海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン3第15話で、フィービーはデート相手のセルゲイと通訳のミーシャとの食事に、モニカを誘います。ところが食事の席では、ミーシャはモニカと話し込み、フィービーはモニカを呼んで不満を伝えます。
友達に不満をぶつけられたとき、どう返すかで会話の流れは変わります。不満の切り出し方、言われた側の返し方、そして言い返す一言を順に見ていきます。
「You know when you’re on a date…?」で不満を切り出す
最初のデートの話を聞いたモニカが、フィービーに感想をたずねる場面です。
Monica: So you had fun, huh?
(で、楽しかったんでしょ?)
Phoebe: You know when you’re on a date and you’re getting along really great but the guy’s translator keeps getting in the way?
(ほら、デートですごくいい感じなのに、相手の通訳がずっと邪魔してくることってあるでしょ?)
Monica: No.
(ない。)
Friends Season3 Episode15(The One Where Ross and Rachel Take a Break)
You know when ~? は「〜のときってあるでしょ?」と、相手も知っている前提で状況を持ち出す言い方です。話し手は相手の共感を当てにして話を進めますが、モニカは No. と一言で返します。「そういう経験はない」と、問いかけに字義どおり答えた形です。
フィービーの文の中の keep -ing は「〜し続ける」、get in the way は「じゃまになる」「割り込んでくる」という意味です。組み合わせた keeps getting in the way で、何度も間に入ってくる様子を表します。「〜ってあるでしょ」の形をとることで、自分の不満を、誰にでも起こりそうな状況として持ち出しています。
このあとフィービーは、次のデートで通訳の相手役として一緒に来てほしいとモニカに頼みます。
「Do you want me to sit here silently…?」問い返しと、そのまま受け取る返事
レストランで4人が食事をしている場面で、ミーシャはモニカと話し込みます。フィービーはメニューの陰でモニカと話したいと言い、こう切り出します。
Phoebe: What are you doing?
(何してるの?)
Monica: Well, I was having a conversation.
(何って、会話してたのよ。)
Phoebe: But Mischa is so interested in you Sergei and I haven’t been able to say two words to each other.
(でもミーシャがあなたにすごく興味を持ってるから、セルゲイと私はお互い一言も話せてないの。)
Monica: Do you want me to sit here silently while you three have a conversation?
(じゃあ何、あなたたち3人が話してるあいだ、私はここで黙って座ってろってこと?)
Phoebe: That would be great. Thank you.
(そうしてくれると助かる。ありがとう。)
Friends Season3 Episode15(The One Where Ross and Rachel Take a Break)
What are you doing? は文字どおりには「何をしているの?」ですが、ここでは相手のふるまいを問いただす使い方です。モニカは Well, I was having a conversation. と過去進行形で返し、「会話をしていた」と答えています。文頭の Well は、問いただされたときに「何って」と一呼吸置いて答えるつなぎの言葉です。
フィービーの haven’t been able to say two words to each other は、現在完了と be able to を組み合わせた「(これまで)〜できていない」の形です。say two words は「二言話す」で、否定と組むと「ほとんど話せていない」という意味になります。
モニカの Do you want me to ~ while …? は、「〜していてほしいってこと?」と相手の要求を極端な形にして問い返す言い方です。you three は、フィービー、セルゲイ、ミーシャの3人を指しています。フィービーは That would be great. と、その問い返しを提案として受け取る形で答え、Thank you. とお礼まで添えます。問い返しの言葉どおりに返事をすることで、やりとりがそこで締めくくられます。
「Isn’t he paying for your dinner?」で言い返す
食事のあと、ミーシャはモニカに向かってセルゲイへの不満を口にします。
Mischa: Oh, he’s unbelievable I mean, for the first time in three years someone actually wants to talk to me but do you think he would let me enjoy that? No.
(ああ、彼にはあきれます。つまり、3年ぶりに誰かが本当に私と話したがってくれているのに、彼がそれを楽しませてくれると思いますか? いいえ。)
Friends Season3 Episode15(The One Where Ross and Rachel Take a Break)
He’s unbelievable. は、ここでは「信じられない人だ」「あきれる」と、相手への不満を表しています。ほめ言葉として「すごい」の意味で使われる場合もあるため、前後の文脈で読み分けます。
for the first time in three years は「3年ぶりに」で、in のあとに期間を置くと「〜ぶり」の意味になります。Do you think he would let me ~? は「彼が私に〜させてくれると思う?」と問いかけ、自分で No. と答える自問自答の形です。let 人 ~ は「人に〜させてくれる」で、ここでは楽しむのを許してくれない、という不満になっています。
ミーシャはこのあとセルゲイにも直接言葉を向けます。そこでフィービーがミーシャに返します。
Phoebe: Excuse me, but, um, isn’t he paying for your dinner?
(ちょっと悪いけど、あなたの夕食代、彼が払ってるんじゃないの?)
Friends Season3 Episode15(The One Where Ross and Rachel Take a Break)
Excuse me, but ~ は、相手の話に割って入るときの前置きです。続く Isn’t he ~? は否定疑問文で、「〜なんじゃないの?」と、相手も分かっているはずのことを確かめる形になります。不満を言う相手に対して、言い返しの一言として使われています。
まとめ|不満を伝え、返す英語
You know when ~? で不満を切り出し、say two words で状況を伝え、Do you want me to ~? で返し、Isn’t he ~? で言い返す流れを見てきました。言う側と言われた側の両方の形を知ると、席での行き違いにも言葉を選びやすくなります。
モニカとフィービー、そしてミーシャとのやりとりを追うと、友達同士の遠慮のない英語の距離感が見えてきます。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の別の場面の英語を取り上げています。


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