海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、BONES シーズン3 第15話でブースとブレナンが交わす軽口です。自宅の風呂場に踏み込まれたブースが、玄関先の小細工をあっさり見抜かれて言い訳を重ねる場面から、図星を突かれた側がとっさに繰り出す切り返しの言い方に注目します。
ちょっとした言い訳やごまかしを、英語でどう切り返すのか。二人のテンポのよいやり取りから、そのコツを拾っていきましょう。
「wouldn’t fool anybody」で見抜かれる、見え透いた小細工
ブレナンが予告なく自宅を訪ねてきたことに気づいたブースは、風呂場で不満をぶつけます。浴槽でくつろいでいたところに踏み込まれ、思わず声を荒げる場面です。
Booth: What the hell, Bones! I’m in my house, in my bathroom, in my bathtub! How the hell did ya get in here anyway?
(なんだよ、ボーンズ! ここは俺の家の、俺の風呂場の、俺の湯船の中だぞ! そもそもどうやって入ってきたんだ?)Brennan: Well, that fake rock by your front door wouldn’t fool anybody. Why are you wearing a hat that dispenses beer?
(だって、玄関先のあの偽物の岩、誰の目もごまかせないもの。それより、どうしてビールが出てくる帽子なんてかぶってるの?)BONES Season3 Episode15 (The Pain in the Heart)
wouldn’t fool anybodyは「誰もだませない、誰の目にも見え透いている」という意味の言い方です。仕掛けの中身には触れず、それが機能していない事実だけを端的に告げる切り返しで、隠したつもりの工夫が丸わかりだったと伝える時に便利な表現です。ブレナンは驚いた様子も見せず、事実をそのまま指摘する調子で言ってのけます。
こじつけの理屈と、大げさな不満の言い方
鍵の在り処には触れないまま、ブースは自分なりの理屈を並べ始めます。
Booth: Hot tub, plus cold beer equals warm beer. Hat? Equals solution. So why are you –
(熱い風呂に冷えたビールを持ち込むと、ぬるくなるだろ。帽子は…その解決策ってわけだ。それより、お前は何で-)Brennan: And that cigar? Very unhealthy.
(それと、その葉巻は? 健康にとても悪いわ。)Booth: Okay, what the hell do ya want now, Bones? Okay? Cause I’m not really feeling too relaxed.
(なあ、いったい今度は何の用なんだ、ボーンズ? な? 正直、あんまりくつろげてないんだが。)BONES Season3 Episode15 (The Pain in the Heart)
equalsを数式のように挟む言い方は、こじつけの理屈をあえてロジカルに見せる茶目っ気のある言い回しです。ブレナンのvery unhealthyは事実を淡々と告げるだけの短い返しですが、皮肉の効いた指摘として機能しています。not really feeling too relaxedのように、not reallyを添えて控えめに不満を強調する言い方も、感情をむき出しにせずに苛立ちを伝える型として覚えておきたいところです。
呼び方を訂正して格好をつける言い方
話題は本の話に移ります。ブースが読んでいた本を、ブレナンがのぞき込む場面です。
Brennan: What are you reading?
(何を読んでるの?)Booth: A novel. It’s a graphic novel.
(小説だよ。…グラフィックノベルってやつだ。)Brennan: Just so you know, I find your lack of Puritan modesty very refreshing.
(言っておくけど、あなたに清教徒的な慎み深さが欠けているの、すごく気持ちがいいと思ってる。)BONES Season3 Episode15 (The Pain in the Heart)
It’s a graphic novelは、いったん短く答えたあとに呼び方を訂正して格好をつける言い方です。ただの漫画本ではなく「グラフィックノベル」だと言い直すところに、ちょっとした見栄が滲みます。ブレナンの返しは字面どおりに読めば褒め言葉ですが、含みのある皮肉っぽい褒め方として響く一言です。
まとめ|見え透いた言い訳をかわす、切り返しの語彙
“wouldn’t fool anybody”の一言から、”equals”を使ったこじつけの理屈、”It’s a graphic novel”のような呼び方の言い直しまで、ブースとブレナンの軽口には図星を突かれた時の切り返し方がいくつも詰まっていました。相手の小細工をさらりと見抜く言い方は、日常会話でもそのまま使えそうです。
次回も『BONES』の掛け合いから、テンポのよい英語表現を追いかけていきましょう。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。


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