海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』シーズン2第5話から、知っていると一目置かれるちょっとツウな表現「get on the horn」をご紹介します。
「電話をかける」という意味ですが、なぜ「horn(角笛、ラッパ)」が電話になるのでしょうか。
その面白い語源と共にニュアンスを掴んでいきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
被害者の遺体が、バスタブいっぱいの強力な化学薬品(アルカリ溶液)によってドロドロに溶かされてしまった現場でのシーンです。
薬品の中から証拠となる細かい骨の破片を回収するため、所長のカムが部下のザックへ、必要な機材を大至急手配するよう命じますが、ザックの正直すぎる返答が笑いを誘います。
Brennan: For the big pieces, maybe.
(大きな破片なら、いけるかもね。)Cam: After that, old McZacky, get on the horn with the coroner’s office and tell them I want two field-unit water sifters sent here ASAP.
(その後は、マックザッキー君、検視局に電話して、野外用の水ふるい機を至急2台送るように伝えて。)Zack: They get mad when I drop your name.
(あなたの名前を出すと、彼ら怒るんですよ。)
BONES Season 2 Episode 5 (The Truth in the Lye)
シーン解説と心理考察
一刻を争う凄惨な現場でも動じず、部下を「マックザッキー君」と愛称で呼びながら次々と的確な指示を飛ばすカムの、頼もしくも少し強引なボスっぷりがよく表れています。
一方で、空気が読めない天才ザックは「カムの名前を出すと検視局の人たちが嫌な顔をする(=彼女がいかに普段から強引な要求をしているか)」という事実を悪気なく暴露してしまいます。
緊迫した法医学の作業と、コミカルな人間関係のギャップが『BONES』ならではの魅力的な会話劇ですね。
フレーズの意味とニュアンス
「horn」には動物の角や、管楽器のラッパという意味がありますが、ここでは「電話の受話器」や「マイク」を指しています。
「call」や「phone」と同じ「電話をする」という意味ですが、より口語的で、少し古風かつ現場のプロフェッショナルな響きを持つイディオムです。
【ここがポイント!】
このフレーズの核心は「今すぐ連絡を取って事態を動かす」という、行動力とスピード感です。
ただ単に友人とおしゃべりするために電話をするのではなく、緊急事態の指示出しやトラブル解決など、「目的を果たすために大至急連絡網に飛び乗る(get on)」ような、非常にテキパキとした切迫感のあるニュアンスが含まれています。
実際に使ってみよう!
それでは、具体的な例文で使い方を確認してみましょう。
The server just crashed! Get on the horn with the IT department immediately!
(サーバーがダウンした!今すぐIT部門に電話してくれ!)
システム障害などの緊急事態で、一秒でも早く担当部署に連絡を取るよう指示する切迫したシチュエーションです。
We need an ambulance here now. I’ll get on the horn to dispatch.
(今すぐここに救急車が必要だ。私が指令室に連絡を取る。)
医療や警察の現場で、大至急外部の応援や手配を要請する際の、プロフェッショナルで頼もしい表現です。
Our flight is canceled. Get on the horn with the airline and rebook us.
(フライトがキャンセルされた。航空会社に電話して、取り直してちょうだい。)
旅行中の大きなトラブルなど、パニックになりそうな状況で、テキパキと解決に向けて行動を起こす際にも使えます。
『BONES』流・覚え方のコツ
緊急事態が発生した時、あなたの手元にあるスマートフォンが、突然けたたましいサイレン(horn)のように鳴り響く様子を想像してみてください。
あなたはそのサイレンの音を止めるため、そして大至急誰かに助けを求めるために、慌ててそのスマホ(horn)に飛び乗り(get on)、大きな声で状況を伝えます。
「horn=緊急を知らせるサイレンのような電話」という視覚と聴覚のイメージをセットにしておくと、この言葉が持つ「大至急連絡する!」という緊迫したニュアンスが直感的に記憶に定着しますよ。
似た表現・関連表現
「get on the horn」と関連する電話や連絡の表現も一緒に覚えて、使い分けをマスターしましょう!
※前回のルールに合わせて「someone」を「A」にして表記しています。
give A a ring
(Aに電話をかける)
電話の「ジリリリン」というベルの音(ring)から来た表現です。「get on the horn」ほどの緊急性や仕事感はなく、「あとで電話するね」のように、日常のカジュアルなやり取りで非常に好んで使われます。
hop on a call
(電話会議に参加する、サクッと電話する)
現代のビジネスシーンでよく使われる新しい表現です。「horn」のような古い電話機ではなく、ZoomやTeamsなどのオンライン通話に「ピョンと飛び乗る(hop on)」という、IT時代らしい軽快なニュアンスを持っています。
put A on hold
(Aからの電話を保留にする)
電話をかけた後の動作としてセットで覚えておきたい表現です。相手を「待機状態(hold)に置く(put)」ということで、ビジネス電話の必須フレーズの一つです。
深掘り知識:通信機器の進化と「horn」の歴史
なぜ電話が「horn」と呼ばれるのか、不思議に思った方も多いのではないでしょうか。
実はこの表現、電話の発明初期から無線通信の時代にかけて生まれた、とても歴史のある言葉なのです。
昔の電話の送話口(マイク部分)や、船や軍隊で使われていた無線機のスピーカーは、音を集めたり増幅させたりするために、まさに楽器の「ホルン」のような円錐形をしていました。
そこから、通信機器そのものをスラングで「horn」と呼ぶようになったのです。
そのため、現在でも警察や軍隊、あるいはカムのような現場の指揮官が「本部に連絡しろ!」と指示を出すような、少しタフで男前なシチュエーションで好んで使われます。
上級者の方は、単語の表面的な意味だけでなく、こうした「テクノロジーの進化の歴史」や「職業的な背景」まで含めてイディオムを味わうと、英語学習がもっと知的でエキサイティングなものになりますよ。
まとめ|ちょっとツウな電話表現で差をつけよう!
今回は『BONES』の現場シーンから、ちょっとプロフェッショナルな電話表現「get on the horn」をご紹介しました。
「call」を使うだけでももちろん通じますが、こうした歴史を感じさせるイディオムをさらっと使いこなせると、英語の表現力がグッと豊かになります。
ぜひ、緊急で誰かに連絡を取りたい時に、頭の中でこの言葉を響かせてみてくださいね。


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