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今回取り上げるのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン1 第16話に描かれる、アメリカの誕生日サプライズパーティーとプレゼントの文化です。レナードに内緒でパーティーを計画するペニーと、贈り物という制度そのものに理屈で抵抗するシェルドンとのやり取りから、誕生日を祝う習慣がどう受け止められているかが見えてきます。
誕生日を「祝うのが当然」とされる空気と、プレゼント選びで重視される基準を見ていきます。
誕生日を祝うことは「選べない」社会的慣習
ペニーはレナードに内緒でサプライズパーティーを計画し、渋るシェルドンを説得にかかります。贈り物という制度自体に理屈が通らないと難色を示すシェルドンに、ハワードが助け舟を出します。
Howard: Try telling him it’s a non-optional social convention.
(「これは選択の余地がない社会的慣習だ」って言ってやれよ。)Penny: What?
(は?)Howard: Just do it.
(いいから言えって。)Penny: It’s a non-optional social convention.
(これは、選択の余地がない社会的慣習なの。)Sheldon: Oh. Fair enough.
(ああ。それなら納得だ。)TBBT Season1 Episode16 (The Peanut Reaction)
non-optional social convention(選択の余地がない社会的慣習)という言い方の周りで交わされる、ハワードの入れ知恵とペニーの棒読みめいた復唱、そしてシェルドンがあっさり納得する流れそのものに、誕生日を祝う習慣がアメリカの友人関係の中で理屈より先に「そういうものだ」として受け入れられている様子が表れています。放送当時(2008年)の一つの人間関係の描写であり、地域や交友関係によって捉え方には幅がありますが、友人同士では「誰かの誕生日に何もしない」という選択肢自体が想定されていない場面が見られます。ペニーたちがレナード本人の意向を確認しないまま計画を進めていく展開にも、その空気が表れています。
「必要なもの」より「楽しいもの」を贈る発想
サプライズパーティーの準備として、シェルドンとペニーは電器店にプレゼントを買いに来ています。シェルドンが実用品を選ぼうとすると、ペニーが基準を示します。
Penny: Sheldon, a gift shouldn’t be something someone needs, it should be something fun, you know, something they wouldn’t buy for themselves.
(シェルドン、プレゼントって、その人に必要なものであるべきじゃないの。楽しいもの、その人が自分では買わないようなものであるべきなのよ。)TBBT Season1 Episode16 (The Peanut Reaction)
DVDバーナー(実用品)を選ぼうとするシェルドンに対し、ペニーが挙げる基準は「必要かどうか」ではなく「楽しいかどうか」、そして「自分では買わないもの」であることです。実用性よりも遊び心や意外性を重んじるこの物差しは、アメリカのプレゼント選びで語られやすい考え方のひとつで、贈る側の想像力や気遣いを形にすることに価値を置く発想と言えます。相手が自分では手を出さなそうな一品をあえて選ぶことが、贈り手の観察眼を示す機会として扱われている様子もうかがえます。こちらも家庭や個人の好みによる差が大きく、一律に断定できるものではありません。
まとめ|「そういうものだ」で成り立つ誕生日文化
non-optional social convention という言い方や、「必要なものより楽しいもの」というプレゼントの基準には、理屈では説明しきれない社会的な了解事項としての誕生日文化が表れています。理屈で反論を重ねていたシェルドンが最後にはあっさり受け入れる流れそのものが、この慣習がどれほど根強く共有されているかを物語っています。
次回も『ビッグバン★セオリー』を通して、アメリカの暮らしに触れる場面を追いかけていきましょう。
このエピソードで描かれる場面は、フレーズ記事やエピソードまとめでもあわせて紹介しています。
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