「go through something with a fine-tooth comb」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S05E10で学ぶ英会話

「go through something with a fine-tooth comb」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

大きな手がかりを見逃さないためには、目につくところだけを確認するのではなく、細部の細部まで一切見落とさない徹底ぶりが求められる場面があります。捜査や監査の現場では、その丁寧さが結果を大きく左右します。

そんな「徹底的に細かく調べる」ことを表す「go through something with a fine-tooth comb」を、『ホワイトカラー』シーズン5第10話の終盤、何者かに撃たれたヘイゲンの部屋が荒らされていたという報告を受けたピーターが、即座に捜索指示を出す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「go through something with a fine-tooth comb」の意味とニュアンス

go through something with a fine-tooth comb
意味:徹底的に細かく調べる

fine-tooth comb は「歯の間隔が非常に狭い櫛」のことで、髪の中の小さなシラミの卵まで見逃さずにとかし出すための道具です。そこから go through something with a fine-tooth comb は「何かを、細部まで一切見逃さずに徹底的に調べる」という比喩表現として使われるようになりました。

この表現の力強さは、fine-tooth comb という具体的な道具のイメージにあります。粗い櫛ではすり抜けてしまうような小さなものまで、目の細かい歯がすべてを拾い上げていく様子が、そのまま「一切の見落としを許さない徹底調査」という意味につながっています。

捜査や監査、書類のチェックなど、些細な見落としも許されない徹底的な調査を表す場面でよく使われ、口語としても文章としても自然に使える汎用性の高い表現です。

【ここがポイント!】

  • 「go through something with a fine-tooth comb」の核は、細部まで一切見逃さない徹底調査
  • 目の細かい櫛が小さなシラミの卵まで拾い上げるイメージがそのまま比喩になっている
  • 捜査・監査・書類チェックなど、見落としが許されない場面で幅広く使われる

『ホワイトカラー』S05E10のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

何者かに撃たれたヘイゲンをめぐる現場で、ピーターはニールを厳しく問い詰めます。そこへジョーンズが合流し、ヘイゲンの部屋が何者かに荒らされていたという報告を入れると、ピーターは間髪入れずに次の指示を飛ばします。

Peter: Who did this? And I swear, if you hold back…
(誰がやったんだ? もし何か隠してるなら、俺は容赦しないぞ……)

Neal: I have no idea who would’ve taken him out.
(誰が彼を始末したのか、僕には見当もつかない。)

Jones: Yo, Peter. Hagen’s place has been tossed. Someone did a pretty thorough sweep of the apartment, and recently.
(ピーター。ヘイゲンの部屋、荒らされてた。誰かがかなり徹底的に、しかも最近、部屋の中を洗い直したみたいだ。)

Peter: Have the team go through it with a fine-tooth comb.
(チームに命じて、徹底的に細かく調べさせろ。)

White Collar Season5 Episode10 (Live Feed)

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シーン解説と心理考察

ヘイゲンが何者かに撃たれた現場で、ピーターはニールに向かって「誰がやったんだ? もし何か隠してるなら、俺は容赦しないぞ……」と厳しい口調で詰め寄ります。言い切らずに途切れさせるその言葉には、真相を突き止めなければという捜査官としての執念と、目の前の状況への強い苛立ちが同時ににじみます。ニールの「誰が彼を始末したのか、僕には見当もつかない」という返答は短く、この場では多くを語らない姿勢がうかがえます。

そこへジョーンズが「ヘイゲンの部屋、荒らされてた。誰かがかなり徹底的に、しかも最近、部屋の中を洗い直したみたいだ」と報告を入れます。この一報を受けたピーターは間髪入れずに「チームに命じて、徹底的に細かく調べさせろ」と指示を出します。混乱の渦中にあっても即座に次の一手を打つ、切り替えの早さが際立つ瞬間です。

一つの事件の陰に、まだ見えていないもう一つの動きがあることを感じ取ったピーターが、あらゆる手がかりを取りこぼさないよう命じる姿には、黒幕の正体に迫ろうとする緊迫感がにじんでいます。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

go through something with a fine-tooth comb を覚えるコツは、シラミの卵一つも見逃さない、歯の間隔が非常に狭い櫛で髪をとかす様子を思い浮かべることです。粗い櫛ではすり抜けてしまう小さなものまで、細かい歯がすべてを拾い上げていくイメージが、「一切の見落としを許さない徹底的な調査」という比喩の意味にそのままつながります。

劇中でも、事件の手がかりを一つも逃さず捜索させる場面で使われていました。「細部への執着」というイメージを持っておくと、監査やチェック作業の徹底ぶりを語る場面でとっさに使える表現になります。目の細かい櫛という具体的な道具を思い浮かべるだけで、この表現の持つ徹底ぶりが自然と実感として伝わってくるはずです。

例文で覚える「go through something with a fine-tooth comb」

監査の現場から探し物の場面まで、go through something with a fine-tooth comb を、3つの例文で確認していきましょう。

The auditors went through the company’s records with a fine-tooth comb.
(監査人たちは、会社の記録を徹底的に細かく調べ上げた。)
監査の様子を語るビジネスの場面です。records(記録)という具体的な対象を挙げることで、調査の徹底ぶりがより明確に伝わります。

I went through my closet with a fine-tooth comb looking for that receipt.
(あのレシートを探して、クローゼットの中を隅から隅まで調べた。)
探し物をする日常会話の場面です。looking for という目的を添えることで、なぜそこまで徹底的に調べたのかが伝わります。

A: Did they find any evidence at the scene?
B: They’re going through it with a fine-tooth comb right now.
(A:現場から何か証拠は見つかった?)
(B:今、徹底的に調べているところだよ。)
捜査の進捗を尋ねるミステリーの一場面です。進行形にすることで、調査がまさに今も続いていることを表しています。

あわせて覚えたい関連表現

leave no stone unturned
(あらゆる手を尽くす、隅々まで調べ尽くす)
leave no stone unturned は「あらゆる可能性・手段を試す」という広い意味合いを持つのに対し、go through something with a fine-tooth comb は「一つの対象を細部まで物理的・書類的に調べる」ことに焦点がある表現です。

comb through
(くまなく調べる)
comb through は go through 〜 with a fine-tooth comb を短縮したような表現で、意味はほぼ同じですが、より簡潔でカジュアルな響きを持ちます。

scrutinize
(精査する、綿密に調べる)
scrutinize はフォーマルな語で、視線や注意を集中させて「よく観察する」ことに重点があるのに対し、fine-tooth comb の表現は物理的に隅々まで捜索するイメージがより強くなります。

Note|fine-tooth comb という道具の歴史的な使われ方

go through something with a fine-tooth comb という表現の背景には、実際に古くから使われてきた道具の歴史があります。fine-tooth comb、つまり歯の間隔が非常に狭い櫛は、もともとシラミやその卵(ニット)を髪から取り除くための実用品として、何世紀も前から使われてきました。

普通の櫛では髪をとかすことしかできませんが、歯の間隔が極端に狭い櫛であれば、髪の根元に張り付いた小さな卵まで一つひとつ拾い上げることができます。この「粗い道具では取りこぼしてしまうものまで、確実に拾い上げる」という実用上の特性が、そのまま比喩表現として言葉の世界に取り込まれていきました。

19世紀にはすでに、この櫛の徹底ぶりを比喩として使う表現が英語圏で定着していたとされ、以来、捜査や調査、書類のチェックなど「一切の見落としを許さない徹底ぶり」を語る場面で幅広く使われ続けています。時代が進んで実際にこの櫛を日常的に使う機会が減った今でも、比喩としての力強さは色あせず残っている点が興味深いところです。

劇中でピーターが「チームに命じて、徹底的に細かく調べさせろ」と指示したのも、この古くからの道具のイメージそのままに、些細な手がかりも取りこぼさない捜索を求めた場面でした。道具としての実用性がそのまま言葉の説得力に変わっている、息の長い比喩表現だと言えます。

まとめ|一切の見落としを許さない徹底ぶり

go through something with a fine-tooth comb は、細部まで一切見逃さずに徹底的に調べることを表す表現です。目の細かい櫛のイメージを持っておくと、監査や捜索の徹底ぶりを語る場面で自然に使える一言になります。

会社の記録を洗い直すときも、失くした物を探し出すときも、この表現があれば「一つも見落とさない」という徹底した姿勢を的確に伝えられます。

混乱の中でも即座に次の指示を飛ばしたピーターの姿には、あらゆる手がかりを取りこぼさずに黒幕へ迫ろうとする、捜査官としての執念が表れています。その徹底ぶりごと、表現の引き出しに加えてみてください。

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