「from the start」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S05E11で学ぶ英会話

「from the start」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

信頼して打ち明けていた相手との関係が、実はすべて仕組まれた接触だったと分かったとき、その事実をどう受け止めればいいのか分からなくなる瞬間があります。

そんな瞬間にぴったりの「from the start」を、『ホワイトカラー』シーズン5第11話の前半、ある展覧会で出会った相手との接触の裏にあった真相をピーターに語るニールの一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「from the start」の意味とニュアンス

from the start
意味:最初から

from the start は、「(ある出来事や関係の)開始時点から一貫して」という意味を表す口語表現です。文字どおりには「始まりから」ですが、実際には単なる時間の起点を示すだけでなく、「最初からずっとそうだった」という継続性を強調するニュアンスを持ちます。

特に play someone from the start のように使われると、「最初から誰かを欺いていた・利用していた」という意味合いが強まります。後になって真相が発覚し、実は当初からそのつもりだったのだと気づいたときの驚きや落胆を伴う場面で好んで使われる表現です。単に「騙されていた」と言うよりも、その欺瞞がどれだけ長く続いていたかを強調できる点が、この表現ならではの重みです。

会話の中では、疑問文や否定文とも相性が良く、Was this planned from the start? のように、物事の発端そのものに疑いの目を向けるときにも使われます。ビジネスの場面であれば、契約や提携の経緯を振り返り、当初の意図がどこにあったのかを確認する場面でも自然に登場します。感情の強さを伴いやすい表現である一方、淡々とした事実確認の文脈でも十分に通用する懐の深さを持っています。

【ここがポイント!】

  • 「from the start」の核は、開始時点からの一貫した継続性
  • play someone from the start のように、欺瞞の長さを強調する場面で使われやすい
  • 単なる時間の起点ではなく、「ずっとそうだった」という気づきのニュアンスを持つ

『ホワイトカラー』S05E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

かつて参加した展覧会で出会った人物とモスコーニとのつながりについてピーターに尋ねられたニールが、その出会い自体がヘイゲンの計略の一部だったことを認める場面です。

Peter: The same Mosconi from the Gershon exhibit?
(それって、ガーション展のときのモスコーニと同じ人物か?)

Neal: Where I met Rebecca. I approached her for information on Mosconi… exactly like Hagen wanted me to. They played me from the start.
(僕がレベッカと出会った場所だ。モスコーニの情報を得るために彼女に近づいた……まさにヘイゲンの思惑通りにね。僕は最初から手玉に取られていたんだ。)

Peter: What’s so valuable that they went through all this?
(そこまでする価値があるものって、一体何なんだ?)

Neal: The lost twin to the Hope diamond.
(ホープダイヤモンドの、失われた双子の片割れだよ。)

White Collar Season5 Episode11 (Shot Through the Heart)

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シーン解説と心理考察

「それって、ガーション展のときのモスコーニと同じ人物か?」というピーターの問いに、ニールは静かに答えます。レベッカと出会った経緯を振り返りながら、モスコーニの情報を得るために彼女へ近づいたこと、そしてそれこそがヘイゲンの思惑通りだったことを、感情を抑えた口調で説明していきます。

「僕は最初から手玉に取られていたんだ」という一言には、恋愛関係だと思っていたものが実は捜査を誘導するための仕掛けだったという事実に直面した苦さがにじみます。ピーターが「そこまでする価値があるものって、一体何なんだ?」と核心を尋ねると、ニールは「ホープダイヤモンドの、失われた双子の片割れだよ」と即答し、私情を挟まず捜査官としての冷静さで応じようとする姿勢を見せます。裏切りの痛みよりも先に、事件の核心を突き止めることへ意識を切り替えていくニールの姿が、この短いやり取りから伝わってきます。

長年の相棒であるピーターに対して、感情を大きく揺らすこともなく淡々と事実を並べていく口調そのものが、ニールというキャラクターの複雑さを物語っています。信頼していた相手に利用されていたという痛みを抱えながらも、それを次の手がかりへの推進力に変えていく切り替えの早さは、これまで数々の欺瞞や駆け引きをくぐり抜けてきた元詐欺師ならではの処世術とも言えるでしょう。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

レースのスタートライン(start)に立った瞬間から、ゴールまでずっと続く一本の線をイメージしてみましょう。「その線の始点(from)からすでに何かが決まっていた」という感覚を持つと、from the start が持つ「開始時点からの継続性」というニュアンスが記憶に残りやすくなります。

劇中でも、恋愛関係の始まりそのものが計略の一部だったという重い意味でこの表現が使われていました。出会いという一点だけでなく、そこから続く時間すべてが仕組まれていたと気づく瞬間にこそ、from the start はしっくりと当てはまります。

例文で覚える「from the start」

裏切りに気づく場面から仕事の振り返りまで、from the start を、3つの例文で確認していきましょう。

I realized he had been lying to me from the start.
(彼が最初から僕に嘘をついていたと気づいた。)
裏切りや欺瞞に気づいた場面です。過去形の realized と組み合わせることで、後から真相に気づいたという構図が伝わります。

The whole plan was flawed from the start.
(その計画は最初から欠陥だらけだった。)
失敗の原因を振り返るビジネスの場面です。開始時点にすでに問題があったことを指摘するときに使えます。

A: Did you know about the merger?
B: I knew from the start, actually.
(A:合併のこと知ってた?)
(B:実は最初から知ってたんだ。)
内部情報を知っていたことを打ち明けるカジュアルな会話です。actually を添えることで、相手の予想を裏切る驚きが強調されます。

あわせて覚えたい関連表現

from scratch
(ゼロから、一から)
from the start が「開始時点から継続して」を表すのに対し、from scratch は「何もない状態から作り上げる」ことに重点があります。

from the beginning
(最初から、冒頭から)
from the beginning は物語や説明の「冒頭部分」を指すことが多く、from the start より時間的な起点そのものを淡々と示すニュアンスが強めです。

all along
(ずっと、始めからずっと)
all along は「気づかなかったが実はずっとそうだった」という発見のニュアンスが強く、from the start より感情的な驚きを伴いやすい表現です。

Note|from the start / from scratch / from the beginning の使い分け

「最初から」を表す英語表現はいくつかありますが、それぞれが指す時間軸と文脈には微妙な違いがあります。

from the start は、ある出来事や関係の開始時点から現在まで、一貫した状態が続いていたことを表します。ある事実に後から気づいたとき、「実はあのときからずっとそうだった」と振り返る場面で使われることが多い表現です。一方 from scratch は、材料や土台が何もない状態から新しく作り上げることに焦点があり、料理のレシピやビジネスの立ち上げなど、ゼロからの構築を語るときに使われます。from the beginning は、物語や説明の冒頭を指し示す、より中立的でナレーション的な言い方です。

劇中の「僕は最初から手玉に取られていたんだ」という一言が from the start で表現されたのは、単に「出会いの瞬間」を指すのではなく、そこから続く関係全体が欺瞞に基づいていたという継続性を強調する必要があったからです。もし from the beginning が使われていたら、単に時系列の起点を示すだけの、やや距離を置いた説明的な響きになっていたはずです。

三つの表現が指す時間軸の違いを意識しておくと、「起点」「構築」「継続」のどれを伝えたいかに応じて自然に使い分けられるようになります。日常会話では from the start が最も汎用性が高く、恋愛・仕事・友人関係のいずれについても、開始時点からの一貫性を語りたいときに幅広く使える表現です。似た表現をいくつかストックしておき、状況に応じて微妙なニュアンスを選び分けられるようになると、英語での説明にぐっと深みが増します。

まとめ|最初からの真実に向き合う

from the start は、ある出来事や関係が開始時点から一貫していたことを表す表現です。「その線の始点からすでに決まっていた」というイメージを持っておくと、後から真相に気づく場面で自然に使える一言になります。

裏切りや欺瞞に気づいたときも、計画の欠陥を振り返るときも、この表現があれば「ずっとそうだった」という継続性を的確に伝えられます。

出会いのきっかけそのものが計略だったと知らされたニールの一言には、事実を淡々と受け止めながらも核心に向き合おうとする捜査官としての姿勢が表れています。感情を押し殺しつつも、次の手がかりへと意識を切り替えていくその冷静さも印象的な場面です。

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