「dig something up on someone」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S05E10で学ぶ英会話

「dig something up on someone」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

厄介な相手の正体を突き止めようとするとき、表面的な情報だけでは足りず、隠れている過去や不都合な事実まで掘り起こしたいと思う瞬間があります。捜査や調査報道の現場では、そうした徹底ぶりが結果を左右することも珍しくありません。

そんな「人について隠れた情報を探し出す」ことを表す「dig something up on someone」を、『ホワイトカラー』シーズン5第10話の中盤、偽造画に隠された署名からある人物の正体を見抜いたピーターが、部下に身辺調査を指示する場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「dig something up on someone」の意味とニュアンス

dig something up on someone
意味:人について隠れた情報を探し出す

dig up はもともと「(土などを)掘り出す」という意味を持つ句動詞で、そこから比喩的に「隠れていた事実や情報を調べ上げる」という意味へと発展しました。dig something up on someone の形になると、「(人)についての隠された、あるいは不利な情報を調査する」というニュアンスが加わります。

この表現が使われる場面には、単なる情報収集を超えた「相手の弱みや秘密を探る」という含みがあることが多く、捜査官や記者、探偵といった役どころのセリフによく登場します。dig という動詞の持つ、土を掘り返すような泥臭い調査のイメージが、この表現全体の雰囲気を作っています。

対象が人物である点も特徴で、on someone という形で「誰についての情報か」を明確に示せるため、身辺調査や過去の洗い出しを語るときに便利な構文になっています。

【ここがポイント!】

  • 「dig something up on someone」の核は、隠れた・不利な情報をあえて掘り起こすというニュアンス
  • 捜査・調査報道・身辺調査といった、泥臭い調べもの全般で使われる
  • on someone の形で「誰についての情報か」を明確に示せる

『ホワイトカラー』S05E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

偽造画に施された技法を確認していたニールが何かに気づいて言葉を止めると、その視線の先にある小さな手がかりから、ピーターが事件の主犯格の正体を言い当てます。名前を口にした直後、ピーターが放つ指示には一切の妥協がありません。

Neal: Monotype processing. Initially inked on a non-absorbant…
(モノタイプの処理だ。最初は吸収性のない……)

— What is it?
(どうした?)

Peter: The initials “C-H.” Curtis Hagen. We’re going after the Dutchman again. I want everything that you can dig up on Hagen since his release. Where he’s staying, who he’s associated with, what he is having for dinner. I mean everything.
(頭文字は「C・H」。カーティス・ヘイゲンだ。またダッチマンを追うことになる。釈放後のヘイゲンについて、掘り出せる情報をすべて集めてほしい。どこに滞在していて、誰と付き合っていて、夕食に何を食べているか。とにかく、すべてだ。)

Agent: Yeah, on my way.
(ああ、今向かってる。)

White Collar Season5 Episode10 (Live Feed)

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シーン解説と心理考察

「モノタイプの処理だ。最初は吸収性のない……」と絵画の技法を淡々と説明していたニールが、ふと言葉を途切れさせます。その様子に気づいた誰かが「どうした?」と問いかけると、ピーターが即座に食いつき、絵に隠された署名「C・H」からカーティス・ヘイゲンという名前を言い当てます。「またダッチマンを追うことになる」という短い一言には、これまで何度もすり抜けられてきた相手への苛立ちと、今度こそという緊張感がにじみます。

続けてピーターが放つ指示は、細部まで容赦のない徹底ぶりです。「釈放後のヘイゲンについて、掘り出せる情報をすべて集めてほしい。どこに滞在していて、誰と付き合っていて、夕食に何を食べているか。とにかく、すべてだ」という言葉からは、相手の油断や小さな綻びを見逃さないという、ベテラン捜査官としてのピーターの執念がまっすぐに伝わってきます。

指示を受けて動き出す部下の短い返答は、ピーターの本気度を前にしたチーム全体の緊張感を静かに映し出しています。絵画という物的証拠から人物特定、そして即座の身辺調査指示へとつながる一連の流れが、この場面の緊迫感を作り出しています。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

dig something up on someone を覚えるコツは、土に埋もれた宝物をスコップで掘り起こす様子を思い浮かべることです。dig(掘る)+ up(上へ、表に出す)という組み合わせが、「隠れていたものを地表に引っ張り出す」感覚を生み、そこから「隠れていた情報を調べ上げる」という比喩的な意味へとつながります。

劇中でも、絵に隠された署名という物理的な「掘り出し」から、人物の身辺調査という比喩的な「掘り出し」へと自然に橋渡しされる場面で使われていました。この二つのイメージをセットで覚えておくと、身元を暴く場面でとっさに使える表現として定着します。掘り出す対象が具体的であればあるほど、この表現の説得力は増していきます。

例文で覚える「dig something up on someone」

捜査の場面から日常の噂話まで、dig something up on someone を、3つの例文で確認していきましょう。

The detective spent weeks trying to dig up something on the suspect.
(刑事は容疑者について何か掘り出そうと、何週間も費やした。)
捜査の進行を語るミステリーの場面です。spend weeks という表現が、地道な調査にかかる時間の長さを強調しています。

Reporters are always trying to dig up dirt on politicians.
(記者たちは常に、政治家についての不都合な情報を掘り出そうとしている。)
メディアの取材姿勢を語る場面です。dirt(不都合な情報)という語を添えることで、暴こうとしている情報の性質がより明確になります。

A: Did you find anything on the new hire?
B: Not much, but I’m still digging something up on him.
(A:新しく入った人について何か分かった?)
(B:あまりまだだけど、今も情報を集めているところだよ。)
同僚について噂話をするカジュアルな会話の一場面です。進行形にすることで、調査がまだ途中であることを表しています。

あわせて覚えたい関連表現

find out about
(〜について知る、調べる)
find out about は単に「情報を知る」という中立的な表現です。dig something up on someone は「隠れた・不都合な情報をあえて掘り起こす」というニュアンスが強く、対象への含みがより濃くなります。

look into
(〜を調査する)
look into はフォーマルで中立的な「調査する」という意味合いが強く、隠された情報という含意は薄い表現です。dig up はより俗語的で、探偵や記者的なニュアンスを帯びます。

get the goods on someone
(人の弱み・証拠を掴む)
get the goods on someone は「決定的な証拠を掴む」ことに焦点がある表現です。dig something up on someone は証拠の有無を問わず、「情報を探し出す過程」自体を指すことが多い点が異なります。

Note|dig something up on someone / find out about / look into の使い分け

「調べる」という意味を持つ英語表現はいくつもありますが、フォーマル度や込められた含みには大きな違いがあります。この3つを比べてみると、場面ごとの選び方が見えてきます。

find out about は最も中立的で、ただ「情報を得る、知る」という行為そのものを指します。相手を疑っているかどうかとは関係なく、単純に事実を知りたいときに幅広く使える表現です。一方 look into は、もう少しフォーマルで組織立った調査を思わせる語で、企業のコンプライアンス調査や、公式な事件の捜査などにもよく登場します。含みの薄さという点では find out about に近いものの、腰を据えて調べるというニュアンスが加わります。

これらに対して dig something up on someone は、明らかに「隠されている・不都合な情報」を対象にしている点で一線を画します。土を掘り返すという語源のイメージどおり、表には出ていない事実を掘り起こすという泥臭さがあり、俗語的で口語的な響きを持つのも特徴です。

劇中でピーターが使った dig up on Hagen は、まさにこの典型的な用法でした。単に居場所を知りたいのではなく、相手の隠れた動きや弱みまで洗い出そうとする執念のこもった指示だったからこそ、find out about ではなく dig up が選ばれていたと考えると、ニュアンスの違いがより実感として伝わってきます。

まとめ|表に出ていない情報を掘り起こす

dig something up on someone は、人について隠れた・不都合な情報をあえて探し出すことを表す表現です。土を掘り起こすイメージを持っておくと、身辺調査や過去の洗い出しを語る場面で自然に使える一言になります。

誰かの隠れた事実を調べ上げたいときも、噂話の続きが気になったときも、この表現があれば「ただ知る」以上の踏み込んだ調査であることを伝えられます。

一枚の絵に隠された小さな手がかりから、瞬時に相手の正体を見抜いたピーターの姿には、細部を見逃さない捜査官としての鋭さが表れています。その執念ごと、表現の引き出しに加えてみてください。

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