海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は大人気法医学ドラマ『BONES』シーズン10エピソード4から、日常会話で使いやすい「give it a shot」をご紹介します。「とりあえずやってみよう」という前向きな気持ち、英語でどう表現しますか?
実際にそのシーンを見てみよう!
ジェファソニアン研究所のラボに運ばれた遺体は、カミツキガメに顔のパーツをほぼ食べられてしまっていました。
骨の状態を確認していた実習生のジェシカ・ウォレンは、頭蓋骨の損傷パターンを読み解いたうえで、続けてこう言います。
Warren: The exit wound on the squamous region of the right temporal bone measures 8.5 centimeters. The victim also suffered fractures to the L-3 and L-4.
(右側頭骨の射出口は8.5センチです。被害者には腰椎3番・4番の骨折もあります。)Warren: Okay, it’s gonna be tough to ID without eyes, ears, lips or a nose, but I’ll give it a shot.
(なるほど。目も耳も唇も鼻もない状態で身元を特定するのは難しそうですが、とりあえずやってみます。)Hodgins: Hey, so 19 of you actually lived in the same house?
(ところで、19人が本当に同じ家に住んでいたの?)Warren: Yeah. Oh, wait, no. Sam just left for Juilliard, so there’s 18.
(ええ。あ、待って。サムがジュリアードに行ったから、今は18人ね。)Bones Season10 Episode4(The Geek in the Guck)
シーン解説と心理考察
身元(ID)の特定は事件解決への第一歩ですが、今回は顔のパーツがほぼすべて失われているという難題に直面しています。
それでも弱音を吐かず、「難しいけれど、とにかく挑んでみます」と前を向くウォレンの姿勢がこの一言に表れています。
直感を大切にし、型破りな行動も多い彼女ですが、困難な状況でも勢いを失わない若き実習生らしさが伝わってくる場面です。
「give it a shot」と言ったそばからホッジンズとコープの話に花を咲かせるウォレンの軽やかさが、個人的にとても好きなシーンです。
「give it a shot」の意味とニュアンス
give it a shot
意味:試しにやってみる、とりあえず挑戦してみる、ダメ元でやってみる
“shot” はもともと銃の「一発」を指す単語ですが、そこから転じて日常会話では「試み」「挑戦」という意味で広く使われるようになりました。
成功するかどうかわからない状況で「とにかく一度やってみる」「当たって砕けろの精神で動く」という前向きなニュアンスが特徴です。
新しい趣味を始めるとき、難易度の高い仕事を引き受けるとき、直ったかどうかわからない機械を動かしてみるときなど、日常のあらゆる「やってみよう」の場面で活躍するフレーズです。
【ここがポイント!】
このフレーズのイメージは、「的に向かってとりあえず一発撃ってみる」という感覚にあります。
百発百中で当たる自信がなくても、まず行動を起こしてみるという軽やかさと勢いが最大のポイントです。
一般的な “try” でも同じ意味は伝わりますが、”give it a shot” の方がよりカジュアルで勢いのある響きになります。
「失敗してもともとだから、やってみようよ!」と相手の背中を押したい場面や、自分の意気込みをフランクに伝えたい場面に特に役立ちます。
実際に使ってみよう!
I have no idea how to fix this printer, but I’ll give it a shot.
(このプリンターの直し方なんて全然わからないけど、試しにやってみるよ。)
やり方がわからない状況でも、まず手を動かしてみるという意気込みを表しています。日常のちょっとしたトラブル解決シーンに使いやすい表現です。
Why don’t you give it a shot? You have nothing to lose.
(試しにやってみたら? 失うものは何もないんだから。)
踏み出せずにいる相手の背中を押したいときの定番フレーズです。励ましの言葉として、気軽に使えます。
I’ve never used this software before, but let me give it a shot.
(このソフトは使ったことがないんですが、私にやらせてみてください。)
職場などで新しいツールやタスクに対して自ら名乗りを上げるシチュエーションです。前向きな姿勢をアピールしつつ、万が一うまくいかなくてもハードルを下げる効果もある、使い勝手のいい表現です。
『BONES』流・覚え方のコツ
今回のシーンでウォレンは、「顔のない頭蓋骨から身元を特定する」という途方もない難題を突きつけられました。
「give it a shot」を覚えるときは、ウォレンがその難題という「的」に向かって、銃(shot)を構えながら「とりあえず一発撃ってみるか!」と果敢にアタックする姿を思い浮かべてみてください。
結果がどうなるかはわからないけれど、まず引き金を引く(行動する)。そんな勢いのあるビジュアルイメージと結びつけると、英語特有の感覚として記憶に残りやすくなります。
似た表現・関連表現
give it a try
(試しにやってみる)
give it a shot とほぼ同じ意味ですが、より一般的で少し落ち着いた響きがあります。shot が持つ「勢い」が和らいだ、フラットな言い方です。
take a chance
(思い切ってやってみる、一か八かやってみる)
give it a shot よりもリスクの高い挑戦に対して使われます。「賭けに出る」というニュアンスが含まれており、少し大げさな状況にも合います。
have a go at it
(試しにやってみる)
特にイギリス英語でよく使われる表現です。何かに取り組んだり、挑戦したりする際に日常会話でカジュアルに使われます。
知っておきたい豆知識:スポーツや銃から生まれた英語表現
英語には、今回の “shot” のように、狩猟や銃、スポーツから派生して日常会話に定着した表現がたくさんあります。
例えば “long shot” は「遠くから的を狙うこと」から転じて、「成功の見込みが薄いこと」や「大穴」を意味します。
“jump the gun”(フライングする、早まる)という表現は、陸上競技のスタートピストルが鳴る前に飛び出してしまうことが語源です。
英語の背景にある文化を知ることで、表現の成り立ちが立体的に見えてきます。こうした豆知識を手がかりにすると、ひとつのフレーズからさらに多くの表現へと学習が広がっていきます。
まとめ|「give it a shot」で前向きな姿勢を英語で伝えよう
今回は『BONES』のラボのシーンから、挑戦する意気込みを表す「give it a shot」をご紹介しました。
結果がどうなるかわからなくても、まず一歩を踏み出してみる。そんなポジティブなエネルギーを持ったフレーズです。
直し方のわからない機械に立ち向かうとき、初めての仕事に手を挙げるとき、日常の「やってみようかな」という瞬間に、ぜひ口に出して使ってみてください。

