海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン2、第7話「The Girl with the Curl」を取り上げます。今回は研究室での雑談から生まれる「I miss …」のリレーに焦点を当て、四人それぞれが語る懐かしさの英語表現を追いかけます。
たわいない会話がどう転がっていくのか、掛け合いの流れとともに見ていきましょう。
「I miss …」で連なる、四人のノスタルジー
被害者の顔を復元する作業中、アンジェラのオフィスに集まったチームの間で、ふとした雑談が始まります。ブランコの思い出話をきっかけに、ホッジンスからブースまで、次々と「I miss …」で始まる懐かしさの言葉が連なっていきます。
HODGINS: I miss that feeling.
(あの感覚が懐かしいな。)ANGELA: Yeah, me too.
(そうね、私も。)BRENNAN: I miss organic chemistry class. Those were good times.
(有機化学の授業が懐かしいわ。あの頃はよかった。)ZACK: I miss my first microscope.
(初めての顕微鏡が懐かしいです。)BOOTH: Great. Yeah. And I miss normal people. Can we go on?
(よかったな。ああ。で、俺は普通の人間が懐かしいよ。話を進めてもいいか?)BONES Season2 Episode7 (The Girl with the Curl)
I miss ~ は、過去に持っていたものや経験した感覚を懐かしむときの基本の言い回しです。miss のあとには、人だけでなく feeling(感覚)や class(授業)のような抽象的な対象も置くことができます。ブレナンが添えるthose were good times(あの頃はよかった)も、懐かしい時期を振り返る際によく使われる決まり文句です。
アンジェラが返すYeah, me too.(そうね、私も。)は、相手の発言にそのまま同意するだけの短い相槌ですが、この一言があることで、ホッジンスの懐かしさが個人的な感傷で終わらず、次の発言へとつながる呼び水になっています。日常会話でも、相手の話に軽く同調して先を促したいときに使える言い回しです。
意外な対象への郷愁が生む、掛け合いの落ち
このリレーが面白いのは、懐かしむ対象がだんだんと意外な方向へずれていく点です。ホッジンスのブランコの感覚に始まり、ブレナンの有機化学の授業、そしてザックの初めての顕微鏡へと、対象が一般的な思い出から専門的なものへと移っていきます。ザックが perfectly serious(大真面目)な調子で言う様子から、本人は真剣に懐かしがっているのに、聞き手には笑いどころとして響くというギャップが生まれています。
| 発言者 | I miss ~ の対象 | トーン |
|---|---|---|
| ホッジンス | that feeling(ブランコに乗った感覚) | 素直な郷愁 |
| ブレナン | organic chemistry class(有機化学の授業) | 意外性のある郷愁 |
| ザック | my first microscope(初めての顕微鏡) | 大真面目なぶん、聞き手には笑いどころに映る |
| ブース | normal people(普通の人たち) | リレー全体を茶化して締めくくる皮肉 |
最後にブースが口にするI miss normal peopleは、これまでの三人の懐かしみ方そのものを軽く茶化す一言です。その前に置かれるGreat. Yeah.(よかったな。ああ。)は、相手の話に一応相槌を打ちながらも、うんざりした気持ちがにじむ表現で、本気で感心しているわけではないことが伝わってきます。続くCan we go on?(話を進めてもいいか?)は、雑談を本題に戻すときに使える便利な一言で、リレーに区切りをつける役割も果たしています。
まとめ|懐かしさの温度が少しずつずれていく面白さ
I miss ~ という同じ構文を四人が繰り返しながら、懐かしむ対象がブランコの感覚から有機化学、そして顕微鏡へとずれていく様子が、この場面の面白さを作っています。ブースの一言がその流れを締めくくる、掛け合いの呼吸も見どころです。
たわいない雑談の中にも、『BONES』らしいユーモアの呼吸が息づいています。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。
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