海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は、単に「信じる」という枠を超えて、論理的・客観的な視点から「信憑性を認める」と表現したい時に使える、非常に知的なフレーズをご紹介しますね。
実際にそのシーンを見てみよう!
連続殺人犯がブレナンの著書を模倣している事件で、次に誰が狙われるのか不安を募らせるブレナンに対し、恋人のサリヴァン(サリー)が彼女の心理を指摘する場面です。
Brennan: I’m not terrified, Sully. I’m just concerned about the victims.
(私は怯えてなんかいないわ、サリー。ただ被害者たちのことを心配しているだけ。)Sully: And you’re terrified cause you know that someone else dies in the book.
(そして君は怯えているんだ、本の中ではまだ別の誰かが死ぬと分かっているからね。)Brennan: I don’t put much credence in psychology.
(私は心理学というものをあまり信用していないの。)Sully: Yeah, well neither do I. But I know you.
(ああ、俺も信用してないよ。でも君のことは分かってる。)
BONES Season2 Episode15 (The Bodies in the Book)
シーン解説と心理考察
自分の本が殺人の手引書になってしまったことへの恐怖を、ブレナンは懸命に隠そうとしています。
サリーに図星を突かれた彼女は、痛いところを突かれた動揺を隠すため、「心理学なんて学問は信用に値しない」と論理的で硬い言葉(put credence in)を使って防衛線を張っています。
目に見える絶対的な証拠(骨)しか信じない人類学者としての矜持を盾にして、自分の脆い感情を守ろうとする彼女の不器用さ。
それが愛おしくも人間らしく感じられるシーンですね。
フレーズの意味とニュアンス
put credence in
意味:〜を信用する、〜に信憑性を認める、〜を信じるに足ると考える
「put」は「置く」、「credence」は「信用、信憑性」という意味を持ちます。
直訳すると「〜の中に信用を置く」となります。
主に否定文や疑問文で「〜を信用しない(don’t put much credence in)」「〜を信じるに足るとは思わない」という形で使われることが多い、フォーマルで学術的な響きを持つ表現です。
【ここがポイント!】
ネイティブがこのフレーズを使う時、「感情的に信じている」のではなく、「データや証拠に基づいて、それが真実だと客観的に評価する」という知的なコアイメージがあります。
believe や trust が個人的な感情や人間関係に基づいているのに対し、こちらは情報、理論、仮説などの「情報の確からしさ」を冷静に判断しているニュアンスが特徴です。
実際に使ってみよう!
ビジネスや公式な場で、冷静な判断を下す際に使える高度な例文をチェックしていきましょう。
As an investor, I don’t put much credence in unverified financial forecasts.
(投資家として、私は未検証の財務予測にはあまり信憑性を認めていません。)
ビジネスや投資の場面で、確固たるデータのない楽観的な予測や提案に対して、冷静に「信じるに値しない」と大人の判断を下す際に使える高度な表現です。
It is dangerous to put credence in everything you read on the internet.
(インターネット上のすべての情報を鵜呑みにする(信憑性を認める)のは危険です。)
現代の情報社会において、情報源の不確かなニュースや噂話に対してリテラシーを持つべきだ、と警鐘を鳴らす時にも活用できます。
The committee put little credence in his explanation without physical evidence.
(委員会は、物的証拠のない彼の説明をほとんど信用しませんでした。)
会議や公式な場で、相手の主張が「証拠不十分で説得力がない」と論理的に却下された、厳しい状況を描写する際にもぴったりですね。
BONES流・覚え方のコツ
ブレナンが図星を突かれた際、感情的に「信じない!」と否定するのではなく、わざわざ「心理学という学問に、信憑性(credence)を置かない(put)」と理屈っぽく言い返した姿をイメージしてみてください。
情報や理論の書かれた書類に対して、「Credible(信用に足る)」というスタンプをガチャンと押す(put)かどうかを冷静に審査している情景を思い浮かべるのがおすすめです。
ビジネスの場でも、自然と使いこなせるようになりますよ。
似た表現・関連表現
give credence to
(〜に信憑性を与える、〜を信用する)
put credence in とほぼ同じ意味で使われる最頻出のバリエーションです。人間が主語になるだけでなく、「This new evidence gives credence to his theory.(この新証拠が彼の理論に信憑性を与えている)」のように、証拠そのものを主語にして説得力を表すこともできる非常に便利な表現です。
take something with a grain of salt
(〜を話半分に聞く、鵜呑みにしない)
情報に対して「完全には信用しきらない」という警戒のスタンスを示すイディオムです。put credence in よりも少しカジュアルで、日常会話によく登場します。
buy into
(〜を信じ込む、真に受ける)
誰かの考えや提案などを完全に信じて受け入れることを指します。否定文で「I don’t buy into that theory.(その理論は信じない)」と使うことで、相手の意見への同意を拒否することができます。
深掘り知識:感情の「believe」と論理の「credence」
英語圏では、議論やビジネスの場で「何を根拠に信じているか」が非常に重要視されます。
例えば、「I don’t believe you.」と言うと、「(個人的な感情として)あなたという人間を信じない」という人格否定に近い強い響きになることがあります。
しかし、「I don’t put much credence in your theory.」と言えば、「あなたの人格ではなく、提示された理論の信憑性を客観的に疑っている」という建設的でプロフェッショナルな響きになります。
「信じる」という言葉を感情と論理で使い分けることができるようになると、あなたの英語はより洗練され、知的な説得力を帯びるようになりますよ。
まとめ|冷静に信憑性を判断する表現
今回は、情報や理論に対する信憑性を知的に表現する「put credence in」について解説しました。
大人になると、様々な情報や不確かなデータに触れる機会が増えますよね。
そんな時、すぐに鵜呑みにするのではなく、「I don’t put much credence in it.」と冷静に一歩引いて判断する姿勢を、英語でも表現してみましょう。


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