海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
探し物をしている時、いくら探しても見つからないと思ったら、実は目の前にあった…なんて経験はありませんか?
今回は、ブレナン博士の鋭い推理から、あえて目立つ場所に置くことで真実を隠す、高度な心理戦を表す英語表現をご紹介します。
実際にそのシーンを見てみよう!
誘拐事件の犯人がFBI捜査官のケントンだと気づいたブレナン。
彼はなぜ、自分の犯行に繋がる証拠(ポケットナイフ)を、あんなにも簡単に見つかる場所に置いておいたのでしょうか?
ブレナンがその狡猾な手口を暴くシーンです。
Brennan: He knew we were looking for a pocket knife so he left one in plain sight, the wrong one.
(彼は私たちがポケットナイフを探していると知っていた。だからあえて目立つ場所に(丸見えの状態で)置いたのよ。偽物をね。)Booth: To make us stop looking.
(俺たちに捜査をやめさせるためか。)Brennan: Exactly.
(その通り。)
BONES Season1 Episode15 (Two Bodies in the Lab)
「重要な証拠が見つかった」と安心すれば、人はそれ以上探すのをやめてしまいます。
犯人はその心理を逆手に取り、偽の証拠をあえて in plain sight(誰の目にも触れる場所) に置くことで、本物の証拠から目を逸らさせようとしました。
隠すために、あえて見せる。
「灯台下暗し」を利用したこのトリックを見破れたのは、ブレナンが常識や先入観にとらわれず、論理(ロジック)だけで物事を見ていたからです。
フレーズの意味とニュアンス
in plain sight
意味:丸見えの場所に、すぐ目につく所に、公然と
plain は「明白な、飾らない」、sight は「視界」。
「遮るものが何もなく、誰の目にも明らかである状態」を指します。
【ここがポイント!】
単に「見える」だけではありません。この言葉はしばしば、「見えすぎているせいで、かえって気づかない」という逆説的なニュアンスを伴って使われます。
特に hide in plain sight(頭隠して尻隠さず/大胆に紛れ込ませる) という形で使われることが多く、「誰もそんな堂々とした場所に隠すとは思わない」という心理的な死角を突く表現です。
実際に使ってみよう!
ミステリーだけでなく、日常の「探し物」や「うっかり」の場面でよく使われます。
I was looking for my phone everywhere, but it was in plain sight on the table.
(スマホをあちこち探したんだけど、テーブルの上の丸見えの場所にあったわ。)
「灯台下暗し」の典型的なシチュエーション。あまりに堂々と置いてあると、意識から抜け落ちてしまうものです。
Don’t leave your valuables in plain sight when you park your car.
(駐車する時は、貴重品を外から見える場所に置かないでください。)
こちらは防犯の注意喚起。「窓から覗けばすぐ分かる場所」という意味で使われます。海外旅行では必須の知識ですね。
The answer was hiding in plain sight the whole time.
(答えはずっと、私たちの目の前(誰にでも分かる場所)に隠されていたのね。)
難しく考えすぎていたけれど、実は一番シンプルな答えが正解だった時。「青い鳥」のような気づきを表現できます。
『BONES』流・覚え方のコツ
「偽のナイフ」で覚えましょう。
犯人があえて机の上や床など、捜査官が入ってきてすぐ目につく場所にナイフを置いている光景。
「ほら、これでおしまいですよ」と捜査を終わらせようとする、その狡猾な「見せつけ」こそが in plain sight のイメージです。
似た表現・関連表現
right under [one’s] nose
(灯台下暗し、鼻の先で)
直訳は「鼻の真下」。近すぎて逆に見えない場所、あるいは本人が気づかないところで大胆に行われていること(浮気など)を指します。
out in the open
(公然と、人目につく場所で)
隠し立てせずに堂々としている様子。in plain sight とほぼ同じ意味ですが、より「秘密がない」というオープンなニュアンスで使われます。
obvious
(明らかな、明白な)
視覚的なことだけでなく、事実や理屈が「誰が見ても明らか」な時に使います。最も一般的で汎用性の高い表現です。
深掘り知識:「木を隠すなら森の中」
このフレーズは、心理学的な「スコトーマ(心理的盲点)」と深く関係しています。
人間は「重要機密は厳重に金庫に隠されているはずだ」という強い先入観を持っているため、机の上に無造作に置かれている書類が機密だとは思いません。
あまりに堂々としているものに対して、脳が勝手に「重要ではない」とタグ付けしてしまうのです。
ブレナンがこのトリックに気づいたのは、彼女が感情や常識よりも「事実」を優先する科学者だからこそ。
英語学習も同じで、探している答えは案外、難解な参考書ではなく、中学校の教科書(in plain sight)にあるのかもしれませんね。
まとめ|近すぎて見えないもの
幸せや解決策は、遠くにあるとは限りません。
もし行き詰まったら、一度深呼吸して、自分の足元や目の前を見渡してみてください。
大切なものは案外、in plain sight に転がっているかもしれませんよ。


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