海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』S03E05から、日常会話で頻出の「bring up」をご紹介します。
初心者から上級者まで、どなたにも新しい発見があるよう深掘りしていきますので、一緒に楽しく自然な話題の振り方をマスターしていきましょうね。
実際にそのシーンを見てみよう!
まずは、今回のフレーズが登場するシーンを見てみましょう。
過酷な事件の捜査を終え、ワンダーウーマンとクラーク・ケントの仮装姿のまま語り合うブースとブレナン。
今日の出来事を「デート」に例えてしまったブレナンに対し、二人の間に少し気まずさと照れ隠しが入り混じる、絶妙な距離感のシーンです。
Brennan: Except not really a date.
(だけど、本当のデートじゃないわ。)
Booth: I know. It was…
(分かってる。あれは…)
Brennan: … work. Not a date.
(…仕事よ。デートじゃない。)
Booth: Really, really hard one.
(本当に、すごくハードな仕事だ。)
Brennan: And we’re not really Wonder Woman and Clark Kent. We’re Brennan and Booth.
(それに、私たちはワンダーウーマンとクラーク・ケントじゃないわ。ブレナンとブースよ。)
Booth: Look, you’re the one who brought up the date analogy.
(おい、デートの例えを持ち出したのは君だぞ。)
BONES Season3 Episode5 (Mummy in the Maze)
シーン解説と心理考察
お互いを強く意識しつつも、あくまで「仕事のパートナー」としての境界線を守ろうとする二人の複雑な心理が垣間見えます。
「デート」という言葉を使ってしまったブレナンが慌てて「仕事よ」と訂正するのに対し、ブースは「その話題を出したのは君だろ?」と少しいたずらっぽく、かつ核心を突くように返しています。
互いの距離感を測りかねている、もどかしくも愛らしい名場面ですね。
フレーズの意味とニュアンス
bring up
意味:話題を持ち出す、言及する、(問題を)提起する
bring(持ってくる)とup(上に)を組み合わせた句動詞です。
見えないところにある話題や問題を「テーブルの上(人の目につくところ)に持ってくる」というイメージから、「話題を持ち出す」という意味で広く使われています。
会議などで新しい議題を提案するビジネスシーンから、友人同士の会話で特定の話題に触れるカジュアルなシーンまで、幅広く活躍する表現です。
【ここがポイント!】
ネイティブは「あえてその話題に触れる」「触れてほしくないことを持ち出す」というニュアンスでもよく使います。
「Why did you bring that up?(なんでその話を持ち出したの?)」のように、少しネガティブな文脈や言い訳の場面でも登場する、非常に人間味のある響きを持ったフレーズです。
実際に使ってみよう!
それでは、日常会話での使い方を例文で確認していきましょう。
I didn’t want to bring up the budget issue during the meeting.
(会議中に予算の問題は持ち出したくなかったんです。)
ビジネスの場で、言い出しにくい懸案事項や問題点を「提起する」際にとても頼りになる表現です。会議の空気を壊したくない時などにぜひ使ってみてくださいね。
Please don’t bring up his ex-girlfriend. They just broke up.
(彼の元カノの話は出さないであげて。別れたばかりだから。)
友人同士の会話で、触れてはいけない話題(タブー)を「持ち出す」ことを止める時の定番フレーズです。相手を思いやる気持ちが伝わりますよ。
I’m glad you brought that up. I was thinking the same thing.
(その話題を出してくれて嬉しいよ。私も同じことを考えていたんだ。)
相手が自分の言いたかったことを言ってくれた時のリアクションとして、ポジティブな文脈でも自然に使えます。会話がグッと弾む便利な一言です。
BONES流・覚え方のコツ
ブレナンが自ら「デート」という言葉をポロリとこぼし、それをブースが「下から上へ(up)すくい上げるように」指摘するシーンを思い浮かべてみましょう。
隠しておきたかった本音や話題が、ふとした拍子にテーブルの上にポンと置かれる(bring)イメージを持つと、意味が立体的に覚えられますよ。
似た表現・関連表現
「bring up」と似たニュアンスを持つ表現も一緒に覚えてしまいましょう。
mention
(言及する、軽く触れる)
bring upが「新しい話題をしっかりテーブルに乗せる」ニュアンスなのに対し、mentionは会話の流れで「少しだけ言葉に出す」という軽いニュアンスになります。
raise
((問題や質問を)提起する)
ビジネスやフォーマルな場で、議論すべきテーマを「持ち上げる(raise)」際によく使われます。bring upよりも硬く、公式な響きを持つ表現です。
point out
(指摘する)
新しい話題を出すのではなく、すでにある事実や間違いなどを「指し示す」ことに焦点が当たっている点がbring upとの大きな違いです。
深掘り知識:もう一つの重要な意味「育てる」
実は「bring up」には「話題を持ち出す」だけでなく、「(子供を)育てる」というもう一つの非常に重要な意味があります。
「She was brought up in New York.(彼女はニューヨークで育った)」のように、受動態で使われることが多いのが特徴です。
子供を「下から上へ(up)立派に引き上げる(bring)」という語源のイメージは、話題をテーブルの上に引き上げるのと同じですね。
一つの句動詞が持つコアイメージを掴むと、全く違う日本語訳にも納得がいくようになり、英語脳がどんどん鍛えられます。
まとめ|会話の主導権を握る便利なフレーズ
今回は、会話の切り出しや展開に欠かせない「bring up」をご紹介しました。
自分が話題を振る時にも、相手の言葉に反応する時にも使える万能フレーズです。
ぜひドラマのシーンと合わせて、自然なタイミングで使えるように練習してみてくださいね。


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