「May I take your jacket?」に見る、執事の丁寧な申し出と短い断り方|『ホワイトカラー』S05E05で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「May I take your jacket?」に見る、執事の丁寧な申し出と短い断り方|『ホワイトカラー』S05E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン5第5話の中盤から、任務で執事カーライルとしてウォルコット家に入ったニールの言葉づかいを取り上げます。帰宅した相手の持ち物を預かろうとする丁寧な申し出と、それを短く断る返事が、朝のひとときに並んでいます。

May I ~? の申し出から、sir や Miss の添え方、服を勧める控えめな提案の形まで、表現ごとに見ていきます。

目次

「May I take ~?」の申し出と「No, I got it.」の断り

自転車から戻ったパトリックを名乗る人物に、ニールは持ち物を預かろうと声をかけます。

Neal: May I take your helmet, sir?
(ヘルメットをお預かりしましょうか。)
Patrick: No, I am gonna fix the strap.
(いや、ストラップを直すから。)
Neal: May I take your jacket?
(上着をお預かりしましょうか。)
Patrick: No, I got it.
(いや、自分で持つよ。)
Neal: You must be thirsty.
(喉が渇いておいででしょう。)
Patrick: My father thinks people need servants. I don’t. I can take care of myself.
(父は人には使用人が必要だと思ってる。僕は違う。自分のことは自分でできるんだ。)
Neal: Of course.
(もちろんです。)

White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)

May I + 動詞? は、本来「〜してもよろしいですか」と許可を求める形です。自分が相手のために動く場面で使うと、「〜いたしましょうか」という丁寧な申し出になります。同じ申し出は Can I ~? や Shall I ~? でも言えますが、May I ~? は改まった響きが強く、客を迎える側の言葉としてよく使われます。文末の sir は男性への敬称で、一語添えるだけで相手を立てる姿勢が加わります。

断る側の返事は、どれも No で始まり、その後に一言だけ添える形です。No, I got it. の I got it は「自分でやるから大丈夫」という意味で、会話では I’ve got it の ‘ve が落ちた形もよく聞かれます。I can take care of myself. は「自分のことは自分でできる」と、世話を焼かれること自体を断る言い方です。

ニールの You must be thirsty. は、must の推量で相手の状態を言い当てることで、飲み物を勧める遠回しな申し出になっています。三度断られたあとの Of course. は、相手の言い分をそのまま受け入れて引く一言で、食い下がらないのも仕える側の作法と読み取れます。

Miss・sir の添え方と、控えめな提案の形

屋敷の娘ビーから犬の散歩の支度ができたと告げられたときも、ニールは敬称を添えて応じます。

Neal: Thank you, Miss Bea.
(ありがとうございます、ビーお嬢さま。)

White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)

Miss + ファーストネーム は、使用人が家の娘に呼びかけるときの改まった呼び方として使われます。名前だけで呼ぶよりも、立場の違いをわきまえた響きになります。

夕食の前、パトリックを名乗る人物の部屋にいる理由を問われたニールは、服を勧めに来たと答えます。

Neal: I thought you could wear this to dinner tonight, sir.
(今夜のディナーにこちらをお召しになってはと思いまして。)
Patrick: Tell my father no matter how many designer coats he crams in my closet, I’m not wearing one.
(父に言ってくれ。クローゼットにブランドの上着をいくつ詰め込まれても、僕は着ないって。)

White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)

I thought you could ~ は、過去形の thought と could を使って「〜なさってはどうかと思いまして」と、押しつけずに提案する言い方です。旅の話を聞いたあと、ニールは形を変えてもう一度勧めます。

Neal: Why not put on a jacket, make the old man happy?
(上着を着て、親父さんを喜ばせてあげたらどうです?)
Patrick: Carlyle, you are something else.
(カーライル、君は大したもんだな。)
Neal: Enjoy your dinner.
(ディナーをお楽しみください。)

White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)

Why not + 動詞の原形? は「〜したらどう?」というくだけた提案です。the old man は父親を指す親しげな呼び方で、執事の言葉としては一歩踏み込んだ物言いと言えます。相手の you are something else は「並外れている」という評価で、丁寧さと率直さを使い分けるニールの話しぶりが伝わってきます。

まとめ|May I ~?の申し出と、断り・提案の形

May I ~? と sir で始める申し出、No のあとに一言添える断り方、Miss を使う呼びかけ、I thought you could ~ と Why not ~? の提案を見てきました。丁寧さの度合いを言葉で調整する様子が分かります。

次回も『ホワイトカラー』の会話を観ながら、場面に合った言葉選びを見ていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、ウォルコット家をめぐる別の場面も扱っています。

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