海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』シーズン3第13話から、物質が自然に還っていく様子を表す表現をご紹介します。
法医学のドラマならではのセリフですが、比喩的に日常会話でも使える奥深いフレーズですので、一緒に楽しく学んでいきましょう!
実際にそのシーンを見てみよう!
不自然な形で固定された白骨遺体を前に、どうしてこのような状態になったのか推理を巡らせるブースとブレナンのシーンです。
ブースの非科学的な推理を聞いたブレナンの様子がおかしくなっていきます。
Booth: Well, it rotted away. You know, with the meaty parts.
(まあ、朽ち果てたんだろ。ほら、肉の部分と一緒にさ。)Brennan: (still laughing) That – that would’ve, that would’ve taken thousands of years. Um, uh. The bones should be in a pile but… something is holding them together and…
((まだ笑いながら)それじゃ、それじゃ何千年もかかってしまうわ。ええと、骨は山積みになるはずだけど…何かが骨を繋ぎ止めていて…)Booth: What is with you?
(どうしたんだよ?)
BONES Season3 Episode13 (The Verdict in the Story)
シーン解説と心理考察
「カーペットが肉体と一緒に朽ち果てた」と大真面目に主張するブースに対し、ブレナンがこらえきれず大爆笑してしまう印象的な場面です。
合成繊維のカーペットが数週間で消滅するなど、法医学者からすればあり得ないことでした。
論理的に状況を説明しようとするものの、ブースの「meaty parts(肉の部分)」という表現がツボに入ってしまい、笑いが止まらなくなるブレナン。
いつもは冷静な彼女が涙を流して笑い転げ、ブースが「お前どうしたんだよ?」と本気で困惑するこの対比は、二人の関係性の深さとユーモアを感じさせますね。
フレーズの意味とニュアンス
rot away
意味:腐ってなくなる、朽ち果てる、徐々に衰退する
直訳すると「腐敗して離れていく」となります。物理的に物が腐ってボロボロになり、最終的に形がなくなっていく過程を表します。
ドラマのように遺体や物質が分解される際によく使われますが、日常会話では建物が老朽化して崩れ落ちたり、比喩的に「脳や心が徐々にダメになっていく」状態を表現する際にも役立つ、味わい深い句動詞です。
【ここがポイント!】
このフレーズが持つネイティブのコアイメージは、「時間の経過とともに、元の形を失って崩壊していく様子」です。
単に rot(腐る)と言うだけでなく、away(離れて、消え去って)がつくことで、「完全に原型をとどめなくなるまでボロボロになる」「徐々に消滅していく」という【消失】のニュアンスが強くプラスされるのが特徴です。
実際に使ってみよう!
The abandoned wooden cabin in the forest is slowly rotting away.
(森の中にある見捨てられた丸太小屋は、ゆっくりと朽ち果てていっている。)
[解説]物理的な老朽化を表す定番の表現です。歴史的な建造物や放置されたものが自然に還っていく寂寥感を伴います。
If you just sit on the couch and watch TV all day, your brain will rot away.
(一日中ソファに座ってテレビばかり見ていると、脳みそが腐っちゃうよ。)
[解説]何もしないことで精神や知性が「腐る(衰退する)」という、ネイティブがよく使うスラング的な比喩表現です。
Millions of dollars worth of fresh produce rotted away at the port due to the strike.
(ストライキのせいで、何百万ドルもの価値がある生鮮食品が港で腐ってダメになってしまった。)
[解説]食品などが本来の価値を失い、無駄になってしまう残念な状況をニュースやビジネスの文脈で伝える際に役立ちます。
BONES流・覚え方のコツ
ブースが放った「with the meaty parts(肉の部分と一緒に)」という生々しい言葉をフックにしてみましょう。有機物である肉が完全に分解されて跡形もなくなるまでには、膨大な時間がかかります。
骨だけを残してすべてが「消滅(away)」してしまうほどの強烈な「腐敗(rot)」の過程を、ブレナンの引きつるような大爆笑の表情とセットで脳内にイメージすると、このフレーズの持つ生々しさとスケール感がしっかりと定着しますよ。
似た表現・関連表現
rust away
(意味:錆びついてダメになる)
rot away が有機物の腐敗を表すのに対し、こちらは金属の腐食や、言語などの「スキル」が使われずに錆びつく(衰退する)様子を表すのに最適です。
fade away
(意味:徐々に消えていく、薄れる)
音や記憶、光などが静かに「フェードアウトして消滅する」美しいニュアンスを持ちます。
wither away
(意味:しおれて枯れる、衰弱する)
植物が水分を失って枯れていく様子や、組織や希望などが徐々に弱まって消滅していく過程を表します。
深掘り知識:前置詞「away」が描く「消失」のグラデーション
句動詞における「away」には、「離れていく」という基本的な意味から派生した【消失・完全な喪失】のニュアンスがあります。
例えば、pass(通過する)にawayがつくと pass away(亡くなる)となり、melt(溶ける)にawayがつくと melt away(溶けてなくなる)となります。
今回の rot away も、単に一部が腐る(rot)のではなく、awayがつくことで「視界から完全に消え去るまで朽ちる」という終着点までが描写されています。
ネイティブはこの「away」というたった1語を付け足すだけで、目の前の物質が時間の波に飲まれ、やがて塵となって消えていくまでの長いストーリーを瞬時に表現しているのです。句動詞の持つ映像喚起力には、本当に驚かされますね。
まとめ|時間の経過を英語で表現してみよう
いかがでしたか?今回は『BONES』のコミカルなシーンから、物質が時間の経過とともに失われていく様子を表すフレーズを深掘りしました。
法医学の世界だけでなく、日常の「もったいない」状況や比喩表現などにも応用できる表現です。ぜひ今日の記事を参考に、時間の経過が生み出す変化を英語で表現してみてくださいね。


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