海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ビッグバン★セオリー』S02E23では、国立科学財団の探検チームに加わる機会を得たシェルドンたちが、北極での長期滞在を前に不安を抱えます。国立科学財団の北極遠征という一大イベントを前に、参加をめぐる迷いと、身近な人間関係への影響が同時に描かれる回です。
この回の英語は、シェルドンが北極行きの是非を自分の中で問答する場面から始まります。理由を積み上げて説得を試みる長い言い方と、一言で切り上げてしまう言い方が同じ会話の中で入れ替わる点に注目すると、決断のプロセスが英語にどう表れるかが見えてきます。
以下では、結末を明かさないあらすじに続けて、台本のセリフとともに10個の表現を紹介します。北極遠征の準備という場面ごとに、どんな言い回しが使われているかを意識しながら読み進めると、表現の使いどころがつかみやすくなります。
あらすじ(ネタバレなし)
『ビッグバン★セオリー』シーズン2第23話「The Monopolar Expedition」では、シェルドンたちは国立科学財団の探検に参加する機会を得ますが、北極での長期滞在には多くの不安があります。レナードはペニーとの関係を気にし、友人たちは出発前の準備を進めます。シーズン後半の人間関係と科学への情熱が、次の段階へ動き出します。結末の核心には触れず、台本で確認できる場面に沿って10個の表現を取り上げます。『ビッグバン★セオリー』S02E23の会話は、遠征への迷いを語る長い独白と、出発前の別れ際の短いやり取りとが対照的に描かれている点が特徴です。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. fall for
意味:だまされる/恋に落ちる。
Sheldon: Once again, you’ve fallen for one of my classic pranks.
(またしても、僕の古典的ないたずらに引っかかったね。)
fall for は「〜にだまされる」「〜に恋する」の両方の意味を持つ句動詞で、ここでは前者の意味で使われています。シェルドンが、レナードに仕掛けたいたずらが成功したと種明かしする場面です。
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2. carry on with
意味:〜を続ける。
Sheldon: Yet how am I supposed to carry on with this huge annoying thing hovering over my head?
(それなのに、頭上にこんな厄介なものがぶら下がった状態で、どうやって普段通り過ごせと言うんだ?)
carry on with は carry on「続ける」に with を添えて対象を明示した句動詞です。シェルドンが、頭上に不穏なメールの件を抱えたまま、いつも通り過ごすことの難しさを語る場面で使っています。
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3. on the horns of a dilemma
意味:二者択一で苦しむ。
Sheldon: I’m on the horns of a dilemma.
(僕はジレンマの板挟みだ。)
牛の二本の角にたとえて、どちらを選んでも痛い状況を表す比喩表現で、句動詞ではなく前置詞句の慣用句です。シェルドンが、北極遠征に参加すべきかどうか迷っている心境を語る場面で使っています。
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4. put up with
意味:我慢する。
Howard: And you think you can put up with Sheldon?
(それで、シェルドンに我慢できると思ってるのか?)
put up with は三語から成る句動詞で、我慢して受け入れるという意味を表します。ハワードが、三か月間シェルドンと過ごすことに耐えられるかを仲間に尋ねる場面です。
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5. study up on
意味:〜を集中的に勉強する。
Leonard: Oh, well, it all happened kind of fast, and we had to get physicals and buy thermal underwear and study up on, you know, snow and stuff.
(ああ、なんというか、あっという間に決まってしまって、健康診断を受けたり防寒下着を買ったり、雪のこととかをいろいろ勉強したりしなきゃいけなかったんだ。)
study up on は study に up と on を添えて、ある事柄を集中的に勉強するという準備の意味を強めた句動詞です。レナードが、北極遠征に向けて健康診断や防寒具の準備を進めていたことをペニーに説明する場面で使っています。
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6. make sense
意味:筋が通る。
Howard’s Mother: ‘Cause it doesn’t make sense to me!
(だって、私には筋が通らないもの!)
make sense は動詞と名詞を組み合わせた慣用表現で、句動詞ではなく、物事の筋が通っているかどうかを表します。ハワードの母親が、電話越しに「北極」を「アーカンソー」と聞き違えていたと知り、納得できないと声を荒らげる場面です。
7. find out
意味:突き止める。
Leonard: I guess you’ll find out what it is in the morning.
(それが何かは、朝になれば分かるんじゃないかな。)
find out は find に out を添えて、調べた末に何かを突き止めるという意味を強めた句動詞です。シェルドンが大学から届いた不可解なメールの内容について、レナードが翌朝になれば分かるだろうと答える場面で使われています。
8. hang on
意味:ちょっと待つ。
Leonard: Hang on.
(ちょっと待って。)
hang on は文字どおり「しがみつく」から転じて「ちょっと待て」という意味になる句動詞で、話の腰を折って仕切り直すときに発話の冒頭で使われます。北極遠征に参加するかどうかで仲間が動揺する中、レナードが一度落ち着いて話し合おうと割って入る場面です。
9. move my bowels
意味:排便する。
Sheldon: Everyone at the university knows I eat breakfast at eight and move my bowels at 8:20.
(大学の誰もが、僕が8時に朝食を摂って8時20分に排便することを知っている。)
move one’s bowels は前置詞を伴わない「動詞+所有格+名詞」の組み合わせで、排便するという行為を婉曲に言う表現です。シェルドンが、大学中の人が自分の生活リズムを知っていると誇張して語る場面で使っています。
10. turn down
意味:(誘いや申し出を)断る。
Leonard: I don’t know how we can turn it down.
(断れるはずがないよ。)
この表現は、代名詞の it を動詞と副詞のあいだに挟む語順が特徴の句動詞で、末尾に置くと不自然に響きます。国立科学財団からの遠征参加という申し出を前に、レナードが断りづらさを短い一文に込めている場面です。
このエピソードの英語学習ポイント
このエピソードの英語は、シェルドンが北極遠征への参加をめぐって揺れ動く心情から始まります。理屈を並べて自分を納得させようとする長い発話と、レナードやハワードの短い相槌が交互に現れ、同じ「決断を先延ばしにする」場面でも、話す側と聞く側で文の長さがはっきり分かれます。
チーズケーキ・ファクトリーの冷凍室での訓練場面では、命令形の指示と、道具を使わずに乗り切ろうとする冗談交じりの提案が交互に出てきます。シェルドンは、腕時計型の電卓で計算問題を解かせたり、フィギュアにひげを塗らせたりといった代替訓練を大真面目に指示しており、その説明の長さと内容のばかばかしさのギャップが、そのままキャラクターの温度差になっています。仲間の反応は短い不満の一言で返される点を聞き比べると、リーダーとメンバーの立場の違いが分かります。
レナードとペニーの別れ際の場面では、はっきり言わずに気持ちをにおわせる言い方が続きます。「本当に行ってほしくない」とは誰も口にしないまま、贈り物や長い抱擁といった行動で気持ちを示す様子は、セリフの直訳だけでは読み取れない部分です。前後のやり取りを合わせて聞くことで、言葉にされなかった気持ちが見えてきます。
音読するときは、長い理由づけの発話と、それを受け止める短い一言とを分けて練習すると効果的です。前者は接続詞でつながる複文が多く、後者は単文の積み重ねが中心になります。10個の表現がどちらのタイプの発話に含まれていたかを意識すると、状況に応じた文の長さの選び方が身につきます。
キャラクター別|英語の特徴
シェルドン|状況を言葉で組み立てる話し方
シェルドンは、直接的な批判を避けながらも、その存在をほのめかす言い方を見せます。台本には「I can’t comment without violating our agreement that I don’t criticize your work.」という発話があります。日本語に置き換えると、レナードのホワイトボードの内容を見て「oh, boy」とつぶやいたシェルドンが、批判しない約束を盾に本音を隠している場面です。
「コメントできない」と言いながら実質的に否定的な評価を伝えている点が、この一言の皮肉になっています。
レナード|相手との距離を測る話し方
この回のレナードは、遠回しな指摘に対して、まず正面から反論する話し方を見せます。台本には「There’s nothing wrong with the science here.」という発話があります。日本語に置き換えると、シェルドンの「oh, boy」という一言に苛立ったレナードが、自分の研究に問題はないと言い返している場面です。
この直後、シェルドンに「science という言葉の意味が違うのかもしれない」と切り返され、レナードの反論はあっさり無効化されます。
ペニー|場面を動かす話し方
ペニーの発話には、突然の要求に対して、まず日頃の接客口調で応じてしまう特徴があります。台本には「Now, honey, I already told you, the hamburger meat is fresh and stored at a safe temperature.」という発話があります。日本語に置き換えると、深夜に冷凍室の使用を求めるシェルドンに対し、寝ぼけたペニーがチーズケーキ・ファクトリーの接客口調のまま答えてしまっている場面です。
honey という呼びかけと、すでに説明済みだと念押しする言い方が、レストランの店員としての口癖がとっさに出てしまったことを表しています。
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