海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン1第4話では、モニカとレイチェルの部屋にカード会社から電話がかかってきます。受話器を取ったのはモニカで、レイチェル本人は出ようとせず、用件だけを聞いてほしいと頼みます。
同居人あての電話を代わりに受けたとき、用件を聞き、内容を伝え、かけ直してもらうにはどう言えばよいのか。取り次ぐ側の英語を中心に、電話口の一言を順に見ていきます。
「ask them what they want」と「What is this in reference to?」
パジャマパーティーの準備をしているところで電話が鳴り、モニカが出ます。
Monica: Uh, Rach, it’s the Visa card people.
(あの、レイチ、Visaカードの人からよ。)
Rachel: Oh, God, ask them what they want.
(やだ、何の用か聞いてみて。)
Monica: Could you please tell me what this is in reference to?
(どういったご用件か、うかがってもよろしいですか?)
Monica: Yes, hold it, um, they say there’s been some unusual activity on your account.
(はい、少々お待ちを。えっと、あなたのカードの利用に、いつもと違う動きがあったって。)
Friends Season1 Episode4(The One with George Stephanopoulos)
モニカの最初の一言 it’s the ~ people は「〜の人からよ」と、誰からの電話かを本人に伝える取り次ぎの形です。会社名に people を付けて、担当者をくだけて指しています。
レイチェルは ask them what they want とモニカに頼みます。what they want は「相手が何を求めているか」、つまり用件のことで、身内どうしで使うくだけた言い回しになります。電話の相手に直接 What do you want? と言うと、ぶっきらぼうに響くことがあります。
そこでモニカが電話口で使ったのが Could you please tell me what this is in reference to? です。in reference to ~ は「〜に関して」という改まった言い方で、「何の件でしょうか」と丁寧に用件を尋ねる形になります。同じ「用件を聞く」でも、本人に向けた言葉と電話の相手に向けた言葉で、モニカは言い方を切り替えています。
用件を聞いたあとの hold it は、相手に少し待ってもらう一言です。電話では hold on の形もよく使われます。続く they say there’s been ~ は「〜があったと言っている」と、聞いた内容を伝聞で本人に伝える形です。
「That is the unusual activity.」と「Can you call back?」
用件を聞いたレイチェルは、心当たりがないと返します。
Rachel: But I haven’t used my card in weeks.
(でも、何週間もカードを使ってないわよ。)
Monica: That is the unusual activity. Look, they just want to see if you’re okay.
(それがいつもと違う動きなのよ。ねえ、あなたが大丈夫か確かめたいだけだって。)
Friends Season1 Episode4(The One with George Stephanopoulos)
I haven’t used my card in weeks. は、現在完了の否定に in weeks を付けて「何週間も使っていない」と期間を示す形です。モニカの That is the unusual activity. は、使っていないこと自体がいつもと違う動きだ、と説明する返しです。
they just want to see if ~ は「〜かどうか確かめたいだけ」という意味で、相手の意図を言い換えて本人に伝える言い方です。just を入れることで、身構えるほどの用件ではないというニュアンスが加わります。
これを聞いたレイチェルは、大丈夫か知りたいのかと繰り返し、給料から多くが差し引かれたことなどを並べて、これで大丈夫に聞こえるならそう伝えて、と言います。モニカは電話口に戻り、こう頼みます。
Monica: Can you call back?
(かけ直していただけますか?)
Friends Season1 Episode4(The One with George Stephanopoulos)
Can you call back? は、相手にかけ直してもらうときの短い頼み方です。より丁寧にするなら Could you call back later? のように could や later を足す形もあります。こちらから連絡する場合は Can I have her call you back?(折り返し本人から電話させましょうか)とも言えます。
本人が出るときの「I haven’t been using it much.」
最後の場面で、同じカード会社からまた電話がかかってきます。今度はチャンドラーが出てレイチェルに知らせ、レイチェルが受話器を受け取ります。
Rachel: Hello? Oh, yeah, no, I know. I-I-I haven’t been using it much. Oh, well, thanks, but, I’m-I’m okay, really.
(もしもし? ああ、ええ、いえ、分かってます。わ、私、あんまり使ってなくて。あ、その、ありがとうございます。でも、私、大丈夫です、本当に。)
Friends Season1 Episode4(The One with George Stephanopoulos)
最初の電話では、レイチェルは自分で出ずにモニカに用件を聞かせていました。この場面では本人が電話口に立ち、相手の話に Oh, yeah, no, I know. と相づちを重ねています。yeah と no が続くのは矛盾ではなく、「ええ、いえ、分かっています」と相手の話を受け止める口語らしい受け答えです。
I haven’t been using it much. は現在完了進行形で、「このところあまり使っていない」という状態の続きを表します。前の場面の I haven’t used my card in weeks. と比べると、こちらは期間を言わずに、使い方の様子を伝える形になっています。
続く thanks, but ~ は、気づかいに礼を言ってから断るときの組み立てです。最後の okay, really の really は「本当に」と念を押す語で、心配はいらないと伝える働きをしています。電話の相手からの気づかいを受けたときは、Thanks for checking, but I’m fine. のようにも言い換えられます。
まとめ|取り次ぐ側の一言をそろえる
it’s the ~ people で誰からの電話かを伝え、What is this in reference to? で丁寧に用件を聞き、they say ~ で内容を伝え、Can you call back? でかけ直しを頼む流れを見てきました。代わりに電話を受けたときの言い方は、この4つでひととおりそろいます。
電話口の短いやりとりにも、相手との距離に合わせた言葉の選び方が表れています。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。


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