「Because the word secretary has fallen into disrepute.」に見る、肩書きを言い換えて自分を格上げする言い回し|『ビッグバン★セオリー』S04E12で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「Because the word secretary has fallen into disrepute.」に見る、肩書きを言い換えて自分を格上げする言い回し|『ビッグバン★セオリー』S04E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第12話に登場する、深夜のアプリ開発作業中にシェルドンが独断で用意した組織図をめぐるやり取りの英語表現です。地味な役職名を婉曲な言い換えで正当化したり、組織図という証拠を持ち出して自分の立場を確認させたりしながら、じわじわと肩書きを積み増していくシェルドンの言い分が見どころです。

肩書きをめぐる攻防から、役職名を言い換える正当化の仕方と、証拠を突きつける切り返し方を見ていきます。

目次

「secretary has fallen into disrepute」に見る、地味な役職を婉曲に言い換える正当化

レナードのアプリ開発チームでは、シェルドンが独断で組織図を作成し、各メンバーの役割を割り振っています。自分が「エグゼクティブ・アシスタント」と記載されているのを見つけたハワードは、思わず問いただします。

Howard: Why am I listed as your executive assistant?
(どうして俺は、お前の”エグゼクティブ・アシスタント”にされてるんだよ?)

Sheldon: Because the word secretary has fallen into disrepute. FYI, my mother’s birthday is coming up. I’m going to need you to pick up a present.
(「秘書」という言葉の評判が地に落ちたからだよ。ちなみに、もうすぐ母の誕生日でね。プレゼントを買ってきてもらう必要がある。)

TBBT Season4 Episode12 (The Bus Pants Utilization)

has fallen into disrepute は「評判が地に落ちた」という意味の言い方です。シェルドンはこれを理由に、実質的な業務内容は変えないまま、「秘書」という呼び名だけを響きの良い「エグゼクティブ・アシスタント」に置き換えています。FYI は「ちなみに」と話を継ぎ足すときの軽い前置きですが、ここではハワードの疑問を宙に浮かせたまま、I’m going to need you to pick up a present. と新しい用事へ話を切り替える道具として使われています。疑問に答えるというより、話題ごと押し通してしまう答え方に、この場面らしい強引さが表れています。

「Look at the organizational chart.」に見る、証拠を突きつける切り返し

作業を進めるうちに我慢の限界を迎えたレナードは、自分こそが責任者だと宣言します。すると、シェルドンは涼しい顔でうなずいてみせます。

Sheldon: Oh, of course you are. Look at the organizational chart. You’re clearly listed as founder.
(ああ、もちろんそうだとも。組織図を見てみろよ。お前ははっきり創業者と書かれている。)

Leonard: Well, yes, and you’re listed as Chief Executive Officer, Chief Financial Officer and Chief Operating Officer.
(そうだね、それで、君は最高経営責任者、最高財務責任者、そして最高執行責任者と書かれているわけだけど。)

Sheldon: You missed Chief Science Officer, Chairman of the Board, and Head of the Secret Santa Committee.
(最高科学責任者、取締役会長、それにシークレット・サンタ委員会委員長を見落としているぞ。)

TBBT Season4 Episode12 (The Bus Pants Utilization)

Look at the organizational chart. は、あらかじめ用意した資料を根拠として突きつける言い方です。「創業者」の記載を認めたレナードに対し、シェルドンは自分の欄の肩書きを本人には言わせず、レナード自身の口から Chief Executive Officer, Chief Financial Officer and Chief Operating Officer と列挙させています。さらに You missed … という型で、数え漏らした肩書きを自分から追加し、最高科学責任者・取締役会長・シークレット・サンタ委員会委員長まで積み増していきます。証拠を根拠に立場を認めさせたうえで、申告を上回っていく切り返しの型です。

まとめ|地味な役職を、証拠と言い換えで格上げする

secretary has fallen into disrepute、organizational chart、You missed …。役職名の言い換えと、証拠を積み増す粘り強さが見えてきます。

次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。

同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この夜の英語表現がより立体的に見えてきます。

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