海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『CHUCK』シーズン2 第18話に登場する、とっさに話をそらす言い訳と、その場ででっちあげる名乗り方です。デヴォンに「ジェネラル・ベックマン」の名前を突きつけられたチャックが、質問をかわしながら次々ととっさの言葉を繰り出す場面が描かれています。
話をそらす切り返し方から、その場ででっちあげる名乗り方、そして取り繕った後の手応えへの不安の伝え方まで、順番に見ていきます。
とっさに話をそらす言い訳と、その場ででっちあげる名乗り方
自宅でくつろぐ場面、デヴォンが「ジェネラル・ベックマン」という名前を口にし、その正体をチャックに問いただします。突然核心を突かれたチャックは、とっさに話をそらそうとします。
Chuck: What? Video game stuff. Yeah, it’s video game stuff.
(何? ゲームの話だよ。そう、ゲームの話なんだ。)CHUCK Season2 Episode18 (Chuck Versus the Broken Heart)
聞き返しの What? で一瞬の間を作ってから、video game stuff という同じ言葉を二度繰り返しているのが見どころです。とっさに思いついた作り話を、繰り返すことで自分自身にも言い聞かせているような口ぶりが伝わってきます。
しかしデヴォンは食い下がり、モーガンがベックマンだとすれば正体は何者なのかとさらに尋ねます。追い詰められたチャックは、ついにその場で肩書きをでっちあげます。
Chuck: Uh, well… I am Special Agent Carmichael.
(えっと、その…僕は特別捜査官カーマイケルだ。)Devon: Carmichael. I like it.
(カーマイケルか。いいじゃん、それ。)CHUCK Season2 Episode18 (Chuck Versus the Broken Heart)
I am Special Agent [名前]. という形は、正式な身分を名乗る時の定型的な言い回しです。とっさの思いつきにもかかわらず、この型を借りることで急に据わりよく聞こえてくるところが見どころです。デヴォンの I like it. は、真偽を疑うそぶりを見せずに作り話をそのまま気に入った様子で受け止める短い相づちで、チャックの即興がひとまず通ったことが読み取れます。
取り繕った後で、伝わったかどうか自信のなさを打ち明ける言い方
その場をやり過ごしたチャックですが、今度は電話でサラに事の次第を伝えなければなりません。取り繕った直後の本人には、まだ手応えへの不安が残っています。
Chuck: Well, I tried to cover it, but I’m not so sure that she bought it.
(その、なんとか取り繕ったんだけど、彼女が信じたかどうか自信がなくて。)CHUCK Season2 Episode18 (Chuck Versus the Broken Heart)
tried to cover it は「なんとか取り繕おうとした」という言い方です。cover には「覆い隠す」という意味があり、失言やほころびを表面上取り繕う場面で使われます。続く not so sure that she bought it の buy it は「(話や言い訳を)信じる、真に受ける」という意味の口語表現です。not so sure という控えめな言い方が、取り繕った直後の自信のなさをよく表しています。I don’t think のように強く打ち消すのではなく、断定を避けながら不安を漏らしているところが特徴です。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| cover it | (失言やほころびを)取り繕う |
| buy it | (話や言い訳を)信じる、真に受ける |
取り繕った直後の場面では、この二つの表現が続けて使われることも多く、その場をしのいだ安堵と、うまく伝わったかどうかの不安が入り混じった心境の流れがそのまま表れています。
まとめ|とっさの言い訳と、取り繕った後の手応えの測り方
とっさに話をそらす切り返し方、その場ででっちあげる名乗り方、そして取り繕った後の自信のなさの打ち明け方まで見てきました。機転を利かせた直後ほど、その手応えを測るような一言が続くことが分かります。
次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。
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