海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第12話に登場する、落ち込むシェルドンにペニーが仲直りの方法を提案する場面の英語表現です。素直な謝罪をかたくなに拒むシェルドンに対し、ペニーが謝罪の言葉自体は変えず、言い方だけを皮肉にすり替える提案を持ちかけていく様子が描かれています。
体裁を保つための提案から、皮肉に込めた謝罪の受け入れまで見ていきます。
「a face-saving way out of this」に見る、体裁を保つ仲直りの提案
シェルドンから相談を持ちかけられたペニーは、まず和解の必要性を説きます。
Penny: No, no, no. You know, they have suffered enough. Everybody’s suffered enough. The thing is, you’re going to have to offer him a face-saving way out of this.
(いやいや、違うわよ。もうみんな十分苦しんだんだから。要は、あなたの方からレナードに、体裁を保てる仲直りの糸口を差し出してあげないと。)Sheldon: How?
(どうやって?)Penny: Say you’re sorry.
(ごめんなさいって言うのよ。)Sheldon: Oh, no. Mrs. Mary Cooper didn’t raise her no liars.
(いや、それは無理だ。メアリー・クーパーは嘘つきに育てた覚えはないぞ。)TBBT Season4 Episode12 (The Bus Pants Utilization)
a face-saving way out of this は「体裁を保てる形での逃げ道」を指す言い方で、対立を丸く収めるには相手の面目を潰さない着地点が必要だという考え方を表しています。ペニーが提示した Say you’re sorry. はごく単純な一言ですが、シェルドンは Mrs. Mary Cooper didn’t raise her no liars. と、母の躾を引き合いに出して即座に拒みます。本心にないことは口にできないという理屈を、まっすぐな謝罪ではなく回りくどい言い方で示しているところに、この場面らしい意地の張り方が表れています。
「say it sarcastically」から「mend fences」へ、皮肉に込めた謝罪の受け入れ
食い下がったペニーは、シェルドンが皮肉について学ぼうとしていたことを持ち出し、話の向きを変えます。
Sheldon: I was being sarcastic.
(僕は皮肉を言っていたんだ。)Penny: Oh. Good for you. So all you have to do here is say you’re sorry to Leonard, but say it sarcastically.
(あら。それは何より。だったら、あなたがやることはひとつよ。レナードに謝るの、それを皮肉っぽく言えばいいのよ。)Sheldon: Of course. He will hear it as an attempt to mend fences, as opposed to the withering condemnation you and I will know it to be.
(なるほど。彼にはそれが関係を修復しようとする試みに聞こえるだろうが、僕たちにとっては痛烈な非難だと分かっているというわけだ。)TBBT Season4 Episode12 (The Bus Pants Utilization)
say you’re sorry to Leonard, but say it sarcastically という提案は、謝罪の言葉自体は変えず、言い方だけを皮肉に変えるという抜け道です。シェルドンはこれをすぐさま受け入れ、mend fences(関係を修復する)という表現を使い、レナードには表向きの意味が、自分たちには裏の意味が伝わるという二重の受け取られ方を自ら説明してみせます。額面どおりの言葉と本心とがずれたまま成立する謝罪という、この場面ならではのやり取りです。
まとめ|皮肉に込めた、体裁を保つ仲直りの言葉
face-saving way out、Say you’re sorry.、say it sarcastically、mend fences。体裁を保てる仲直りの提案から、皮肉を装った謝罪の受け入れまで、シェルドンらしい理屈っぽさが表れています。
皮肉に効かせたひねりからも、会話の面白さが伝わってきます。
同じエピソードの他の場面の英語表現は、別のコラム記事でも取り上げています。


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