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今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第15話に登場する、大学が研究資金を集めるために開くパーティーという慣行です。サイバート学長がシェルドンたちを土曜夜のパーティーに誘い、会場で有力な寄付者に引き合わせる様子が描かれています。
劇中の場面を手がかりに、研究者が寄付者向けの社交に駆り出される文化のあり方を、ヘッジを交えながら見ていきます。
研究資金を集める「fund-raiser」という夜会
学食で誘いを受けたシェルドンたちに、サイバート学長はパーティーの趣旨をこう説明します。
Seibert: Just a little fund-raiser for the university.
(大学のためのちょっとした資金集めパーティーだよ。)TBBT Season4 Episode15 (The Benefactor Factor)
fund-raiser は、大学や団体が活動資金・研究資金を集める目的で開く催しを指す言葉です。劇中では、飲み放題(open bar)と食事つきの夜会という形で描かれ、参加者に向けて気軽に「ちょっとした集まり」と紹介される一方、実際には寄付者への働きかけという明確な目的を持つ行事として位置付けられています。
その週末、パーティー会場に到着した研究者たちを、サイバート学長は自ら連れて回ります。
Seibert: Ah. There’s my band of brainiacs. Where’s Dr. Cooper?
(おお、うちの秀才軍団のお出ましだ。クーパー博士はどこだい?)TBBT Season4 Episode15 (The Benefactor Factor)
band of brainiacs は「秀才の一団」を意味する軽い呼び方で、学長が研究者たちを賓客の前に連れて歩く役割を担っていることがうかがえます。研究者自身が、大学にとっての「呼び物」として同席を求められる立場に置かれている様子が、この一言からも伝わってきます。
寄付者への引き合わせと、行事としての実感
続く場面で、サイバート学長は研究者たちを大口の寄付者ミセス・レイサムに正式に引き合わせます。
Seibert: Mrs. Latham, I’d like you to meet three of our outstanding young researchers. This is Dr. Leonard Hofstadter, Dr. Rajesh Koothrappali and Howard Wolowitz.
(レイサムさん、うちの優秀な若手研究者を三人ご紹介させてください。こちらがレナード・ホフスタッター博士、ラジェッシュ・クースラパリ博士、そしてハワード・ウォロウィッツです。)TBBT Season4 Episode15 (The Benefactor Factor)
フルネームと学位を添えた改まった紹介の型から、寄付者への引き合わせが単なる雑談ではなく、一種の儀礼として扱われていることが見て取れます。パーティーも終盤に差し掛かった頃、レナードは次のように振り返ります。
Leonard: On the bright side, I don’t think President Siebert will be making us go to any more fund-raisers.
(せめてもの救いは、これでもうサイバート学長に資金集めパーティーへ駆り出されることはなさそうだってことだ。)TBBT Season4 Episode15 (The Benefactor Factor)
この一言からは、資金集めパーティーへの参加が、研究者にとって日常業務の延長というより、特別に駆り出される「行事」として実感されている様子が読み取れます。研究者が寄付者向けの社交に同席し、資金提供者に紹介されるという慣行は、大学の資金調達活動の一環として語られることがありますが、その規模や頻度、形式は大学や地域、時代によって差があり、一括りに断定することはできません。劇中の描写は、あくまでこの作品内の一場面としての観察にとどめておくのが妥当と言えそうです。
まとめ|研究者が「呼び物」になる夜会
fund-raiser、band of brainiacs。大学が寄付者向けに開く夜会と、そこに研究者が引っ張り出される様子を見てきました。学術的な成果とは別に、こうした社交の場での立ち居振る舞いも求められることがある、という一面が見えてきます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の場面を通して、英語圏の文化に触れていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも取り上げています。


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