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シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第7話では、ミーモーが自慢のブリスケットのレシピを、父ジョージになかなか渡しません。書いてあげると言っては相手をからかい、本物だと言い張って別のものを渡したりする、という駆け引きが続き、終盤にはシェルドンも思わぬ形で加わります。
今回は、からかいを警戒する一言、本気かどうかを確かめる言い方、はったりを疑う返しを、場面の順に見ていきます。
「mess with」と「fool with」でからかいを警戒する
家族が集まった場で、ミーモーは一度レシピを書くと言って紙を渡しますが、読んだジョージは「ひどい人だ」と返していました。その後、ジョージがこれまで自分が求めてきたのはレシピだけだと訴えると、ミーモーは再び書くと言い出します。
Meemaw: You’re right. Get another piece of paper. I’ll write it down.
(そうだね、あんたの言うとおりだ。もう1枚紙を持っておいで。書いてあげるよ。)George Sr.: Don’t mess with me, Connie.
(からかうなよ、コニー。)Meemaw: Get the paper before I change my mind.
(気が変わらないうちに紙を持っておいで。)Mary: You’re gonna do it to him again, aren’t you?
(また同じことをする気でしょ?)Meemaw: I kind of have to.
(まあ、そうするしかないね。)Young Sheldon Season1 Episode7(A Brisket, Voodoo, and Cannonball Run)
mess with someone は「〜にちょっかいを出す」「〜をからかう」という意味で、Don’t mess with me. は「からかうなよ」と相手を警戒する一言になります。ミーモーは before I change my mind(気が変わらないうちに)と急かして、本気らしく見せています。メアリーの do it to him again は、前と同じことをまた彼にする、という言い方で、母のいたずらを見抜いた問いかけです。
あとでメアリーは、ジョージに次のように話しています。
Mary: George, she was just fooling with you.
(ジョージ、母さんはからかっただけよ。)George Sr.: No, no, she’s mean. She got a black heart.
(いや、あれは意地が悪い。腹が黒いんだ。)Mary: She does not.
(そんなことない。)Young Sheldon Season1 Episode7(A Brisket, Voodoo, and Cannonball Run)
fool with someone も「〜をからかう」という意味で、just を添えると「ふざけていただけ」と悪意を打ち消す響きになります。ジョージの black heart は「腹黒さ」を指す誇張した悪口です。
メアリーの She does not. は、ジョージの She got を受けて does で打ち消す短い返しです。いたずらをからかいとして受け止めるメアリーと、意地の悪さと受け取るジョージとで、同じ出来事の見え方が分かれています。
「Look me in the eye」で本気を確かめる
別の場面で、ジョージはミーモーから渡された紙を手に、それが本物かどうかを確かめます。
George Sr.: Look me in the eye and tell me this is the actual recipe.
(俺の目を見て、これが本物のレシピだと言ってくれ。)Meemaw: George, what you have in your hand is the exact step-by-step instructions on how to make my brisket.
(ジョージ、あんたが手にしてるのは、私のブリスケットの作り方を一から順に書いたものそのものだよ。)Young Sheldon Season1 Episode7(A Brisket, Voodoo, and Cannonball Run)
Look me in the eye and tell me ~ は「目を見て〜だと言ってくれ」という意味で、相手が本当のことを言っているかを確かめるときの決まった言い方です。tell me の後ろに this is ~ と言わせたい内容を続け、相手に同じ言葉を口にさせて確かめる組み立てです。actual は「本物の」「実際の」という意味で、偽物ではないかという疑いがにじみます。ミーモーは exact(まさにその)や step-by-step(一つずつ順を追った)を重ねて、念を押すように答えました。
ところが、このやり取りのあとミーモーは小声で What a dope.(まぬけだね)と口にしています。さらにその後、ジョージはミーモーに次のように言います。
George Sr.: That wasn’t the recipe. You looked me in the eye, and you lied to me.
(あれはレシピじゃなかった。俺の目を見て、うそをついたな。)Mary: Oh, Mom.
(もう、母さんったら。)Meemaw: You broke into my home and tried to steal it.
(あんたはうちに忍び込んで、盗もうとしたじゃないか。)Young Sheldon Season1 Episode7(A Brisket, Voodoo, and Cannonball Run)
ジョージは、前に自分が使った look me in the eye をそのまま過去形にして、目を見ながらうそをついたことを責めています。ミーモーは謝らず、ジョージが自分の家に入り込んでレシピを探したことを持ち出して言い返しました。メアリーの Oh, Mom. からは、母のうそにあきれる気持ちが読み取れます。
「You’re bluffing」ではったりを疑う
レシピをめぐる争いが続くなか、シェルドンは幼いころにミーモーからレシピを聞いたことを覚えていると兄ジョージーに話していました。そのシェルドンが、父ジョージとミーモーのいる場で切り出します。
Sheldon: I know Meemaw’s brisket recipe.
(僕はミーモーのブリスケットのレシピを知ってるよ。)George Sr.: What?
(何だって?)Meemaw: No, you don’t.
(知らないだろ。)Sheldon: Yes, I do. And in order to bring peace to this family, I’m prepared to make it public.
(知ってるよ。そして、この家族に平和をもたらすために、それを公表する用意がある。)Meemaw: You’re bluffing.
(はったりだね。)Young Sheldon Season1 Episode7(A Brisket, Voodoo, and Cannonball Run)
No, you don’t. は相手の I know を受けて「知らないだろ」と打ち消す返しで、シェルドンは Yes, I do. と肯定で言い返しています。どちらも、相手の文の動詞を do で受けて短く応じる形です。in order to ~ は「〜するために」と目的を示す改まった形、I’m prepared to ~ は「〜する用意がある」、make it public は「公にする」という意味で、9歳の少年が大人びた言い回しで申し出ているのが印象的です。
bluff は、手の内を実際より強く見せる「はったり」のことです。You’re bluffing. と進行形にすると、「今はったりをかけているね」と相手の言葉を疑う一言になります。このあとシェルドンは本当に材料を挙げ始め、はったりではなかったことが分かります。
| 表現 | 場面での働き |
|---|---|
| Don’t mess with me. | からかいを警戒する |
| fool with someone | ふざけて相手をからかう |
| Look me in the eye and tell me ~ | 本当かどうかを確かめる |
| You looked me in the eye, and you lied to me. | うそを責める |
| You’re bluffing. | はったりを疑う |
まとめ|からかい・うそ・はったりの英語
mess with と fool with はからかいを表し、Look me in the eye and tell me ~ は相手の本気を確かめる一言、You’re bluffing. ははったりを疑う返しになります。レシピをめぐる駆け引きの中で、信じるか疑うかを分ける英語が次々に登場する回です。
次回も『ヤングシェルドン』の会話を観ながら、英語表現を一緒に拾っていきましょう。
同じ回のほかのテーマは、別のコラムで扱っています。


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