「in the running」の意味と使い方|『モダンファミリー』S04E22で学ぶ英会話

「in the running」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

採用試験や昇進の選考の結果を待っている間、「まだ脱落したわけではない」という状態が続いていた経験はありませんか。

そんな状況にぴったりの「in the running」を、『モダンファミリー』シーズン4第22話の前半、家族の中からヒーローを選ぶ作文の課題を進めているマニーが、クレアに告げる一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「in the running」の意味とニュアンス

in the running
意味:(選考や競争で)まだ候補に残っている、まだ勝つ見込みがある

in the running は、複数の候補が競い合っている状況で、その人や物がまだ脱落しておらず、勝つ可能性が残っていることを表す表現です。running は「走ること」の意味で、the running と名詞として使うと「競走」「競争」というイメージになります。つまり直訳は「競走の中にいる」で、走っている集団の中にまだ加わっている状態を描いています。

「何を目指す競争なのか」を示したいときは、be in the running for the job(その職の候補に残っている)のように、後ろに for を置いて目的を続けます。for 以下を省いても、文脈から競争の中身が分かる場面なら、今回のシーンのように in the running だけで言い切れます。

まだ決着がついていない点も、この表現の大切な要素です。「勝った」と言い切っているわけではなく、「まだ勝負の途中で、可能性は残っている」という段階を表します。そのため、選考の最中に結果を待つ人や、順位争いが続いているチームなどについて語るときに向いています。

反対の形は out of the running で、「競争から外れている」「もう見込みがない」という意味になります。前置詞の in と out of を入れ替えるだけで対になるので、セットで覚えておくと便利です。

【ここがポイント!】

  • 「in the running」の核は、競走の集団の中にまだ加わっているイメージ
  • 「be in the running for + 名詞」で、何を目指す競争なのかを for で示せる
  • 反対の意味は out of the running で、前置詞を入れ替えて対にして覚えられる

『モダンファミリー』S04E22のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

家族の中からヒーローを1人選ぶ学校の作文の課題をめぐって、マニーとクレアが言葉を交わす場面です。家族全員の名前を並べたリストの理由を聞かれたマニーが、その候補にクレアがまだ入っていると伝えたうえで、続けて別の点を指摘します。クレアの返しにも注目です。

Claire: But why do you have all of our names down on a list?
(でも、どうしてうちの家族みんなの名前をリストに書いてるの?)

Manny: It’s for my school essay– Pick a hero in your family and write about why you’ve chosen him or her. You’re still in the running, but I’m not loving that you’re drinking wine while watching my brother.
(学校の作文のためだよ。家族の中からヒーローを1人選んで、なぜその人を選んだのかを書く課題なんだ。君はまだ候補には残ってるけど、僕の弟を見ながらワインを飲んでるのは感心しないな。)

Claire: Well, it was from an open bottle of white in your fridge, so
(だって、あなたの冷蔵庫に開けてある白のボトルがあったから、それで……)

Manny: It’s about judgment, Claire. It’s not the ’70s. We know better.
(問題は判断力だよ、クレア。今は70年代じゃない。僕たちはもっと分別があるはずさ。)

Claire: There was lipstick on the bottle.
(ボトルには口紅がついてたのよ。)

Modern Family Season4 Episode22 (My Hero)

シーン解説と心理考察

マニーは、作文の課題のために家族全員の名前をリストに書き出していました。クレアに理由を尋ねられると、課題の内容を説明し、そのままクレアに向かって「まだ候補には残っている」と告げます。ヒーローを選ぶ側に立ったマニーが、審査員のように候補者へ講評を伝える調子です。

ところがその講評は、単純なほめ言葉では終わりません。マニーは、弟を見ている間にクレアがワインを飲んでいることを「感心しない」と続けます。「まだ候補に残っている」という言い方には、まだ外されてはいないけれど、この点はマイナスだという含みがあり、still と but の組み合わせがそれを支えています。

クレアは、マニーの冷蔵庫にあった開いている白のボトルから飲んだのだと言いかけます。それに対してマニーは、「問題は判断力」「今は70年代じゃない」と、飲んだ事実そのものよりも判断の仕方を問題にします。クレアの名前を呼びかけながら、理屈を並べていく話しぶりが、マニーらしい大人びた印象を与えます。

最後にクレアは「ボトルには口紅がついてた」と返します。マニーの指摘に対して、クレアがもう一言付け加えて応じる形で、やり取りが締めくくられています。ヒーローを選ぶ側のマニーと、その候補に挙がっているクレアという構図が、短いやり取りの中に凝縮されています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

競走の場面を思い浮かべてみましょう。スタートから走り続けている集団の中に、自分がまだ入っている状態が in the running です。先頭でなくても構いません。脱落せずに走り続けていて、勝つ可能性が残っていれば、その集団の一員です。

一方、コースから外れてしまえば out of the running になります。in と out of の入れ替えで、競走の中にいるのか外にいるのかを描き分けられます。

マニーが告げた「君はまだ候補には残ってる」も、走っている集団の中にクレアがまだいる、という言い方でした。still が付いていることで、いまは残っていても、この先の言動しだいで外れてしまうかもしれない、という緊張感まで伝わってきます。

ヒーロー候補を選ぶ課題という設定が、競走のイメージにぴったり重なっています。人物を選ぶ作文だからこそ、「まだ候補に残っている」という言い方が自然に響く場面でした。

例文で覚える「in the running」

選考、勝負、進行中の交渉と、対象を変えながら、3つの例文で確認していきましょう。

She’s still in the running for the manager position.
(彼女はまだ部長のポストの候補に残っている。)
社内の昇進選考について話す場面です。for の後ろに職名を置くと、何を争っているのかが明確に伝わります。

A: Did you hear back from the apartment you applied for?
B: Not yet. We’re still in the running.
(A:申し込んだ部屋から返事はあった?)
(B:まだだよ。まだ候補には残ってるんだ。)
部屋探しの結果を待つ人が状況を説明する往復会話です。Not yet. と組み合わせると、決着がついていないことがはっきりします。

Only two teams are still in the running for the championship.
(優勝争いに残っているのは、あと2チームだけだ。)
大会の順位を話題にする場面です。only two teams のように数を添えると、競争の集団がどれだけ絞られたのかが分かります。

あわせて覚えたい関連表現

out of the running
(選考や競争から外れている、候補から外れている)
in the running と対になる形で、勝つ見込みがなくなった状態を表します。前置詞を in から out of に替えるだけで、意味が反転します。

in contention
(勝利や優勝を争っている、有力な候補に入っている)
意味は近く、for を添えて争っている対象を示す使い方も同じです。in the running が「競走の集団の中にいる」というイメージなのに対し、in contention は「争いに加わっている」という言い方です。

in the race
(競争に加わっている、まだ争っている)
in the race は競争に参加していることを表し、in the running は競争でまだ脱落していない点に重点があります。

Note|in the running の前後に置く語で決まる、競争の見え方

in the running は、単独で使うよりも、前後に置く語との組み合わせで意味の焦点がはっきりする表現です。前後に置く語を2つの型に分けて見ていくと、使い方の全体像がつかめます。

1つ目は、後ろに for を置く型です。be in the running for the job のように、何を争っているのかを for 以下で示します。今回のシーンでは、for 以下は省かれていますが、家族の中からヒーローを選ぶ課題という文脈があるため、何の候補なのかは十分に伝わります。

2つ目は、前に still を置く型です。still は「まだ」の意味で、決着がついていないことを強調します。マニーの一言でも still が置かれていたため、クレアはこの時点でも外されていないことが分かります。反対に no longer を置くと、be no longer in the running となり、もう候補から外れたことを表せます。

この2つの型を頭に入れておくと、in the running を見かけたときに、争っている対象と決着の段階を順に読み取れるようになります。マニーの「君はまだ候補には残ってるけど」という一言を、for 以下の省略、still の強調、そのあとに続く but という流れで読み直してみると、短いフレーズの中に含まれた情報が見えてきます。

まとめ|まだ走っている、という一言

in the running は、選考や競争でまだ脱落しておらず、勝つ見込みが残っていることを表す表現です。後ろに for を置いて争っている対象を示し、反対の意味は out of the running で表します。

昇進の選考、大会の順位争い、進行中の採用の場面など、決着がついていない競争を語るときに使えます。still を前に添えれば、「まだ外れていない」という進行中のニュアンスをはっきり伝えられます。

マニーが家族の中からヒーローを選ぶ課題で、クレアに「まだ候補には残ってる」と告げたやり取りには、ヒーローを選ぶ審査員のような立場から講評を伝えるマニーの持ち味が表れていました。表現の引き出しに加えながら、身の回りの「まだ勝負の途中」の場面に当てはめてみてください。

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