海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、BONES シーズン3 第15話でブースとブレナンがダイナーで交わす軽いやり取りです。いつものパイを頼まなくなったブースが、変化に気づいたブレナンから理由を尋ねられ、はぐらかしながら話をかわす言い方に注目します。
突っ込まれたくない話題を、理由を明かさずに切り上げる。そんな軽やかなかわし方の言い回しを、順を追って見ていきましょう。
「Don’t you want pie?」から始まる、いつもの掛け合い
ロイヤル・ダイナーでコーヒーを飲むブースの様子に、ブレナンがいつもとの違いを見つけます。
Brennan: What, you’re just having coffee? Don’t you want pie?
(あら、コーヒーだけなの? パイはいらない?)Booth: I’m fine.
(いや、これでいいんだ。)Brennan: But you always have pie.
(でも、あなたはいつもパイを頼むじゃない。)Booth: Can we stop talking about pie?
(パイの話はもうやめにしないか?)BONES Season3 Episode15 (The Pain in the Heart)
I’m fine.は「大丈夫、これでいい」と、それ以上の詮索を軽く遮る返し方です。ブレナンのyou always 〜という指摘に対し、ブースは理由を説明せずCan we stop talking about 〜?と話題そのものを切り上げにかかります。答えないまま話を終わらせたい時に使える、直接的だけれど角の立たない言い方です。Can we 〜?は疑問文の形を取っていますが、実際には「もうやめよう」という提案に近いニュアンスで、命令口調を避けながら会話の流れを変えたい時に便利な型です。
「I’m just going pie-less.」で、もう一度かわす
話題を切り上げたいブースは、少し間を置いてもう一度こう言います。
Booth: I’m just going pie-less. Okay?
(今日はただ、パイ抜きでいくだけだ。いいだろ?)BONES Season3 Episode15 (The Pain in the Heart)
-lessを単語の後ろにつけると「〜なしで」という意味になり、pie-lessは「パイなし」というその場限りの言い方です。辞書に載っている単語ではなく、ブースがその場で作った即興の言い回しですが、意味は文脈から自然に伝わります。深刻な理由があるわけではないと軽く伝えながら、それ以上突っ込まれないようにする、とぼけた響きのある表現です。Okay?を文末に添えて相手の同意を軽く求めるところにも、これ以上聞かないでほしいという気持ちがにじみます。
そこへスイーツが加わっても、ブースは相手を制するように同じ調子で言い添えます。
Booth: Enough with the pie, will you just sit down?
(もうパイの話はたくさんだ、いいから座ってくれよ。)BONES Season3 Episode15 (The Pain in the Heart)
Enough with 〜は「〜はもう十分だ、いいかげんにしてくれ」と、しつこく続く話題を打ち切りたい時の言い方です。命令文のwill you just 〜?を続けることで、苛立ちを見せつつも深刻になりすぎない軽い調子を保っています。同じ話題を三度も切り上げにかかるところに、パイひとつでこれだけ粘られるブースの困り顔が想像できる場面です。
まとめ|話題をかわす、軽やかな切り上げ方
“I’m fine.”で軽く受け流すところから、”Can we stop talking about 〜?”で流れを変え、”I’m just going pie-less.”でとぼけ、最後は”Enough with the pie”で打ち切るところまで、ブースの言い方には踏み込まれたくない話をさりげなくかわす型がいくつも詰まっていました。理由を言わずに話を切り上げたい時、参考にしたいやり取りです。
次回も『BONES』のダイナーでの掛け合いから、英語表現を追いかけていきましょう。
このダイナーの場面は、同じエピソードのフレーズ記事やまとめ記事でも違う角度から取り上げています。


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