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『BONES』シーズン1第19話は、ハリケーン・カトリーナ後のニューオーリンズが舞台です。捜査の過程で、この土地に根づいたブードゥー教という信仰が重要な手がかりとして描かれます。今回は事件の真相には触れず、劇中でブレナンがブードゥーをどう語り、既存の宗教と見比べているかに注目します。
見慣れない信仰について、つい先入観で語ってしまうことは誰にでもあるのではないでしょうか。ここから、劇中の言葉を手がかりに見ていきましょう。
「同じ聖人、同じ祈り」―ブレナンが語るブードゥーとカトリックの共通点
仮設モルグでサムと別れた直後、車内でブースと二人になったブレナンは、ブードゥーを一方的な色眼鏡で見ようとするブースに対し、こう語ります。
Brennan: They believe in the same saints you do, and prayer. What they call spells, you call miracles. They have priests.
(あなたたちと同じ聖人を信じ、祈りもする。あなたたちが奇跡と呼ぶものを、彼らは呪文と呼ぶ。聖職者だっているわ。)BONES Season1 Episode19 (The Man in the Morgue)
劇中でブレナンは、ブードゥーとカトリックを対立するものとしてではなく、聖人・祈り・聖職者という共通の構造を持つ信仰同士として並べています。「あなたたちが奇跡と呼ぶものを、彼らは呪文と呼ぶ」という一言は、名付け方が違うだけで果たしている役割は同じだという見方を端的に示しています。
続く場面でも、ブレナンは信仰の優劣を一方的に決めつける態度に、正面から疑問を投げかけています。異なる信仰を上下関係で語るのではなく、共通する構造に目を向ける視点が、このやり取り全体を貫いています。
「誤解が多い」と語る、ニューオーリンズの人の言葉
ブードゥーショップを営むリチャード・ベノワは、事件の関係者としてブースとブレナンに応対する中で、こう口にします。
Richard Benoit: There are a lot of misunderstandings about voodoo.
(ブードゥーについては、誤解されていることがたくさんあるんだ。)BONES Season1 Episode19 (The Man in the Morgue)
There are a lot of misunderstandings about ~ は「〜については誤解が多い」と伝える定型的な言い方で、about の後ろには宗教に限らず様々な話題を置ける表現です。外部から一方的なイメージを持たれがちな立場から語られる一言で、地元でブードゥーと関わりながら暮らす人物の視点が表れている場面と言えます。
このエピソードは2006年の放送で、劇中のブードゥーに関する描写は、あくまで登場人物たちの言葉として紹介されている点も押さえておきたいところです。
「失礼のつもりはない、でも」―距離を保ちながら伝える言い方
仮設モルグのバルコニー席で、ブレナンの記憶喪失を自分の信仰の文脈で案じてくれたサムに対し、ブレナンはこう返します。
Brennan: No disrespect, Sam, but it’s not my religion.
(失礼なつもりはないの、サム。でも、これは私の信仰じゃないから。)BONES Season1 Episode19 (The Man in the Morgue)
No disrespect, but ~ は、相手の考え方や信仰を否定するのではなく、「悪気はないけれど、自分は違う立場だ」という距離感を保ちながら伝える言い方です。ブレナンは科学者としての立場を崩さない一方で、相手の信仰そのものを茶化すことなく、一線を引く言葉を選んでいます。この回を通して描かれているのは、異なる信仰観を一方的に断じるのではなく、相手の立場に踏み込んで理解しようとする姿勢と言えます。
まとめ|信仰を語るときの言葉選び
They believe in the same saints、misunderstandings about ~、No disrespect, but ~ という3つの場面を通して、異なる信仰を語るときの視点の置き方が見えてきます。相手の信仰を茶化さず、比較しながら理解しようとする言葉選びは、日常の会話でも参考になる部分です。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。
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