海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『ビッグバン★セオリー』シーズン5第20話「The Transporter Malfunction」では、ペニーからもらった思い出の品をうっかり壊してしまったシェルドンが、その場しのぎの嘘を重ねていく様子が描かれます。同時に進むラージの新しい出会いのエピソードと合わせて見ると、正直に打ち明けることの難しさが、それぞれ違う形で表れているのが分かります。タイトルにある「転送装置の故障」というSFネタどおり、小さな物のトラブルが、人間関係の大きなトラブルへと転じていく展開も見どころです。
あらすじ(ネタバレなし)
シェルドンはペニーからもらった大切なおもちゃを壊してしまう。罪悪感を隠そうとするが、隠し事が新たな問題を生む。贈り物、弁解、正直な謝罪を構成の中心にする。
ペニーからのプレゼントをめぐる騒動から始まり、シェルドンの夢の中でのやり取り、そしてラージの新しい出会いの場面へと展開していきます。隠し事を続けるための言い訳や、それがばれたときの取り繕い方に注目すると、結末を知らなくても楽しめます。ハワードの結婚式を控えた友人たちの会話も随所に挟まり、贈り物や思い出の品に対する登場人物ごとの温度差も見えてきます。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. fill in the blank
空欄を埋める
Lakshmi: Fill in the blank.
(「空欄を埋めてみて」というセリフです。)
ラージの本音を探ろうとするラクシュミが、クイズのように話を仕向ける場面のセリフです。fill in the blank は文字通り空欄を埋めるという意味で、ここでは相手に答えを言わせるための誘導として使われています。直接問いただすのではなく、あえて途中まで言わせてから続きを引き出す遠回しなやり方に、この場面らしい駆け引きが表れています。
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2. come out of the closet
隠していたことを公表する
Dr Koothrappali: You’re coming out of the closet, aren’t you?
(「お前、カミングアウトするんだろう」というセリフです。)
改まった話があるというラージに、父親のクートラパリ博士が先回りして問いかける場面のセリフです。come out of the closet は隠していた性的指向などを公表するという意味で、事情を知らない父親の早とちりがコメディになっています。母親までもが動揺せず受け入れる姿勢を見せる場面と合わせると、家族なりの理解の示し方も垣間見えます。
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3. let oneself go
自制を失う、だらしなくなる
Raj: Once I’m married, I can finally eat carbs again and let myself go.
(「結婚さえすれば、やっと炭水化物も解禁して、だらしなくなれる」というセリフです。)
偽装結婚を持ちかけられたラージが、その利点を並べ立てる場面のセリフです。let oneself go は身なりや生活の自制を手放すという意味で、婚活のプレッシャーから解放されたいという本音がのぞいています。
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4. take a cue from
〜を手本にする
Sheldon: I wish the bride and groom would take a cue from Bilbo Baggins, slip on the ring, disappear and everyone goes home.
(「新郎新婦もビルボ・バギンズを見習って、指輪をはめて姿を消し、みんな家に帰ればいいのに」というセリフです。)
結婚披露宴が苦手だというシェルドンが、ハワードの結婚式の話を聞きながらこぼす一言です。take a cue from は誰かの行動を手本にするという意味で、ここではファンタジー作品の設定を持ち出した突飛なたとえとして使われています。実在の結婚式の作法ではなく、物語の登場人物を引き合いに出すあたりにも、この人物らしい発想の飛び方が表れています。
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5. do the right thing
正しいことをする
Spock: Now do the right thing.
(「さあ、正しいことをしなさい」というセリフです。)
夢の中に現れたスポックの人形が、壊れたおもちゃをレナードに正直に打ち明けるようシェルドンを諭す場面のセリフです。do the right thing は倫理的に正しい行動を取るという意味で、良心の象徴として登場するスポックにふさわしい一言です。
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6. get off someone’s back
うるさく言うのをやめさせる、構わないでおく
Raj: We both get our parents off our backs.
(「これでお互い、親にうるさく言われずに済む」というセリフです。)
偽装結婚のメリットをラージがハワードに説明する場面のセリフです。get someone off one’s back は相手からのプレッシャーや干渉から解放されるという意味で、親の期待に応え続けることへの疲れがにじんでいます。メリットを次々と並べ立てる勢いのよさにも、無理やり自分を納得させようとしている様子が透けて見えます。
7. deal with it
対処する、受け入れる
Raj: Deal with it.
(「文句あるなら仕方ないだろ」というセリフです。)
結婚式に誰を連れて行くのか詮索されたラージが、はぐらかしながら言う一言です。deal with it は相手に受け入れるよう突き放す言い方で、詳しい説明を避けたいときの定番表現だと分かります。すぐあとに続く自己紹介めいた一言と合わせると、詮索されることを楽しんでいるような余裕もうかがえます。
8. hand over
手渡す
Leonard: Well, hand it over so I can open it.
(「じゃあ、それを渡してくれ、開けるから」というセリフです。)
プレゼントを開けないシェルドンたちにしびれを切らしたペニーの言葉を受け、レナードがついに決心する場面のセリフです。hand over は物を相手に手渡すという意味で、迷いを断ち切った短い一言に決意の強さが表れています。それまでの慎重な態度から一転する潔さにも、この人物らしい優先順位の切り替え方が表れています。
9. come on
もったいぶらずに、さあ(相手を急かす)
Howard: Come on, who is it?
(「もったいぶらずに、誰なんだよ」というセリフです。)
結婚式に誰を連れてくるのか教えないラージに、ハワードがしびれを切らして詰め寄る場面のセリフです。come on はここでは相手に情報を出すよう急かす働きをしています。
10. find out
〜が知られる、発覚する
Lakshmi: I’m on the one where I’m on a lot of pressure from my parents to get married and settle down, and have a family, and I’m going to do it so they don’t find out I’m gay.
(「私は、両親から結婚して家庭を持つようにとプレッシャーをかけられていて、自分がゲイだと知られないためにそうするつもりでいる、という設定なの」というセリフです。)
自分も偽装結婚を望む理由を、ラクシュミがラージに打ち明ける場面のセリフです。find out は隠していたことが知られるという意味で、周囲に本当の自分を明かせない事情がそのまま長い一文に表れています。息継ぎもなく一気に語られるこの長さ自体が、これまで誰にも打ち明けられずにいた重さを物語っています。
このエピソードの英語学習ポイント
このエピソードは、うっかり壊してしまったおもちゃをめぐって、シェルドンが小さな嘘を重ねていく様子を軸に進みます。隠す・ごまかす・打ち明けるという行動それぞれに対応する言い方を意識すると、内容が追いやすくなります。専門用語がほとんど出てこない回なので、日常会話に近い言い訳や取り繕いの表現に集中して聞くことができます。
前半では、壊れたおもちゃの原因をめぐって、シェルドンが次々と嘘を重ねる場面が続きます。同じ「言い訳する」でも、最初のとっさの否定と、追い詰められてからの苦し紛れの説明とでは、言葉の選び方がまったく違うことに気づけます。夢の中で人形のスポックに説教される場面のように、良心を象徴する存在との対話を通じて本音があぶり出される構成も、この回ならではの見どころです。
並行して描かれるラージの新しい出会いの場面では、本音を隠したまま関係を進めることの難しさが、また別の形で描かれます。深刻な告白の前に交わされる軽い雑談の中にも、本題を切り出すタイミングを計る間合いが表れています。お互いの事情を少しずつ探り合う会話の中で、遠回しな言い方から次第に率直な言い方へと変わっていく過程も、この回ならではの聞きどころです。
キャラクター別|英語の特徴
シェルドン|罪悪感を論理で処理しようとする
壊れたおもちゃという単純な出来事を、シェルドンは何重にもねじれた嘘で覆い隠そうとします。夢の中でスポックに do the right thing と諭されても、目が覚めればまた別の言い訳を探し始めるところに、この人物らしい往生際の悪さが表れています。take a cue from Bilbo Baggins という結婚式への皮肉のように、都合の悪い場面ほど遠回しな比喩に頼る話し方も、この人物らしい特徴です。最終的に本当のことを話し始めても、途中でまた新しい嘘を挟んでしまうところに、正直さと理屈っぽさがせめぎ合うこの人物らしい葛藤が見えます。
ペニー|物より気持ちを重視する
ペニーは、贈り物への反応を通じて、物そのものより気持ちを重視する姿勢を一貫して見せます。箱を開けて遊んでほしいという単純な願いを繰り返し伝えながらも、頑なに拒む二人に根気強く付き合っています。壊れた原因を問い詰められても慌てず、事実がはっきりするまで冷静に構えるところにも、この人物らしい落ち着きがあります。自分のせいにされかけても感情的に反論せず、淡々と事実を確認しようとする態度にも、物事を大きくしたくない実務的な一面が表れています。
レナード|正直に話すよう促す
レナードは終始、コレクション品としての価値にこだわりながらも、最終的にはペニーの気持ちを優先する判断を下します。hand over のように短く行動を促す言い方には、余計な駆け引きをしない率直さが表れています。シェルドンの度重なる嘘を前にしても、感情的に責め立てるのではなく、事実を一つずつ確認していく冷静な姿勢が一貫しています。真相がすべて明らかになったあとも、大げさに驚いたり怒ったりせず、淡々と受け止める様子に、この人物らしい懐の深さがうかがえます。
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