海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
法医学サスペンス『BONES』シーズン1第14話は、ブースが実習生ザックを無視する場面から始まり、同じような場面で幕を閉じます。今回は、その無視を「男同士のお約束」と言い換える「it’s a guy thing」という表現に焦点を当てます。
一見そっけないやりとりの奥にある関係性を、繰り返し登場するフレーズとともに見ていきましょう。
無視が伝える「acknowledging my presence」
物語の冒頭、ブースなしで捜査を進めるザックとブレナンの車内で、ブースがいつも自分を無視することについてザックがこう説明します。
ZACK: Ignoring me is Booth’s way of acknowledging my presence. It’s a guy thing.
(ブースが僕を無視するのは、存在を認めている証拠なんです。男同士のお約束ですよ。)
BONES Season1 Episode14 (The Man on the Fairway)
acknowledge は「認める、気づいていることを示す」という意味の語で、本来なら反対の意味を持つ ignore(無視する)と組み合わされているのが面白いところです。無視されているのに「存在を認められている」と解釈するザックの言い分が、この表現をコミカルに響かせています。
「it’s a guy thing」の繰り返しが生むリズム
同じフレーズは、物語の中盤でもう一度登場します。ブースが再びザックを素通りしてブレナンにだけ話しかけた直後の場面です。
ZACK: Told you. It’s a guy thing.
(言ったでしょう。男同士のお約束です。)
BONES Season1 Episode14 (The Man on the Fairway)
it’s a guy thing は、男性同士に特有と見なされる行動や好みを説明するときの決まり文句で、it’s a mom thing や it’s a work thing のように主語を入れ替えて応用できる型です。同じ一言を繰り返し口にするザックの様子から、この解釈を自分に言い聞かせるように大事にしている様子がうかがえます。
「all for one」から「your people are my people」への変化
事件を解決したあとのバーの場面では、ザックがブースに向けてチームの結束を表す決まり文句を口にします。
ZACK: Guess we caught another one, right? All for one and one for all.
(また一件解決しましたね? 一人はみんなのために、みんなは一人のために、です。)
BONES Season1 Episode14 (The Man on the Fairway)
ブースはこのときもザックを無視しますが、直後にブレナンへ向けて、仲間意識を表す言葉を口にします。
BOOTH: Hey, you know, your people are my people.
(なあ、お前の仲間は俺の仲間なんだよ。)
BONES Season1 Episode14 (The Man on the Fairway)
ブレナンはこの言い回しをそのまま自分のものとして取り込み返します。
BRENNAN: What I have people? Hey, I have people.
(わたしに仲間がいるって? ねえ、わたしには仲間がいるのよ。)
BONES Season1 Episode14 (The Man on the Fairway)
your people are my people は「お前の身内は俺の身内だ」という信頼を表す言い回しで、I have people はそれを受けて「自分にも仲間がいる」と言い換えた返しです。無視という形でしか表現されなかった冒頭のザックへの態度が、終盤では言葉になった仲間意識として姿を変えている流れが見えてきます。
まとめ|言葉にならない絆の表し方
it’s a guy thing という一言から始まり、all for one and one for all、your people are my people、I have people へとつながる一連のやりとりを見てきました。無視するという行動と、仲間だと言葉で示す行動、どちらも同じ絆を別の形で表していると言えます。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。
[dde_episode_columns id=”BONES_US_S01E14″]


コメント