「hook you up」と「a heavy vig」で学ぶ、ゲームセンターの少年が明かすストリートスラング|『メンタリスト』S01E20で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「hook you up」と「a heavy vig」で学ぶ、ゲームセンターの少年が明かすストリートスラング|『メンタリスト』S01E20で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ「ドラマdeエイゴ」へようこそ。

『メンタリスト』シーズン1エピソード20では、ゲームセンターで働いていた少年から、殺害された被害者エディ・ラッソについて話を聞く場面が描かれます。ジェーンが機械のトリックで少年の警戒心をほぐしたあと、リグスビーとともに一問一答形式で聞き込みを行う中、少年の口からは裏社会寄りのストリートスラングが次々と飛び出します。

教科書にはまず出てこない言い回しですが、会話のテンポの中でどう使われているのかを見ていきます。

目次

「hook you up」-知り合いへの融通を示す言い方

少年はエディについて尋ねられると、まず人物像をこう説明します。

少年: He’ll hook you up if he knows you.
(「知り合いなら、ちゃんと融通してくれるんだ」)

The Mentalist Season1 Episode20 (Red Sauce)

hook someone up は「(欲しいものを)融通する、便宜を図る」という意味の口語表現で、友人や知人に対して特別な取り計らいをするニュアンスを持ちます。ここでは、ゲームセンターで働くエディが顔見知りの相手に何かを都合してくれる人物として紹介されており、少年の説明からは、彼が地域の中で頼れる存在として見られていたことがうかがえます。単に「手伝う」を意味する help とは違い、hook up には「本来なら簡単には手に入らないものを、コネで融通させる」という含みがある点が特徴です。日常会話でも “I can hook you up with a good seat”(いい席を用意できるよ)のように、恩恵を与える側の立場から使われることが多い表現です。

少年の話しぶりは終始落ち着いていて、こうした言い回しが特別なものではなく、日常の会話に溶け込んでいる様子が伝わってきます。捜査官を前にしても物おじせず、大人びた口調で淡々と説明を続ける姿も印象的です。英語学習では hook up with someone のように恋愛関係を指す用法が知られていますが、この場面のような「便宜を図る」という意味での使われ方も口語では珍しくなく、文脈によって受け取り方が変わる表現として覚えておきたいところです。

「a heavy vig」と「diss」-裏社会の隠語が示す上下関係

続けて少年は、エディがお金を貸す側でもあったことをこう語ります。

少年: I mean, he charges a heavy vig, but that’s all right.
(「まあ、利子はかなり高いけど、それでも構わないってわけ」)

The Mentalist Season1 Episode20 (Red Sauce)

さらに、エディの人となりを尋ねられると、こう付け加えます。

少年: He won’t tolerate any kind of diss.
(「どんな侮辱も絶対に許さない人なんだ」)

The Mentalist Season1 Episode20 (Red Sauce)

表現 意味 一言
a heavy vig 高い利子 vig は vigorish の略、貸し手が取る利ざやを指す隠語
tolerate 我慢する、容認する 否定形で「絶対に許さない」という強い態度を表す
any kind of diss どんな侮辱も diss は disrespect(軽視・侮辱)の略語

vig はもともとギャンブルや貸金の世界で使われてきた隠語で、貸した金に上乗せされる利子や手数料を指します。diss は disrespect を短縮した口語表現で、相手への軽視・侮辱を意味し、ヒップホップ文化を通じて一般の若者言葉にも広がった経緯を持つ語です。少年が何気なく使うこの二語からは、エディが金銭の貸し借りにも厳格で、周囲から一定の「敬意」を求める存在だったことが読み取れます。日常の英会話では vig を使う場面は限られますが、diss は “Don’t diss me”(バカにしないで)のように、カジュアルな場面で耳にすることがある表現です。

まとめ|隠語からわかる人物像

hook you up、a heavy vig、diss。ゲームセンターの少年が使う言葉の端々から、被害者エディ・ラッソが地域でどんな立場にあったのかが浮かび上がってきます。捜査官相手でも崩れない率直な話しぶりも見どころです。

『メンタリスト』の世界を通して、こうした口語表現にもこれからも触れていきます。

このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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