海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第6話から、「7-2-3」という暗号名になりきったモジーが、相手の口から出た知らない話にその場で調子を合わせる場面を取り上げます。相手の言葉をそのまま繰り返し、Of course を添えて時間を稼ぐ受け答えが、短い往復に何度も出てきます。
話を合わせる側の英語と、それを問い詰める側の英語を、場面の順に見ていきます。
「Preservation? O-of course.」で、相手の言葉を繰り返して受ける
本話の冒頭、モジーは足を踏み入れた家で見知らぬ男に「7-2-3」と呼ばれ、旗のありかを問われた出来事をニールとピーターに語ります。聞き返されたモジーの答えが、この回の受け答えの出発点です。
Mozzie: I had no clue what he was talking about, either.
(私も、あの男が何の話をしているのかさっぱり分からなかった。)White Collar Season4 Episode6 (Identity Crisis)
have no clue は「まったく見当がつかない」という意味の口語表現です。モジーはこのあと、だからとっさに頭を働かせるしかなかったと続けます。think fast(とっさに考える)は、予想外の問いに即興で対応する場面でよく使われます。
その後モジーは、新聞広告で呼び出した女性テンペストと「7-2-3」として会います。手紙を持っているかを尋ねたモジーに、相手は手紙の保存状態への心配を口にします。
Mozzie: So, do you have the letters?
(それで、手紙はあるのか?)
Tempest: I do. I’m still concerned about their preservation.
(あります。保存状態がまだ心配で。)
Mozzie: Preservation? O-of course. I can assure you they will be…preserved.
(保存? も、もちろんだ。保証しよう、手紙は……保存される。)White Collar Season4 Episode6 (Identity Crisis)
Preservation? は、相手が使った名詞を一語だけ問い返す形です。すぐに答えを出さず、相手の言葉を繰り返すことで返事までの間をつないでいます。続く O-of course の言いよどみは、台本の表記そのものです。I can assure you (that) 〜 は「〜だと請け合います」という改まった保証の言い方で、ここでは will be preserved と相手の単語を受け身の形で使い回しています。
「I take it 〜?」に「Of course」で返し、時間を稼ぐ
図書館員だと語るテンペストは、続けて医務室の話を持ち出します。
Tempest: I take it you found the infirmary?
(医務室は見つけたのですよね?)
Mozzie: The infirmary? Of course, I found the infirmary. The — the infirmary. Yes, o-of course.
(医務室? もちろん、医務室は見つけたとも。その……医務室な。ああ、も、もちろんだ。)White Collar Season4 Episode6 (Identity Crisis)
I take it (that) 〜? は「〜ということでいいですね?」と、相手が当然そうしているはずだという見込みを確かめる言い方です。モジーの答えは、先ほどと同じ組み立てになっています。名詞を問い返し、Of course で肯定し、さらに I found the infirmary と相手の語を丸ごと繰り返す流れです。言いよどみを挟みながら同じ単語を三回繰り返しているところに、答えを探している様子が読み取れます。
場所を尋ねられると、モジーは答えを先に延ばします。
Tempest: Where is it?
(それはどこに?)
Mozzie: Uh, all in good time.
(ああ、しかるべき時にな。)
Tempest: We made a deal — the letters for the infirmary.
(約束しましたよね。手紙と医務室の交換だと。)White Collar Season4 Episode6 (Identity Crisis)
all in good time は「いずれ、しかるべき時に」と、答えや行動を先延ばしにする決まり文句です。テンペストの the letters for the infirmary では、前置詞 for が「〜と引き換えに」という交換の意味で使われています。We made a deal と約束を持ち出すことで、先延ばしを許さない姿勢が伝わってきます。
まとめ|繰り返しと Of course で話を合わせる英語
名詞を問い返す Preservation?、見込みを確かめる I take it 〜?、話を合わせる Of course と先延ばしの all in good time を見てきました。相手の言葉を繰り返すだけで返事までの間が生まれることが読み取れます。
次回も『ホワイトカラー』の会話の妙を観ながら、英語の受け答えを味わっていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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