海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回取り上げるのは、BONES シーズン4 第2話。ロンドン近郊のボートハウスで聞き込み中のブースが、いきなりボート部員から頭突きを食らってしまう一幕をきっかけに、英語圏で「殴る・小突く」を表すいくつかの言い方を見ていきます。
殴り合いそのものの詳しい経緯よりも、痛そうな一撃をどう軽く、時にはユーモラスに言い表すか、その語彙の幅に注目してみましょう。
“head-butt”の洗礼と、打たれ強さを表す言い回し
Henley-on-Thamesのボートハウスで、ブースとブレナンがボート部員たちに聞き込みをしていると、部員の一人がいきなりブースに頭突きを食らわせます。ところがブースはびくともせず、逆に頭突きした本人の方がよろめいて尻もちをついてしまいます。
Rower A: God, the man’s got a head like a boulder.
(まったく、こいつの頭は岩みたいに硬いな。)BONES Season4 Episode02 (Yanks in the U.K. Part II)
a head like a boulderは「岩のように硬い頭」という直訳どおりの言い回しで、殴られてもびくともしない打たれ強さを茶化して表す言い方です。boulderは「(丸みを帯びた)大きな岩」を指す語で、頭の硬さをからかう場面でよく持ち出されます。
聞き込みが進む中、部員たちは以前ウェクスラーが別の相手ともめて頭突きを受けたことがある、と話し始めます。
Rower B: No! He didn’t head-butt Wex. Tell you who did—a coxswain for the Queen’s Light Guards.
(違う!あいつがウェクスラーに頭突きしたんじゃない。誰がやったか教えてやるよ――近衛兵のコックスだ。)BONES Season4 Episode02 (Yanks in the U.K. Part II)
head-buttは名詞にも動詞にも使える語で、「頭突き」そのものをシンプルに指します。ここでは”He didn’t head-butt Wex”のように動詞として使われており、ボートクルーの世界では頭突きが意外と身近な力比べの手段として語られていることが伝わってきます。
“a good crack”と”sock to the jaw”—アメリカ式のパンチの言い方
被害者が受けた打撲の話から、ブースは部員たちに詰め寄ります。
Booth: His forehead. Maybe you gave him a good crack like you just gave me?
(額だ。さっき俺にやったみたいに、一発ガツンとかましたんじゃないのか?)BONES Season4 Episode02 (Yanks in the U.K. Part II)
a good crackは「一撃」「ガツンとした一発」を表す口語表現です。crackはもともと「ひび割れ」「パチンという音」を指す語で、そこから「強い一撃」の意味へと転じています。
さらに聞き込みを重ねる中で、ブースはこのエピソードを象徴する一言をつぶやきます。
Booth: Why is everybody head-butting everybody around here? What’s wrong with a good sock to the jaw?
(どうしてここじゃみんな頭突きばっかりするんだ? あごに一発パンチをお見舞いすればいいだけだろう?)BONES Season4 Episode02 (Yanks in the U.K. Part II)
sock to the jawは「あごへの一発」を意味するくだけた言い方です。ここでのsockは靴下ではなく、「殴る」を意味する口語の動詞・名詞として使われています。ブースにとっては頭突きよりストレートなパンチの方が馴染み深いようで、頭突き文化への戸惑いがそのままこの一言に表れているのが面白いところです。
まとめ|頭突きとパンチ、殴打を表す英語のニュアンス
a head like a boulder、head-butt、a good crack、sock to the jawと、ボートハウスでの小競り合いから殴打を表す言い回しをたどってきました。同じ「殴る」でも、頭突きとパンチとでは持ち出す語彙がまるで違うことが分かります。
次回も『BONES』の捜査シーンから、英語表現を追いかけていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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