海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン5 第14話に登場する、ソフトウェア開発の用語を借りて交際の継続を提案する場面です。再デートからの帰り道、レナードはペニーに「試験運用」という発想を持ちかけ、そこから「アルファテスト」と「ベータテスト」という言葉の細かい違いをめぐるやり取りが始まります。
専門用語をそのまま持ち出すと角が立ちそうな提案も、たとえの選び方次第で受け止めやすくなる場面です。
専門知識を確認しながら切り出す提案の言い方
帰り道の階段で、レナードは唐突にソフトウェアの話を持ち出します。
Leonard: How about this, are you familiar with the typical development for computer software?
(こういうのはどうかな。コンピューターソフトウェアの典型的な開発の流れって知ってる?)Penny: You know, just for fun, let’s say I’m not.
(そうね、ものは試しに、知らないってことにしましょうか。)Leonard: Before an application is released, they give it a trial run. W-We could do that. And if we hit a rough spot, instead of getting mad, just say, hey, we found a bug, and we report it so it can be fixed.
(アプリケーションがリリースされる前には、試験運用をするんだ。僕たちもそれをやってみないか。うまくいかない場面にぶつかっても、腹を立てる代わりに、バグを見つけたって報告すればいい。直せるように。)Penny: You mean like a beta test?
(それって、ベータテストみたいなこと?)TBBT Season5 Episode14 (The Beta Test Initiation)
are you familiar with …? は、本題に入る前に相手の前提知識を確認しておく切り出し方です。いきなり結論を言うのではなく、まず土台をそろえてから話を進める型と言えます。続く instead of getting mad, just say … は、「〜する代わりに、ただ〜すればいい」という代替行動の提案で、感情的な反応を具体的な行動に置き換える言い方です。ペニーが即座に beta test という単語を言い当てたところに、この提案の飲み込みの早さが表れています。
細かい訂正と、それを認める一言
ところが、レナードの反応は一筋縄ではいきません。
Leonard: Well, technically, this would be an alpha test. A beta test requires people that weren’t involved in the development of the appli…
(まあ、厳密に言うと、これはアルファテストになるかな。ベータテストは、そのアプリの開発に関わっていない人たちが必要で……)Penny: Seriously, do I not get credit for knowing beta test?
(ちょっと、ベータテストを知ってたことは評価されないわけ?)Leonard: No, you should. Absolutely. That was me being pedantic. That’s our first bug. You reported it. I can fix that. See? This is good.
(いや、されるべきだよ。もちろん。今のは僕が細かいことにこだわりすぎたんだ。これが最初のバグだね。君が報告してくれた。僕が直せばいい。ほら、これでいいんだ。)TBBT Season5 Episode14 (The Beta Test Initiation)
technically, this would be … は、相手の発言を一応認めつつも正確さにこだわって訂正を入れる言い方です。指摘された側のペニーが不満を示すと、レナードは間を置かずに that was me being pedantic と切り返します。自分の細かさを客観的に認めて名付けるこの一言が、訂正で崩れかけた場を収める働きをしていると読み取れます。
まとめ|アルファとベータの言い分けが教える、提案の運び方
are you familiar with …?、instead of ~ing, just ~、technically, this would be …、that was me being pedantic。専門用語を借りた提案から、その用語自体の訂正までが一つの流れとしてつながっている場面です。細かさを自覚して認める一言が、話をこじらせずに収める役割を果たしています。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話から、英語表現の型を見ていきましょう。
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