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『ビッグバン★セオリー』シーズン7第14話「The Convention Conundrum」は、正規ルートでチケットが取れなかった男たちが転売チケットに手を出すかどうかで揺れる一方、堅物のシェルドンが思いがけずジェームズ・アール・ジョーンズ本人と意気投合していく回です。
台詞の意味だけでなく、誰が誰に向けて言葉を発しているかを追うと、この回特有の掛け合いのテンポが見えてきます。
あらすじ(ネタバレなし)
『ビッグバン★セオリー』シーズン7第14話では、コミコンの正規チケットを買いそびれた男たちが、転売チケットに手を出すかどうかで揉める。
物語は、規則を守ろうとするシェルドンと、抜け道を探すレナードたちの温度差を軸に進みます。シェルドンは転売チケットの危険性を並べ立てて仲間を止めようとする一方、当のシェルドン自身は憧れの俳優に接近するため思いがけない行動に出ます。
誰が規則を語り、誰がそれをすり抜けようとしているかによって、同じ「コミコンに行きたい」という願いの表し方が変わってきます。建前として述べる理屈と、本音で押し通そうとする言葉を聞き比べると、この回特有の駆け引きが見えてきます。規則を説く側と破ろうとする側が場面ごとに入れ替わる構成も、この回ならではの見どころです。
結末の核心には触れず、The Convention Conundrumで描かれる関係の揺れと、そこから生まれる英語表現に絞って整理します。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. against the rules
規則に逆らっている
Sheldon: Buying scalped tickets is against the rules.
(転売チケットを買うのは規則違反だ)
against the rules は、決められた規則に反していることを表す言い方です。シェルドンは、転売チケットを買おうとする仲間たちにこの一言で釘を刺しており、見つかれば一生コミコンに出入り禁止になると畳みかける口調に、彼らしい大げさな心配性が表れています。
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2. burn a hole in one’s pocket
(お金が)すぐ手元から出ていきそうでうずうずする
James: I got a Lion King residual cheque burning a hole in my pocket.
(ライオン・キングの印税小切手があって、うずうずして仕方ないんだ)
burn a hole in one’s pocket は、手元のお金を早く使ってしまいたくてうずうずする様子を表す言い方です。ジェームズは、ライオン・キングの印税小切手を理由にシェルドンを遊びに誘っており、大物俳優らしい気前の良さがのぞく一言になっています。
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3. chicken out
怖くなって計画から降りる
Leonard: Chicken out.
(怖気づくんだよ)
chicken out は、怖くなって計画から手を引くことを表す言い方です。レナードは、転売チケットの計画を仲間が言い出しかけたところでこの一言を挟み、自分たちがいつもトラブルを恐れて何も悪いことをしてこなかったと指摘しています。
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4. keep it in your pants
中に収めておけ
Sheldon: Good Lord, this is not the time for flirting, keep it in your pants.
(まったく、イチャついてる場合じゃない、落ち着け。)
keep it in your pants は、はやる気持ちを抑えろとたしなめる言い方です。シェルドンは、チケット争奪戦の緊張が高まる中でレナードとペニーがいちゃつき始めたのを見てこの一言をぶつけており、場違いな空気に苛立つ様子がそのまま表れています。
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5. sell out
在庫が尽きるまで売れてしまう
Leonard: They sell out incredibly fast, but as long as one of us gets in, we can buy passes…
(恐ろしく早く売り切れるんだ、でも誰か一人でも入れれば、みんなのパスを買える……)
sell out は、在庫がなくなるまで売り切れることを表す言い方です。レナードは、正規チケットがすぐに売り切れてしまう厳しさを説明しており、誰か一人でも購入枠を確保できれば全員分をまとめて買えるという算段をこの直後に続けています。
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6. hold on
待つ
Leonard: Hold on.
(待てよ)
hold on は、話や行動をいったん止めることを表す言い方です。レナードは、転売チケットの計画をやめようとする仲間の流れにこの一言で待ったをかけており、自分たちがいつもこうして怖じ気づいてきたと切り出すきっかけになっています。
7. think about
〜について考える
Sheldon: You think about that while I’m warning James Earl Jones about the danger of posting his location on Twitter.
(その間、僕はジェームズ・アール・ジョーンズにツイッターで居場所を明かす危険性を警告しておくから、君たちはそれについてよく考えるといい)
think about は、ある事柄についてよく考えることを表す言い方です。シェルドンは、非正規のチケットを買おうとする仲間に対してこの一言で釘を刺しつつ、自分は自分で有名俳優につきまとうという矛盾した行動に出ており、規則を語る立場としての説得力を自ら損なっています。
8. what’s going on
何が起きているのか
Penny: What’s going on?
(何がどうなってるの?)
what’s going on は、目の前の状況が飲み込めないときに使う言い方です。ペニーは、朝から緊張した面持ちでチケット争奪戦のカウントダウンをする男たちを見てこの一言を発しており、いつもの日常とのずれが伝わってきます。
9. freak out
取り乱す、パニックになる
James: And Angie Dickinson is about to sic the dogs on us, and I go under the water and Marlon goes under the water, and the water raises about two feet and sloshes all over her patio, and the dogs freak out and run like hell, and then we run like hell.
(そしたらアンジー・ディキンソンが犬をけしかけようとしてきて、僕とマーロンは水の中に潜ったんだ。水位が60センチくらい上がってテラスに水が飛び散って、犬たちはパニックになって全力で逃げ出して、僕らも全力で逃げ出した)
freak out は、驚きや恐怖で取り乱すことを表す言い方です。ジェームズは、大物俳優仲間とプールに無断で入り込んだ昔話を面白おかしく語っており、犬まで巻き込んだ大騒動のオチとしてこの表現を使っています。
10. what if
もし〜だったら
Leonard: What if we go as The Fantastic Four, and just tell people that the Invisible Girl is standing there with us.
(ファンタスティック・フォーの格好で行って、透明人間役のインヴィジブル・ガールも一緒にいることにするっていうのはどうだ)
what if は、仮定の案を持ちかけるときの言い方です。レナードは、メンバーが足りないコスプレ案の穴を埋めるため、姿の見えない設定のキャラクターを持ち出すという苦しい提案をこの一言で切り出しています。
このエピソードの英語学習ポイント
この回の学習ポイントは、規則を語る言葉と、規則を破ろうとする言葉が同じ場面に同居する点です。シェルドンは転売チケットの危険性を並べ立てて仲間を止めようとしますが、自分自身は有名俳優への接近という別の形で一線を越えており、誰が誰に説教しているのかが場面ごとにねじれます。
レナード、ハワード、ラージの会話では、hold on や chicken out のような短い言葉が、計画を止めたり後押ししたりする合図として使われます。特にレナードの「いつも僕らは怖じ気づいてきた」という指摘は、普段は目立たない三人の力関係を一瞬だけ表に出す一言です。
一方でシェルドンと憧れの大物俳優の会話は、規則や理屈から離れ、スター・ウォーズへの熱意という共通の話題だけで成立しています。burn a hole in one’s pocket のような表現は、大物俳優ならではの気前の良さを軽く匂わせる言葉として使われています。
視聴時には、同じ登場人物が場面によって「規則を説く側」と「規則を破る側」を入れ替わる点に注目すると、台詞の説得力がどこで揺らいでいるかが見えてきます。
この回に限って言えば、freak out のような感情の高ぶりを表す表現も、実際の緊張場面ではなく、酒場で語られる昔話の中に登場しています。体験談を面白く語るための誇張として機能している点も、この回らしい使われ方であり、規則やスリルとは無縁の世間話にこそ一番生き生きとした英語が使われているのも興味深いところです。
キャラクター別|英語の特徴
レナード|相手の反応を読みながら言い方を調整する
レナードは、転売チケットの計画をやめかけた仲間に「Sheldon, just buy scalped tickets with us.」と誘い、規則に厳格なシェルドンをも巻き込もうとします。仲間が怖じ気づいて計画を撤回しかけた場面では「Hold on. We always do this.」と踏みとどまらせており、普段は聞き役に回りがちなレナードが珍しく仲間を引っ張る側に回る場面です。「バットマンだって規則を破る」という珍しい例え話まで持ち出して仲間を説得する様子には、いつもの慎重なレナードとは違う開き直りが表れています。
シェルドン|定義と条件を積み上げて会話を管理する
シェルドンは、転売チケットの危険性を「I told you. Buying scalped tickets is against the rules.」と繰り返し説きながら、自分自身はジェームズ・アール・ジョーンズに接近するという別種の踏み込んだ行動に出ます。規則を語る側でありながら、自分の行動には同じ物差しを当てない一貫性のなさが、このキャラクターらしいずれとして表れています。実際に本人を前にすると「ミスター・アール・ジョーンズ」と丁寧すぎるほど呼びかけ、相手が「君の友達のレナードは本物の弱虫だね」とからかうと「その通りです、その通りです」と迷わず友人を売る発言も飛び出しており、緊張と気安さが入り混じった話し方の変化が見どころです。
ハワード|冗談を先に置いて本音の圧力を下げる
ハワードは、レナードから「僕らはいつもこうして怖じ気づく」と指摘されると、「Do what?」と短く聞き返します。深く考えずに計画から降りようとしていた自分の姿勢を突きつけられて戸惑う、その戸惑いがこの短い一言に凝縮されています。自分は規則なんて日常的に破っていると強がってみせたものの、例に挙げたのは「ペプト・ビスモルを付属のカップを使わず瓶から直飲みした」程度の小さな話で、大口をたたいた直後に器の小ささが露呈する落差もハワードらしいところです。
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