

あわせて覚えたい関連表現

take off
(急に人気が出る、軌道に乗る)
「急上昇・爆発的に伸びる」という勢いを強調する表現です。catch on が「徐々に定着していく」過程も含むのに対し、take off は一気に伸びる瞬間に焦点があります。

go viral
(ネットで爆発的に拡散する)
主にSNSを通じて短期間で一気に広まることを指します。catch on が媒体を問わず「定着するまで」を含む広い概念なのに対し、go viral はネット発の急拡散に特化した、より新しい表現です。

get the hang of
(コツをつかむ)
catch on の②「理解する」に近い表現です。ただし get the hang of は「技術や要領を継続的に身につける」過程を指すのに対し、catch on は「ピンとくる」瞬間寄りで、つかみどころが少し異なります。

Note|英語の「新語」が世に根づくとき

シェルドンが「preevning は必ず catch on する」と言い張る場面には、英語の新語をめぐる面白い文化が透けて見えます。新しい言葉が広まるとは、どういうことなのでしょうか。

英語の世界では、新語やスラングが catch on するかどうかが、しばしば話題になります。シェルドンの preevning(afternoon + evening)のように、二つの語をつなげて作る合成語は「かばん語(blend / portmanteau)」と呼ばれ、実際の英語でも盛んに生み出されています。brunch(breakfast + lunch)や smog(smoke + fog)のように、見事に定着して辞書に載るものもあれば、誰にも使われず消えていくものもあります。つまり catch on という言葉には、「無数に生まれる新語のうち、淘汰を生き残って人々に根づく」という選別のニュアンスがこもっているのです。

シェルドンの造語が本当に catch on するかどうかは作中では分かりませんが、ラージが即座に使ってみせたあたり、案外しぶとく生き残るのかもしれません。

言葉が世に根づくかどうかは、結局のところ使う人次第なのですね。

まとめ|シェルドンの造語から学ぶ「広まる」の一言

catch on は、流行や新語が「世間に広まって定着する」ことを表す表現で、catch on to の形にすれば「理解する」という別の顔も見せます。

このフレーズを知っていれば、新しい言葉・商品・トレンドが「根づいた/広まらなかった」という微妙な普及の度合いを、英語で自然に語れるようになります。take off や go viral との使い分けも意識すると、「広まる」の表現の幅がぐっと広がります。

新しいものが世に定着していく様子を語りたい場面を思い浮かべながら、表現の幅を広げてみてください。

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