海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第22話に登場する、気乗りしない役目を説得して引き受けさせるときの英語表現です。靴店で、プリヤたちとの食事会を渋るバーナデットを、エイミーが言葉を重ねて口説き落とそうとする場面が描かれています。短いやり取りの中で、断る側と説得する側の言葉が何度も切り返されていくのが印象的な場面です。
誘いを断る一言から、皆のために一肌脱ぐことを促す決まり文句まで、順番に見ていきます。
「we can’t make it」「you have to go」に見る、断る・念押しする言い方
バーナデットは、プリヤから食事に誘われたことを聞かされたエイミーに、あれこれ理屈をこねられてうんざりした様子を見せます。
Bernadette: It doesn’t matter. I’m going to tell her we can’t make it.
(もういいわ。行けませんって伝えることにする。)TBBT Season4 Episode22 (The Wildebeest Implementation)
it doesn’t matter は「もうどうでもいい」と話を打ち切るときの前置きです。I’m going to tell her の be going to は、その場の思いつきではなく、すでに心を決めた行動を伝える言い方です。we can’t make it は誘いに応じられないことを伝える定番表現で、make it はここでは「都合をつけて(その場に)たどり着く」という意味の口語的な言い方になります。これに対し、エイミーはすかさず言葉を返します。
Amy: Oh, no. You have to go.
(だめよ。あなたは行かなきゃ。)TBBT Season4 Episode22 (The Wildebeest Implementation)
you have to go は have to による強い義務表現で、相手に選択の余地を与えず念を押す響きを持ちます。should や could のような柔らかい助動詞ではなく have to を選ぶことで、選択肢を挟ませない言い切りの語調になっています。
Oh, no という短い否定の一言と組み合わさることで、バーナデットの申し出をにべもなく退ける勢いが伝わってきます。断りの一言に対して、間を置かずに義務表現で切り返す。このテンポの速さが、押し切ろうとするエイミーの勢いをそのまま映し出しています。
「take one for the team」に見る、皆のために一肌脱ぐ言い方
何度もやり取りを重ねたあと、渋るバーナデットに対してエイミーが最後に放つのがこの一言です。
Amy: Come on, Strawberries. Take one for the team.
(ねえ、ストロベリーズ。皆のために一肌脱いでよ。)TBBT Season4 Episode22 (The Wildebeest Implementation)
Strawberries はバーナデットへの愛称としてここで呼びかけに使われています。take one for the team は「本来なら避けたい役目や苦労を、チームのために自分が代わりに引き受ける」という定番のイディオムです。one は「一撃、一つの負担」を指し、スポーツの試合で味方のために身を挺する場面のたとえに由来すると言われています。
日常会話では、深刻な場面に限らず、面倒な用事や気の進まない役割を頼むときの決まり文句としても広く使われる言い方です。頼む側が笑い交じりに口にすることも多く、相手の負担を軽く見せながら承諾を促す働きを持っています。team という語を使うことで、個人的な頼みごとであっても、あくまでグループ全体のためだという枠組みが添えられている点も見逃せません。
Come on という促し言葉に続けることで、単なる説得を超えて背中を押すような言い方になっています。it doesn’t matter・you have to goと積み重ねてきた押し問答の締めくくりとして、最後にこの一言でまとめにかかっているところが見どころです。
まとめ|説得の言葉が積み重なる会話
it doesn’t matter、we can’t make it、you have to go、take one for the team。誘いを断る一言と、それを押し返す説得の言葉が積み重なっていく様子が見えてきます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
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