海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、BONES シーズン2 第21話「Stargazer in a Puddle」に登場する、ひとりの人物を一語でまとめ上げる英語の作り方です。FBIの観察室でキャロラインがブースに説明する表向きの肩書きと、取調室で本人が自ら口にするくだけた呼び方が、同じ人物について対照的に響きます。
名詞と動詞を組み合わせて肩書きを作る言い方から見ていきます。
「hard working」「law-abiding」「tax-paying」――肩書きは複合形容詞で作る
FBIの観察室で、ブースが追う男の正体について、キャロラインは記録上の人物像を並べ立てます。
Caroline: You know that’s Max Keenan, I know that’s Max Keenan. But to the rest of the world that man’s a hard working electrician from Coos Bay, Oregon named Art Macgregor.
(あなたも私も、その人がマックス・キーナンだと知っています。でも世間から見れば、あの人はオレゴン州クーズベイ出身の、アート・マクレガーという名の勤勉な電気工事士なんです。)BONES Season2 Episode21 (Stargazer in a Puddle)
hard working は、副詞 hard(熱心に)と動詞 work の -ing形を組み合わせた複合形容詞で、「熱心に働く」という意味になります。さらにキャロラインは、法律上の立場からその人物像を畳みかけます。
Caroline: Legally speaking, that man is a law-abiding, tax-paying, fully certified, dues paying member of the international brotherhood of …
(法律的に言えば、あの人は法を守り、税金を納める、正式な資格を持った、会費を納める国際組合のメンバーです……)BONES Season2 Episode21 (Stargazer in a Puddle)
law-abiding は名詞 law(法律)と動詞 abide(従う)の -ing形、tax-paying は名詞 tax(税金)と動詞 pay(払う)の -ing形を組み合わせた語です。名詞+動詞のing形をハイフンでつなぐことで、「〜する人」という人物像を一語の形容詞にまとめられます。dues paying(会費を納める)も同じ作り方です。
建前の肩書きと、本人が選ぶ呼び方
一方、取調室で本人と向き合ったブースに対して、男は自分自身をまったく違う言葉で表現します。
Max: Well you’d have to be to work with my daughter. What do you say? Shake hands with an old con. Or, or is that bad for the FBI image?
(そうでなければ、うちの娘とやっていけないだろうな。どうだ、前科者と握手でもするか?それとも、FBIの体面には良くないか?)BONES Season2 Episode21 (Stargazer in a Puddle)
con は convict(受刑者、前科者)を短くしたくだけた語で、an old con は「昔からの前科者」というニュアンスです。キャロラインが並べた hard working・law-abiding・tax-paying という建前の肩書きに対して、本人はそれをジョーク交じりの一言で笑い飛ばしています。同じ人物像を、外向きの言葉と内向きの言葉のどちらで語るかによって、印象がまるで変わる面白さが表れています。
| 表現 | 作り方 | 意味 |
|---|---|---|
| hard working | 副詞 hard + 動詞 work の -ing形 | 熱心に働く |
| law-abiding | 名詞 law + 動詞 abide の -ing形 | 法律を守る |
| tax-paying | 名詞 tax + 動詞 pay の -ing形 | 税金を納める |
| old con | convict(前科者)を略した口語 | (自嘲的な)前科者 |
まとめ|二つの肩書き、同じ人物
hard working、law-abiding、tax-paying。名詞や副詞に動詞の -ing形を組み合わせるだけで、人物像を一語の形容詞に凝縮できることがわかります。建前として並べられる肩書きと、本人が選ぶ呼び方の落差に、このエピソードならではのユーモアが漂います。
建前の肩書きと本人の自称の落差から、複合形容詞という小さな仕組みの奥行きが見えてきます。
この回で使われた英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも角度を変えて取り上げています。
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