海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン1第6話は、カジノの片隅で行われていたイカサマが暴かれる場面が見どころのひとつです。ジェーンがディーラーの不正を見抜き、リズボンにその手口が明かされていく流れの中で、”blind”という単語が意味を強める働きをする表現が続けて登場します。
見た目は同じ単語でも、使われ方によって伝わるニュアンスが変わってくる様子を、セリフに沿って見ていきましょう。
「rob (someone) blind」―何もかも奪い尽くす強調表現
ブラックジャックのテーブルで大勝ちしたジェーンは、警備責任者のマットに呼び止められます。カードを覚えていただけだと弁明したあと、席を立ちながらこう切り出します。
Jane: Oh, okay. Well, that was fun while it lasted. By the way, I hate to be a telltale, but alexandra is robbing you blind.
(ああ、いいですよ。楽しかったが、束の間だったな。ところで、言いつけるみたいで悪いけど、アレクサンドラが君の店から根こそぎ盗んでるよ。)The Mentalist Season1 Episode6 (Red Handed)
rob (someone) blindは、直訳すると「相手を目が見えない状態にしてまで奪う」という言い回しで、そこから「徹底的に、何もかも奪い尽くす」という強い意味で使われます。blind自体には視力を奪うという意味がありますが、ここでは実際に視力を奪うわけではなく、”rob”の被害の大きさをこの上なく強調する働きをしています。ディーラーのアレクサンドラがイカサマで少しずつ利益をかすめ取っていた状況を、ジェーンはこの一言で言い表しています。
日常会話でも、”The repair shop robbed me blind.”(あの修理店にはぼったくられた)のように、金銭的に大きく損をさせられた場面で使われる表現です。
「swear blind」―断固として言い張る強調表現
ディーラーのアレクサンドラを解放したことにリズボンが戸惑う場面で、ジェーンはある人物の反応を先読みしてこう説明します。
Jane: And she will swear blind she said nothing which will make out friend Matt even more suspicious. Why did we let her go if she gave us nothing? She must have told us the truth.
(それに彼女は、何も話してないと誓って言い張るはずだ。それでマットの疑いはますます深まる。何も聞き出せなかったのに、なぜ彼女を帰したのか? つまり、彼女は本当のことを話したに違いない、となるわけさ。)The Mentalist Season1 Episode6 (Red Handed)
swear blindは、「間違いなく〜だと言い張る」「断固として誓う」という意味の言い回しです。”swear”だけでも「誓う」という意味は成立しますが、blindを添えることで、一切の疑いを差し挟ませない強さが加わります。ここでのジェーンは、アレクサンドラが何も話さなかったと言い張ることを見越し、その反応こそがマットの疑いを深める仕掛けになると読んでいます。
| 表現 | 直訳のニュアンス | 実際の意味 |
|---|---|---|
| rob someone blind | 目が見えなくなるほど奪う | 徹底的に、何もかも奪い尽くす |
| swear blind | 目をつぶってでも誓う | 一切疑わせないほど断固として言い張る |
どちらも”blind”を強調の道具として使う口語表現で、動詞の意味を極端なところまで押し上げる役割を担っている様子がうかがえます。
まとめ|”blind”が言葉の意味を極端に押し上げる
“rob someone blind”の徹底ぶりと、”swear blind”の断固たる言い張り――どちらの表現も、”blind”という単語が動詞の意味をこの上なく強める道具として働いていることが読み取れます。同じ単語がここまで違う場面で意味を強める様子は、英語の口語表現ならではの面白さです。
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