海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン2第20話は、大手メディア企業をめぐる事件を追う回です。今回の記事で取り上げるのは、事件の捜査中に交わされる、捜査官同士の軽い探り合いの英語表現です。相手の恋愛模様をめぐってからかい合う、事件の緊張感からふっと外れた息抜きのような一幕に注目します。
事件をめぐる緊迫したやり取りとは対照的な、くだけた軽口の応酬から見ていきます。
「still into me」-まだ気があるかもと打ち明ける言い方
家宅捜索にあたる二人の捜査官が、持ち場を確認し合ったあとに交わす、束の間の雑談です。片方が同僚の女性捜査官ヴァンペルトについて水を向けると、尋ねられた側は最初こそ話題を避けようとしますが、結局は問いに乗せられ、最近ヴァンペルトによく笑いかけられていることを打ち明けます。
No. It’s just she’s… she’s been smiling at me. Sometimes I think she might still be into me.
(いや。ただ、彼女が…笑いかけてくることが増えていて。もしかしたらまだ、自分に気があるんじゃないかと思うことがあるんだ。)The Mentalist Season2 Episode20 (Red All Over)
be into ~ は「~に夢中である」「~に興味がある」という意味で日常会話に頻出する口語表現です。ここにstillが加わることで、「(かつての感情が)今も続いている」というニュアンスが強調されます。mightを添えているのも見どころで、「かもしれない」という確信の低さを保ちながら打ち明ける、控えめな言い回しになっています。断定せずに探りを入れるような言い方は、恋愛がらみの話題を茶化し半分で扱うときによく使われる型です。
be into ~は対象が人に限らず、趣味や物事に対しても幅広く使える表現です。I’m really into jazz these days.(最近ジャズにはまっている)のように対象が趣味であれば「熱中している」という意味になり、対象が人であればHe’s into her.(彼は彼女に気がある)のように恋愛的な関心を表します。likeよりもくだけた響きを持ち、フォーマルな場面よりも友人同士の会話に馴染む言い方です。動詞ではなく前置詞句(into ~)で気持ちの向く方向を示す構文のため、be動詞の活用さえ押さえれば主語を変えるだけで幅広く応用できる手軽さも特徴です。
「weird」と「cold」-からかいと一言リアクションの応酬
打ち明け話を聞いたもう一方は、すかさず茶化しにかかります。それに対する切り返しと、さらにその切り返しへの一言リアクションまでが、テンポよく続きます。
That’d be weird, huh?
(それは変じゃないか?)You’re weird.
(あなたこそ変だよ。)Cold.
(冷たいね。)The Mentalist Season2 Episode20 (Red All Over)
weird は「奇妙な」「変な」という意味の形容詞で、からかいの決まり文句としてもよく使われます。ここでは「(気があるなんて)変じゃないか」とからかわれた側が、間髪入れずに”You’re weird.”と同じ単語をそのまま相手に投げ返しているのが面白いところです。切り返された側が最後に発するcoldは、「冷たいね」というひとことのリアクションで、鋭い切り返しを受け止めたときの反応として使われる口語表現です。深刻な意味合いはなく、軽い驚きや降参のニュアンスを込めた相槌として機能しています。短いやり取りの応酬から、軽口を投げ合う二人の距離の近さが伝わってきます。会話では That’s cold. と主語を補った形でもよく使われます。友人がきつい冗談を口にしたときや、素っ気ない対応をされたときにこの一言を返せば、「それはひどいね」「厳しいね」というニュアンスで、深刻に責めるでもなく、かといって聞き流すでもない、ちょうどよい温度感の相槌になります。温度そのものを表すcoldが、人の態度や言葉の冷たさを表す比喩的な用法へと自然に広がっている点も見どころです。
まとめ|からかいの一言と、それを受け止める一言
still be into meは気になる相手への思いを控えめに打ち明ける言い方で、weirdとcoldは、からかいとそれを受け止める反応をそれぞれ一言で表す口語表現です。短い掛け合いの中に、軽口の応酬というテンポの良さが詰まっています。
次回も『メンタリスト』の会話から、日常のニュアンスが伝わる英語表現を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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