海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『BONES -骨は語る-』シーズン9第9話「The Fury in the Jury」は、殺人裁判の陪審員という公正な立場と、被害者遺族に近い私的な怒りとが、同じ人物の中でせめぎ合う回です。判決を待つ側としての抑えた言葉と、証拠を追う側としての率直な言葉のあいだで揺れる様子を追いながら、法廷とラボそれぞれの言葉づかいを見比べられます。
あらすじ(ネタバレなし)
『BONES -骨は語る-』S09E09では、サッカー選手キッドマンの妻殺害事件で陪審員を務めていたブレナンのもとに、新たな遺体発見の知らせが届きます。無罪を裏づけるはずだった証言者が急死したことで、それまでの裁判の前提が大きく揺らぎ始めます。チームは新しい物証と過去の証言を照らし合わせながら、法廷での判断とラボでの分析のずれを一つずつ丁寧に確かめていきます。アンジェラは別件で、カムの身元情報を盗用した人物の正体に少しずつ迫っていきます。結末には触れませんが、陪審員としての立場と捜査官としての立場が、同じ人物の中で静かにせめぎ合っていく様子が伝わる回です。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. you got that right
相手の発言に強く同意し、まさにそのとおりだと即座に返す言い方。
Hodgins: You got that right.
(まったくそのとおりだよ。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
裁判の中継を見ながら、被告がきっと有罪になるはずだと話す同僚に、ホッジンスが即座に同意する場面です。短く言い切ることで、迷いのない同意だと伝わります。
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2. break up the party
盛り上がっている集まりや会話に割り込み、そこで打ち切らせるという言い方。
Cam: Oh, I hate to break up the party, but we got a body coming in.
(水を差すようで悪いけど、遺体が届くわよ。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
裁判中継に見入るラボのメンバーに、カムが新しい仕事の到着をあらためて告げる場面です。hate to という前置きが、無粋を承知のうえで割り込む気遣いを添えています。
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3. well in hand
物事がすでにきちんと管理・処理されていて、心配がいらない状態を表す言い方。
Cam: Daisy’s got this well in hand.
(デイジーがちゃんと仕切ってくれてるから。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
顔の復元が難しいと分かった現場で、陪審員を務めるブレナンに無理をして来なくてもいいと伝えるカムの一言です。has got を使うことで、すでに手配済みだという安心感が強調されています。
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4. speak too soon
自信や状況を見極めきれないまま、早い段階で断定的な発言をしてしまうという言い方。
Cam: If you don’t have the confidence necessary for the job, perhaps I spoke too soon.
(その仕事に必要な自信がないなら、さっきの言葉は早まったかもしれないわね。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
自信ありげに答えたデイジーの態度にわずかな迷いを感じ取ったカムが、先ほどの評価を条件つきで撤回しかける場面です。perhaps を添えることで、断定を避けた柔らかい言い回しになっています。
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5. get this over with
長引かせたくない物事を、早く終わらせてしまいたいという言い方。
Judge Bruce Cohen: Let’s get this over with.
(さっさと終わらせましょう。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
法廷内の私語をたしなめた判事が、審理を先に進めようと場を仕切り直す一言です。命令形をそのまま使うことで、法廷の秩序を保つ役目らしい簡潔さが表れています。
6. have a falling out
それまで良好だった関係にある人物どうしが、対立や仲たがいを起こすという言い方。
Angela: Barnes and Kidman must have had some kind of falling out.
(バーンズとキッドマンは、何かで仲たがいしたに違いないわね。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
重要証人が検察側に寝返るという情報を聞いたアンジェラが、二人の関係の変化をとっさに推測する一言です。must have had という助動詞の重ねが、確証のない段階での推測だと示しています。
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7. do the right thing
道徳的・倫理的に見て正しいと判断される行動を選ぶという言い方。
Zand: I think when you retire to the jury room, you will find that the prosecution has failed to fulfill that mandate, and as such, you will be compelled to do the right thing.
(陪審室に戻れば、検察側が立証責任を果たせていないと分かるはずです。そうであれば、皆さんは正しい判断をせざるを得なくなるでしょう。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
弁護側の最終弁論を締めくくるザンドの一言で、陪審員に無罪の判断を促す狙いがあります。compelled という強い語を使うことで、義務であるかのように判断を誘導する法廷弁論らしい調子になっています。
8. i’ll handle this
自分がその状況や相手への対応を引き受け、他の人に任せなくていいと伝える言い方。
Defense Attorney: I’ll handle this, Peter.
(ここは私に任せて、ピーター。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
FBIの心理分析官への強気な態度を崩さない依頼人キッドマンを、弁護士がなだめようとする一言です。名前を添えて呼びかけることで、事務的な指示ではなく個人への説得だと伝わります。
9. one step ahead of
競争や対立の相手よりも、先を見越して有利な立場に立っているという言い方。
Booth: Yeah, one step ahead of that defense attorney.
(ああ、弁護側の一歩先を行っておかないとな。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
被害者の交際関係が事件と無関係だと示す必要に迫られたブースが、弁護側の反論を先回りする姿勢を示す一言です。相手の主張を待たずに動く、捜査官らしい先手の取り方がよく表れています。
10. get away with murder
罪を犯した人物が、罰を受けないまま逃げおおせてしまうという言い方。
Brennan: I will not let him get away with murder twice.
(彼に二度も殺人の罪を逃れさせはしない。)
BONES Season 9 Episode 9 (The Fury in the Jury)
キッドマンの関与を確信しながらアリバイの壁に阻まれる状況に、ブレナンが強い決意を口にする場面です。twice という一語が、一度目の無罪判決への個人的な怒りを言葉ににじませています。
このエピソードの英語学習ポイント
ラボのメンバーが裁判の中継を見守る場面では、短い相槌が畳みかけるように連続して使われます。同僚の発言にすぐさま賛同する短い返事も、盛り上がった雰囲気に割り込んで新しい依頼を告げる呼びかけも、間を置かずに発せられており、雑談から本業への切り替えが素早く行われる様子が伝わってきます。カムがデイジーの仕事ぶりを評価してすぐに条件つきで撤回する一連のやり取りにも、判断を出し惜しみしない研究室らしい率直さが表れています。
法廷の場面では、判事や弁護士の言葉が形式ばった構文で組み立てられ、義務や必要性を強調する語がよく選ばれます。陪審員に判断を促す弁論の一言も、審理を仕切り直す判事の一言も、個人の感情ではなく手続きとしての正しさに訴えかける点で共通しています。同じ「正しさ」を扱っていても、法廷の言葉は制度に基づいた説得を狙っており、ラボで交わされる率直な感想とは温度がまったく異なります。
事件の核心に近づくにつれて、ブレナンとブースの言葉には私的な感情がにじみ始めます。二度目の罪を許さないという強い決意も、弁護側を出し抜こうとする先回りの一言も、証拠に基づく客観的な説明とは別の熱を帯びています。陪審員としての公正な立場を保とうとしながらも、捜査官としての怒りを隠しきれない様子が、この二つの発話の温度差からうかがえます。弁護側の最終弁論に登場する「正しい判断」という言葉と、当事者が口にする「二度と逃さない」という言葉は、望む結末こそ重なっていても、寄って立つ根拠がまったく異なります。制度としての正しさを訴える法廷の語彙と、個人としての正しさを叫ぶ捜査官の語彙が一本の回に同居している点に、このエピソードならではのねじれがあります。
キャラクター別|英語の特徴
ブレナン|公正であろうとしながら怒りをにじませる
陪審員としては証拠に基づく判断を重んじるブレナンですが、キッドマンへの疑いが強まるにつれて、二度目の罪を許さないという強い言葉が口をついて出ます。普段は感情を抑えて事実を語る人物だけに、この一言に込められた怒りの強さが際立って感じられます。アリバイという制度上の壁を前にしても、確信のある結論を曲げずに主張し続ける粘り強さも同時に見られ、公正さを装いながら私情を隠しきれない揺れが、この回のブレナンを特徴づけています。
ブース|相手の出方を読んで先回りする
弁護側の反論を待たずに一歩先を行こうとするブースの姿勢は、法廷での駆け引きにもラボでの捜査方針にも一貫して見られます。相手の弱点を突く前に自分の手を打っておくという発想が、短く言い切る話し方にそのまま表れています。被害者の交際関係のような扱いにくい情報が出てきても、まず相手側がどう利用するかを考えてから対応を決める順序が崩れず、感情的になりやすい場面でも実務的な判断を優先する姿勢がにじみます。
カム|評価をすぐに調整して伝える
デイジーの仕事ぶりを一度は認めたカムは、相手の態度に迷いを感じ取るとすぐに評価を条件つきに変えます。断定を避ける柔らかい言葉を選びながらも、判断そのものは率直に伝えるという二面性が、研究室を預かる立場らしい話し方として表れています。新しい仕事の到着を告げる場面でも、盛り上がった空気に配慮しつつ一言で場を切り替えており、部下の気持ちをむやみに逆なでしないまま指示を通す言葉選びの巧みさがうかがえます。感情を強く表に出すことは少ないものの、状況に応じて言葉の強さを細かく調整している点が、この人物ならではの特徴として読み取れます。
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