「goes nowhere alone」に見る、過保護な気遣いの英語|『BONES』S03E08で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「goes nowhere alone」に見る、過保護な気遣いの英語|『BONES』S03E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

BONES シーズン3 第8話「The Knight on the Grid」、研究所でブースはブレナンに友人の家やホテルに泊まるよう強く勧め、彼女を一人にしないでほしいとカムに念を押します。今回はその過保護なまでの気づかいから生まれる英語表現を見ていきます。

何かあったらしいという空気だけを感じながら、言葉の温度を追いかけていきましょう。

目次

“stay with a friend, check into a hotel”――念押しの提案

研究所で、ブースはブレナンに向かってこう切り出します。

Booth: Okay, look Bones, you are going to you know stay with a friend, check into a hotel right?
(なあ、ボーンズ、お前は――そのー、友達の家に泊まるとか、ホテルにチェックインするとか、するんだよな?)

Angela: She can stay with me.
(うちに泊まればいいわ。)

Booth: Great.
(よし。)

Brennan: Thank you. No. Why?
(ありがとう。でも、いい。どうして?)

BONES Season3 Episode8 (The Knight on the Grid)

“you are going to you know stay with a friend”という言い方は、”stay”の前に”you know”という間投詞が挟まり、文法的にはやや崩れています。台本のこの言い回しをそのまま見ると、ブースが勢いよく畳みかけながらも、少し言葉に詰まっている様子が伝わってきます。stay with a friendcheck into a hotelは、誰かの家に身を寄せる・ホテルに泊まるといった具体的な行動を提案する定番の言い方です。

“she goes nowhere alone”――一人にしないという念押し

ブレナンが取り合わない態度を見せると、ブースはさらに踏み込みます。

Brennan: I can’t freak out every time someone Google’s me.
(誰かに検索されるたびに取り乱してなんかいられない。)

Booth: Cam, she goes nowhere alone.
(カム、彼女を一人にするな。)

BONES Season3 Episode8 (The Knight on the Grid)

freak outは「取り乱す、パニックになる」という意味のくだけた表現です。ブレナンが取り合わない姿勢を見せると、ブースはカムに向かってshe goes nowhere aloneと言い切ります。[誰か] goes nowhere aloneは、その人を一人にしない、常に誰かと一緒にいさせるという念押しの決まり文句で、心配のあまり相手の行動そのものを縛ろうとする強い気づかいがにじみます。

さらにブースが畳みかけると、その場のやり取りはこう展開します。

Brennan: Cam, don’t listen to him.
(カム、彼の言うことは聞かないで。)

Booth: Cam, Who are you more afraid of, me or her?
(カム、俺と彼女、どっちが怖い?)

Brennan: Booth!
(ブース!)

Cam: Whoa! So this is what it’s like to be a kindergarten teacher.
(うわ! 幼稚園の先生ってこういう気分なのね。)

Sweets: Fascinating interpersonal interaction.
(興味深い対人相互作用ですね。)

BONES Season3 Episode8 (The Knight on the Grid)

Who are you more afraid of, me or her?は、板挟みになった相手に「どちらの言うことを聞くべきか」を半ば冗談めかして迫る言い方です。カムはこのやり取りをSo this is what it’s like to be a kindergarten teacher.(幼稚園の先生ってこういう気分なのね)と評します。So this is what it’s like to be ___.は、実際に体験してみて初めて分かる感覚を表すときに使える型で、ここでは大人二人の言い争いを幼児のけんかになぞらえるユーモアになっています。そこへ現れたスイーツが口にするFascinating interpersonal interaction.(興味深い対人相互作用ですね)は、心理学者らしい硬い言い回しで、カムのくだけた比喩とのギャップが際立つ一言です。

まとめ|気づかいは、言い方の強さで伝わる

“stay with a friend, check into a hotel”というやんわりした提案から、”she goes nowhere alone”という有無を言わさぬ念押しまで、ブースの気づかいは言葉の強さとともに変化していきます。相手を心配する気持ちを、どのくらいの強さの言葉で伝えるか。その加減を意識してみると、日常の会話にも活かせそうです。

このやり取りにまつわる表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでもあわせて紹介しています。


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