海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、BONES シーズン2 第18話「The Killer in the Concrete」に見られる、歯の痛みを訴えながらも歯医者を避け続けるブースを巡る英語表現です。同じやり取りが形を変えて、エピソードの中で繰り返し登場します。
痛みを認めたくない、先延ばしにしたい、という気持ちがにじむ言い回しから、英語の婉曲表現を見ていきます。
事件現場で漏れる、歯の痛みという本音
現場に到着したブレナンに、ブースは頬を押さえながらこう切り出します。
Booth: I got a tooth situation.
(歯の問題を抱えててな。)Brennan: Well, go to a dentist.
(だったら歯医者に行けば。)BONES Season2 Episode18 (The Killer in the Concrete)
a … situation は、a tooth situation のように名詞を挟むことで「〜の問題を抱えている」と婉曲に伝える言い方です。「歯が痛い」とはっきり言わずに situation という中立的な語を使うことで、深刻さをやわらげながら状況だけを伝えています。対するブレナンの go to a dentist は、飾りのない直接的な忠告で、この対比がすでにこのエピソードの言い回しの温度差を表しています。
この直後、ブレナンはさらに踏み込んで尋ねます。
Brennan: Are you afraid of the dentist?
(歯医者が怖いの?)Booth: I’m not afraid of the-
(怖くなんかない、その-)BONES Season2 Episode18 (The Killer in the Concrete)
I’m not afraid of the- は、文末を言い切らずに途切れるところがポイントです。「怖くない」と否定はするものの、最後まで言い切れずに言葉を濁す様子から、痛みや弱さを認めたくない気持ちがにじみます。英語でも日本語同様、言い切らない話し方が本音を隠す手段として機能する場面です。
同じやり取りが、ラボへ向かう道でも繰り返される
事件の捜査が進む中、ラボへ向かう廊下でも同じ話題が蒸し返されます。
Brennan: Go to a dentist.
(歯医者に行きなさい。)Booth: Well, I will if it doesn’t get any better.
(まあ、これ以上悪化しなければな。)BONES Season2 Episode18 (The Killer in the Concrete)
if it doesn’t get any better は「これ以上悪くならなければ」という条件を持ち出すことで、今すぐ行動する義務から逃れる言い方です。get any better は「(状態が)よくなる」という意味の口語表現で、否定形と組み合わせることで「悪化さえしなければ今のままでいい」という先延ばしの論理を作り出しています。何かをやると約束しているようで、実際には何も約束していない、便利な言い訳の形です。
別のキャラからも飛んでくる、同じ忠告
ラボに戻ったブースに、今度はカムが同じ言葉をかけます。
Cam: Go to a dentist.
(歯医者に行きなさい。)BONES Season2 Episode18 (The Killer in the Concrete)
ブレナンだけでなくカムからも同じ go to a dentist という忠告が飛んでくることで、ブースが歯医者を避け続けている様子がエピソード全体を通したツッコミのパターンとして描かれています。短い一言ですが、これまでの二つのやり取りを踏まえて読むと、ブースの意地の張り方がラボの中でも周知の事実になっていることが伝わってきます。
まとめ|認めたくない気持ちが作る、先延ばしの言い回し
a tooth situation、I’m not afraid of the-、if it doesn’t get any better、go to a dentist。歯の痛みを巡るやり取りからは、認めたくない気持ちを言葉でかわす英語表現が見えてきます。同じ忠告が形を変えて繰り返される構成そのものが、ブースの意地っ張りな一面を伝えているとも言えます。
このエピソードの他の英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも取り上げています。
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