海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、BONES シーズン3 第12話「The Baby in the Bough」で、ブースとブレナンが赤ちゃんの世話を巡って交わす「watch him(見ててくれ)」という言葉です。事故現場から連れ帰った赤ん坊アンディの世話を、二人は交代で押し付け合うことになります。
同じ「見る」でも、視線を向けるだけなのか、責任を持って世話をするのかで意味は大きく変わります。そのずれがすれ違いを生む場面を追いながら、”watch”という単語の広がりを見ていきましょう。
「ただ見ていて」で済むと思ったブレナンのすれ違い
事故現場での対応に追われるなか、ブースは証拠品を受け取りに行くあいだ、ブレナンに赤ん坊を託します。
Booth: Okay. I’ll get an evidence bag and I’ll ask EMT if they have any baby powder. Just watch him.
(よし、証拠品用の袋をもらって、救急隊員にベビーパウダーがないか聞いてくる。ちょっと見ててくれ。)BONES Season3 Episode12 (The Baby in the Bough)
ブースが立ち去ったあと、ブレナンは文字どおり「見ている」だけで、泣き出した赤ちゃんの世話には手を出そうとしません。あやし方も分からず戸惑ううちに、証拠品として保管していたはずの鍵をめぐって、ちょっとしたひと騒動まで持ち上がります。戻ってきたブースは、あきれた様子でこう言います。
Booth: Bones! That’s because you gotta watch him. Jeez. Woah. Okay, look, little big man. If you’re gonna be in my jacket, we gotta get you out of that diaper. Woah. Okay, where’s the key?
(ボーンズ!それは、お前がちゃんと見てないからだろ。まったく。よし、いいか、リトルビッグマン。俺のジャケットに入ってるなら、そのおむつはどうにかしないとな。よし、鍵はどこだ?)BONES Season3 Episode12 (The Baby in the Bough)
watchという単語には、「視線を向ける」という意味と、「注意を払って面倒を見る・世話をする」という意味の両方があります。ブースが頼んだのは後者でしたが、比喩や言い回しを文字どおりに受け取りがちなブレナンは、赤ちゃんを目で追うことだけをこなしていたようです。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| watch(見る) | 視線を向けて眺める |
| watch(見ている・世話する) | 注意を払って面倒を見る、目を離さず守る |
鍵を巡る一悶着で入れ替わる二人の立場
物語が進み、事件現場を離れたトレーラーの外で、ブースはブレナンが赤ちゃんに付けていたネックレスに気づき、からかい半分にこう声をかけます。
Booth: First the key, now jewelry. What’s next? Are you gonna let him play with a bowling ball?
(最初は鍵、今度はアクセサリーか。次は何だ?ボウリングの球でも持たせるつもりか?)Brennan: What? I’m watching him!
(何よ?ちゃんと見てるわよ!)BONES Season3 Episode12 (The Baby in the Bough)
冒頭では「見ているだけ」で済ませていたブレナンが、ここでは自分からwatchingという同じ単語を使って言い返しています。皮肉なことに、最初にこの単語の意味を教えたのはブース自身でした。理系で几帳面なはずのブレナンが不慣れな育児に振り回され、逆に現場慣れしたブースが世話役として板についていく様子が、”watch”という一語の使われ方の変化からも読み取れます。
まとめ|「watch」ひとつで変わる、頼み方と受け取り方
本文で見てきた「watch him」は、単に目で追うだけでなく、責任を持って世話をするという意味も担う表現です。ブースとブレナンのやり取りは、同じ単語でも立場や状況によって重みが変わることを教えてくれます。
次回も『BONES』の掛け合いから、日常で使える英語表現を見つけていきましょう。
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